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ちひろダイアリー Chihiro Diary 1918―1974 らんぷの本 Mascot
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/07/27 |
JAN | 9784309750477 |
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ちひろダイアリー
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
当時の法律では、女性に家督を継承する権利は認められておらず、長女のちひろには婿養子を迎えることが暗黙裡に課せられていた。p37より どんどん経済が成長してきたその代償に、人間は心の豊かさをだんだん失ってしまうんじゃないかと思います。 私は私の絵本のなかで、いまの日本から失われたいろいろなやさしさや、美しさを描こうと思っています。それをこどもたちに送るのが私の生きがいです。p130より 後年、ちひろが世を去って後その人柄を尋ねられ、善明は「ひと言で言えば、彼女の絵のような人」と応えています。p138より 童画家いわさきちひろさんの編集本。 生涯を振り返りながらいわさきちひろさんの言葉や童画をめぐる一冊となっています。そこまで濃い内容のものではありませんが、行動的な一面、心配性な一面も覗いて見えるようでした。 さざなみのような画風の流行に左右されず、何年も読みつづけられる絵本を、せつにかきたいと思う。もっとも個性的であることが、もっとも本当のものであるといわれるように、わたしは、すべて自分で考えたような絵本をつくりたいと思う。そして、この童画の世界からは、さし絵ということばをなくしてしまいたい。 童画は、けしてただの文の説明であってはならないと思う。その絵は、文で表現されたのと、まったくちがった面からの、独立したひとつのたいせつな芸術だと思うからです。 「なかよしだより」(講談社)455号(1964年10月)より 自分が彼女の絵に興味を持ったのは上記に引用した、さし絵という言葉をなくしたい、という発言。HP上でも掲載されていましたが、ちひろ美術館でもパネルに作られていて、それを読んで感銘を受けたのが始まりでした。 何より60年代で女性がそういった発言をすることはかなり勇気のいること。クレバーとは言えず、それゆえ自信家的な側面、そしてそこに宿る覚悟を見せつけられたような気がしました。だからこそ、いわさきちひろさんの書く絵は、半世紀近く経つ今もなお唯一無二で、鮮やかで柔らかく、見る人を惹きつけます。 ひとつ難点をあげるなら、Amazonとかで『いわさきちひろ』で検索しても本書がなかなか引っかからないところ。タイトルがちひろダイアリーで、著者の名義上、読んでいる人も少ない模様。
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