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落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2021/08/12 |
JAN | 9784065241905 |
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落暉に燃ゆる
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商品レビュー
2.7
3件のお客様レビュー
相変わらず臨場感溢れる書き出しで始まる作品。期待を胸に読み始めるが・・・。物語は大岡忠相が爺様になり、己の過去の裁断に疑問を呈する自己総括。あの判決は間違っていたのではないかと思い、再び真実を追及する筋書き。要するに加齢に伴い寝覚めが悪くなって再度調べ直すことになったのである。そ...
相変わらず臨場感溢れる書き出しで始まる作品。期待を胸に読み始めるが・・・。物語は大岡忠相が爺様になり、己の過去の裁断に疑問を呈する自己総括。あの判決は間違っていたのではないかと思い、再び真実を追及する筋書き。要するに加齢に伴い寝覚めが悪くなって再度調べ直すことになったのである。それなら最初から気合を入れて吟味すべきところ、魔が差したのか、あの聡明な忠相が安直な判決を下してしまった。再審制度などあるはずがない時代の単なる自己満足で終わってしまう物語。思わず「今更ねぇ」と独り言が漏れ出てしまった。残念!
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主人公は鷹匠の息子で餌刺の古風十一。名町奉行と称えられた大岡越前守忠相が下した裁きが冤罪だったか否かを再調査する時代ミステリー。シリーズ1作目。 * * * * * フィクションではあるのですが、大岡の実相にも触れられており、興味深い構成となっていました。また...
主人公は鷹匠の息子で餌刺の古風十一。名町奉行と称えられた大岡越前守忠相が下した裁きが冤罪だったか否かを再調査する時代ミステリー。シリーズ1作目。 * * * * * フィクションではあるのですが、大岡の実相にも触れられており、興味深い構成となっていました。また、一度下された裁きは覆せないという不条理さを描ききった点はリアリティがあり、評価できると思います。 主人公・十一は、腕が立ち、頭も切れる爽やかな若侍で、頭の形以外は唐木市兵衛に似た魅力的なキャラ設定です。 しかし筋立てが地味に過ぎ、大岡忠相というビッグネームや超人ヒーロー・十一を活かしきれているとは言い難いのではないでしょうか。 さらに名脇役になりそうなお半も影が薄く、物語を盛り上げるだけの存在感を発揮できていませんでした。 以上の点で些か残念に思いました。続編に期待しています。
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還暦を迎え、江戸南町奉行から寺社奉行に転出させられていた大岡忠相。突然、気鬱に襲われる中、思い出したのが、5年前、町奉行時代に裁いたある事件。既に、下手人として捕らえられた指物職人・与佐は打首になってしまっている。しかし、疑念が芽生えた大岡は、真相を調べ始める。 新シリーズ、と...
還暦を迎え、江戸南町奉行から寺社奉行に転出させられていた大岡忠相。突然、気鬱に襲われる中、思い出したのが、5年前、町奉行時代に裁いたある事件。既に、下手人として捕らえられた指物職人・与佐は打首になってしまっている。しかし、疑念が芽生えた大岡は、真相を調べ始める。 新シリーズ、とのことなので、今後も、過去の裁きについて、疑念や悔いが残っていることを、古風十一に命じて真相究明させるストーリーが続くと言うことかな。 この設定なので、特に大罪で既に打首になってしまった、今回の与佐のような事件の場合、正直言って、今更調べたところで、命が戻るわけでもなく、公に裁けるわけでもないので、歯がゆいところもあり、どうなっていくのかなあとは思うが、、、 大岡忠相のように、名奉行と言われ、出自にも恵まれていて力を持っていたであろう人でも、簡単には社会の仕組みを変えることは出来ないものなんだな、と改めて思った。大岡のように心ある人間が、何か手立てを考えて提案しても、結局、幕府が動かなければどうにもならない。米不足の対処を、大岡は声をあげていたのに、幕府の対処が遅れたことで、多くの庶民が苦しみ、米問屋の打ちこわしに発展してしまった。 何だか、現代の政治も結局似たようなものだよな、と少し暗い気持ちになる。 せめて、小説の中だけでも、名奉行の正しさや真実を求める姿に救いを求めようか。
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