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「墓じまい」で心の荷を下ろす 「無縁墓」社会をどう生きるか 詩想社新書37
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 詩想社 |
発売年月日 | 2021/09/03 |
JAN | 9784908170324 |
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「墓じまい」で心の荷を下ろす
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
つるりとした御影の墓石を頂く○○家先祖代々の墓。あれは実は代々受け継がれてなどいなくて高度成長期に広まった文化の一種なのである。そもそも代々続かないのは当然であり、必要以上に重く考える必要などない、だから安心して墓じまいをというのが著者の立場。なるほどと思った。確かに、誰でもみんな建てるようになり建てて一人前とされたものがやがて次代で・・という点で郊外のマイホームみたいなものなのかもしれない。深刻に悩んでいる人にとっては少しは気が楽になれる本だと思う。 P33 これから長い年月が経てば、いつかは私を知らない子孫が出てきます。わたしは忘れ去られて、その時ようやく「ご先祖さま」とひとくくりで呼ばれるようになるんです。それが無名性の獲得です。(上野誠氏) P90 どの家でも墓を作り、墓参りを行うというのは、火葬が普及してからの習俗なのです。 P103 (カロートは日本語)「唐櫃」が転訛した言葉であると説明されています。【中略】東日本と西日本で遺族が持ち帰る遺骨の量に違いがあるのです。 P133 柳田(国男)は(老人が自分は一族の御先祖になると語ったことに)これまでの日本人が求めてきた成功のイメージが示されていることに感銘を受けたと述べています。 P137 先祖供養が稲作農家には好ましい信仰の形態であったとしても、そうした生活をしていない人々にとっては、必ずしもそうではありません。漁家なら漁船を購入してくれた先祖に、町工場なら工場を建ててくれた先祖に感謝の念を抱くということはあります。ところが、それがサラリーマンの家ということになれば、先祖と言われてものそのイメージは鮮明ではありません。 P176 平均寿命が短く、いつまで生きられるかわからない、だから死ぬまで生きようと考えていた時代の死生観を「死生観A」と呼んでいます。それに対して超長寿社会の死生観は「死生観B」です。自分が長生きすることを前提に人生を組み立てていくもので、先のことを常に考え続けていく生き方になります。 P182 長寿が実現された結果、わたしたちの人生は、次第にフェイドアウトしていくものに変化してきました。 P207 人工ダイヤモンドで石を切る技術と中国の安価な御影石の輸入が、立派な墓を建てる慣習、文化を生んだのです。
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