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巨鳥の影
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2021/07/30 |
JAN | 9784198653163 |
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商品レビュー
3.7
17件のお客様レビュー
短編集。伏線もサラッと回収され最後にきちんと落としてくれる。さまざまな読後感が味わえる長岡さんらしい作品。とくに母の愛を感じる「白いコウモリ」と「死んでもいいひとなんて」が好み。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
星新一流のシニカルな短編、サスペンスミステリーで けだるいモノローグで描写も簡潔だけど物語に誘い込む力が強い、刑事が真相に気が付いても・・・「何もせんのかい!」と突っ込みたくなるぐらい淡々と終わるw 陰湿男、蟻の借用、片付けられないコボレタ砂糖なんて、ホームズ物で得意げに謎をひけらかされた気分 マザコン息子、狂気の恋人、大人びた子どもと吸血鬼、義理の娘の企み、盗まれたアレ・・・真相示されても釈然としないカタルシスも冴えわたる文章がほんわり人間も描き出している作品集(´・ω・`)
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だいぶ以前に、作者 中岡弘樹氏の「教場」を読んだ。 警察小説が、面白くて、色々な作者のを読んだけど、この作者の本も、構想が、素晴らしいと、思った。 今、人気のタレントさんが、主演して、話題を振りまいている。 さてさて、この本も、短編が、8話も入っている。 活字も大きく、すいすい...
だいぶ以前に、作者 中岡弘樹氏の「教場」を読んだ。 警察小説が、面白くて、色々な作者のを読んだけど、この作者の本も、構想が、素晴らしいと、思った。 今、人気のタレントさんが、主演して、話題を振りまいている。 さてさて、この本も、短編が、8話も入っている。 活字も大きく、すいすいと、読みやすい! 最初の「巨鳥の影」 工場の事務所から300万円が盗難に… スペインの伝達方法が、ゴメラの口笛と、いうオチなのだけど、…… 昔、アメリカ映画でも、アパッチののろしや口笛伝達を、していたのを思い出しながら、次の 「死んでもいい人なんて」 裕福な家庭で、妻は小学生の教師。 そして、家に強盗に入ったのは、教え子の父親を撲殺してしまった。 虐待された子は、ガリガリに痩せていた理由が、最後でわかる。 そして、教師の家庭に、その子は養子になっていた事も。 昔猿を飼い慣らして、鍵を開けさせる外国小説があったけど、…養子になっている展開は、なるほどと、思った。 「水無月の蟻」蟻をペットにする発想には、どうトリックになるのだろうと思いながら読み進む。 なるほど、砂糖と薬を仕分けする発想! でも、蟻は、薬は持って行かないのだろうか? 水槽をひっくり返したら、蟻の巣の物まで混じってしまいそうで、少し無理がありそうな気がする。 「巻き添え」飛び降り自殺した所に、その下の人物が巻き添えで死亡! 溺愛している息子を殺人犯にしないようにした母親の想い。 ちょっと複雑! 「鏡面の魚」 このトリックのホワイトボードマーカーに水を垂らすと、書いた線が浮かび上がるのは、最近テレビでもしていたし、児童書にも、掲載されている。 女の執念で、このトリックと薬の違いが理解出来る看護師の頭の良さに、社会的に葬ることを考えついたのは、凄い! それとも、涙で、書いた字が浮いて無くなったのか? 「白いコウモリ」 吸血鬼と供血器の違いに! 母親の脳死状態になる前から、子供へ自分の意志を表明していた事に、母親の強い愛情を感じてしまった。 「見えない牙」 母の再婚相手の男性。 誰も知らない場所で、穴に滑り落ちた娘と獰猛な野良犬。 駆け引きの上手かったのは、娘の方であったけど、一酸化炭素中毒で、意識遠のく時、最後に、娘からお父さん!と、言う言葉を聞く。 憎しみだけの終わり方でない所が、少しだけ良かったと、思われた。 「再生の日」 医学生が、爆弾テロに……と、思われたのだが、爆弾を入れた鞄を取られてしまう。 その犯人は、親指が、ふっ飛んでしまったのに、足の指を半分付けて貰っていた。 まるで、プラナリアが再生するかの如く…… 一冊で、こんなに沢山の話が、含まれており、充実溢れる作品であった。 動物が、沢山出てくる所も、そして、人間のちょっとした思いが、最後には、どんでん返しに! 面白かった。
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