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世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい? 14歳の世渡り術
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/08/25 |
JAN | 9784309617343 |
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世界一やさしい依存症入門
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依存症になる多くの人が人間関係の歪みを経験している。そして、ひとたび依存症となれば、周囲から差別や偏見を受け、ますます孤立を深めやすい。 筆者は社会のあり方について提案している。何に依存しているかということよりも、根本的な生きづらさに着目すること。世の中から依存はなくならないも...
依存症になる多くの人が人間関係の歪みを経験している。そして、ひとたび依存症となれば、周囲から差別や偏見を受け、ますます孤立を深めやすい。 筆者は社会のあり方について提案している。何に依存しているかということよりも、根本的な生きづらさに着目すること。世の中から依存はなくならないものとして、心の痛みに寄り添い、依存からの回復を迎え入れること。
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違法薬物依存はたしかに「犯罪」ではあるが、それ以前に「病気」なのだ 河出書房新社の「14歳の世渡り術」シリーズの中の一冊です。中学生向けに易しい文章で書かれていますが、大人が読んでも十分な読み応えがあります。医学的な専門用語は必要最小限に抑えられ、分かりやすい例えを使っているの...
違法薬物依存はたしかに「犯罪」ではあるが、それ以前に「病気」なのだ 河出書房新社の「14歳の世渡り術」シリーズの中の一冊です。中学生向けに易しい文章で書かれていますが、大人が読んでも十分な読み応えがあります。医学的な専門用語は必要最小限に抑えられ、分かりやすい例えを使っているので、最後まで興味が途切れませんでした。とくに脳のしくみをいちご大福に例えているパートは、輪切りのいちご大福の図解もあり理解が進みました。 実際に松本先生が診た症例がエピソードとして紹介されています。とりあげる依存症はエナジードリンクやカフェイン錠剤、アルコールなど違法でないものから、大麻などの違法薬物、あとはゲームやスマホなど依存性のある行為など広くカバーされていて、依存症についての入門書にうってつけです。裏社会の匂いのしない、一般の人でも陥りやすい依存性について丁寧に解説している印象でした。 まず依存症になるそもそもの素質として、人間関係に端を発した強い苦痛や不安があるとのこと。それを一時的かつ強制的に和らげる、依存性のある物質をとりいれ(もしくは依存性のある行為をおこない)、脳の報酬系を刺激しドーパミンの放出が増え、それを繰り返すことで脳はそれ以前の脳ではなくなってしまう。簡単に言うとこのようにして人は依存性になってしまうんだそう。 脳が変質している、ということはまごう事なき病気です。根性や精神論でなく、適切な治療が必要なのです。違法薬物に手を出し捕まってしまった人への風当たりは強いですが、罪を責めつづけるより大事なのは医療サポートだという松本先生の意見には同意します。違法薬物依存は確かに犯罪です。犯罪ではありますが、それ以前に「病気」なのです。 これまでの人生で(物質に頼らない)天然のドーパミンの心地よさを多く体験していれば、薬物のドーパミンを体験してもそれほどのめり込まないというのも、なるほどとうなづける部分でした。幼少期におかれた環境が非常に辛いものだったがゆえにドーパミンを受け取る機会がなければ、若いうちからアルコールや薬物に手が伸びる確率も高いと。 若ければ若いほど、毎日が新鮮な体験に満ち溢れ、天然のドーパミンを得る機会が多いもの。「若さ」という、自分を成長させ、感受性を高められる大事な機会を、依存性になってドブに捨てるのは勿体ないことです。ただ生まれつき脳のドーパミンを出す機能が低下している病気の方もいるらしく、やはり依存症になりやすいとのこと。 大人になってからでも心身に強いショックを受け報酬系のメカニズムを破壊されてしまうと、依存性になる可能性が上がるとも書かれています。辛い別れを経験した後でタバコを吸うようになった知人がいるのでとてもよく分かります。 また人類史と依存性物質との関わりも、ごく簡単ですが紹介されていてとても興味が湧きました。ヨーロッパの酪農家はアルコールの抗菌効果を重宝し、アメリカ大陸ではタバコを儀式や医療につかい、南米はコカの葉を。アフリカではコーヒーでカフェインを。中国はお茶でカフェインを(人類史において薬物をもたないのは、植物が育たない寒冷地ツンドラのイヌイットだけ!)。世界で最初のアルコール依存症自助グループの誕生も希望を感じるエピソードでした。 日本も戦後すぐくらいまではヒロポンが出回ってたみたいだし、いまでも違法薬物は裏で売られているし、人間の歴史から違法薬物がなくなる日はないかもなあ〜宗教的なレベルでも、個人使用のレベルでも。 また依存性のある行為として自傷・リストカットが紹介されていました。自傷行為については「死ぬこともできないくせに」と冷たく罵られることもありますが、自傷は自殺と根本的に異なるとのこと。辛い現実から一時でも解放されたくて自傷をしている、つまり死に近づくためでなく、必死にサバイブするためにやっているのです。 過食症や拒食症などの摂食障害も、狭義の依存性とは異なりますが触れられていました。 ・交感神経→活発、緊張→食欲の抑制 ・副交感神経→リラックス→食欲の増進 上記のメカニズムよりわかることは、拒食症のひとは常に緊張、ストレスフルな状態にある。そもそもの下地に、強い不安があるということ。なるほど。 松本先生は友人が仲良くしているのでお話しはうかがっていましたが、今回本を読んでとても優しさを感じました。各エピソードから、何でもかんでも禁止するのでなく、まずは相手のがんじがらめの心を解こうとする姿勢が見えました。 "dope" "dopamine" "doping"は同じ語源。一度の人生をドーピングで得たドーパミンでドープしてしまわぬように、、、
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私のこころの中に他者を〈差別〉する植物の種子があるような気がする。 それはいつのまにか発芽し、いつのまにか他者をラベリングし、他者を〈差別〉してしまう。 どこで誰が、種子を私のこころに蒔いたのだろう。 それは、親や友だちのことばだったり、時代や社会の空気だったり、もしかしたら人間...
私のこころの中に他者を〈差別〉する植物の種子があるような気がする。 それはいつのまにか発芽し、いつのまにか他者をラベリングし、他者を〈差別〉してしまう。 どこで誰が、種子を私のこころに蒔いたのだろう。 それは、親や友だちのことばだったり、時代や社会の空気だったり、もしかしたら人間という生き物に埋め込められているものだったりするのかもしれない。 〈差別〉の種子は、〈栄養〉を与えられると、すぐに発芽する。 だから、みつけたら自分で丁寧に抜いてあげたい。 この本は依存症専門の精神科医、松本俊彦さんが十四才の仮定読者に向けて、依存症の正しい知識を世に広めるために書かれている。 十四才に身近に感じてもらえるように、身近に感じられるケースを(モデルとなったケースに配慮して)例に取ってあり、語りかける口調は真摯でやさしい。 決して、誰にとっても、関係ないことではない。 私も、今はそんなことないが、ブクログ依存みたいになっていたことがあり、こんな自分が嫌だなあ、と思いながらブクログを開いていた。楽しいのにつらいのだ。 子供の頃、近所にアルコール依存症(当時はアル中といった)の男性がおり、その人に向けられていた大人の目を覚えている。 御本人はキツかったろうな、と今になって思う。
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