5分で読める！背筋も凍る怖いはなし 宝島社文庫

アンソロジー(著者), 岩井志麻子(著者), 乾緑郎(著者), 岡崎琢磨(著者), 真梨幸子(著者), 澤村伊智(著者), 中山七里(著者), 平山夢明(著者), シークエンスはやとも(著者), 海堂尊(著者), 原昌和(著者), 林由美子(著者), 角由紀子(著者), 『このミステリーがすごい！』編集部(編者)

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2021/08/05
• JAN: 9784299018663

商品レビュー

2024/01/14

本当に５分程度で読めるホラーアンソロジー。中にはミュージシャンや芸人もいるが、ほとんどが名の知れた作家さんなので、まあ読める（上からでスミマセン）。

【収録作品】（目次順じゃなく作家別）
澤村伊智「通夜の帰り」「君島くん」「無題」
中山七里「我が愛しきマンチカン」
平山夢明「うしろの人」「セールス」「折鶴」
シークエンスはやとも「衣装」「溺れて」「メイクルーム」
海堂尊「コロナ、こわい」「赤い顔」
原昌和「流鏑馬の人形」「楊貴妃」「グレーのスエットの子」
林由美子「棘髪」「ジンクス」「ギフト」
角由紀子「言霊」「笑気麻酔」
岩井志麻子「家族の残像」
乾緑郎「首化粧」
岡崎琢磨「三霊山拉致監禁強姦殺人事件」
真梨幸子「私的怪談」

正直印象に残るほど怖い作品はなかった。厭な話、構成が上手い等ほかの意味で印象に残ったのは以下の作品。

「棘髪」
幼い息子を残して急死した妻が日本人形に取り憑いて夫と息子を見守るというむしろ感動的な話がだんだん不穏になっていく。この作家さんは他の短編も人の心理を掘り下げた人怖の話が上手いと思った。
「首化粧」
時代物。戦で籠城している女集が敵方の首を検分（？）にかけるために髪を結い直し化粧をするという想像するとかなりホラーな状況。主人公のお稲は自分と同じくらいの少年の首を丁寧に扱ってあげたら懐かれて……これまた想像するとかなりエグい絵面なんだけど、なぜだか感動した。異様な形ではあるが二人にとっては初恋だったのかなと。
「三霊山拉致監禁強姦殺人事件」
タイトルが示す残虐な場面は作中には一切出てこない。具体的な描写はないのに、このタイトルがあることで不穏な感じがどんどん増していく。新しい人生に踏み出そうとする二人が描かれてるだけに、いっそう残酷。アンソロジー中、一番印象に残った。

2023/12/16

短編ホラー小説
背筋がゾクッとする話もあるし、全く怖くないお話も
夏の怪談話にピッタリかも
みんなで集まって………

2023/04/11

5分で読めるシリーズ。
澤村伊智は全体的に不気味で良かった。あと林由美子の3作はどれも好きだったからこの人の本を一冊読んでみたいと思った。乾緑郎「首化粧」はちょっといい話。岡﨑琢磨「三霊山拉致監禁強姦殺人事件」は結末まで描かれてないけどタイトルが結末を物語ってるのがゾッとした。海堂尊の「コロナ、こわい」ホラーじゃないしなんでこのアンソロに載ってるのか不思議だけど久々に白鳥田口コンビのやりとり見て和んだ。
実録怪談系よりも創作ホラーの方が好きだなぁ。