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波 新訳版
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波 新訳版

ヴァージニア・ウルフ(著者), 森山恵(訳者)

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波 新訳版

定価 ¥2,750

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2021/06/16
JAN 9784152100276

波 新訳版

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商品レビュー

4.1

12件のお客様レビュー

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2025/02/24

これこそ私が目指していた既存の支配的な言語体系を解体したものでは。波のごとく、寄せては打ち返す人生の悲哀を、敢えて6人のアイデンティティーを融和させることにより、美しく描き出す。

Posted by ブクログ

2023/12/30

SNSでおしゃれに紹介されていて、憧れを持って手に入れて、読み出してびっくり!難しいというか、流れが、意味が頭に入って来ない…最初の20ページほどで中断し、数ヶ月。それでも何とか再開し読み進めるうちに、(ああ、タイトルの波とは、この波のように寄せては返すような文章の構成のことを言...

SNSでおしゃれに紹介されていて、憧れを持って手に入れて、読み出してびっくり!難しいというか、流れが、意味が頭に入って来ない…最初の20ページほどで中断し、数ヶ月。それでも何とか再開し読み進めるうちに、(ああ、タイトルの波とは、この波のように寄せては返すような文章の構成のことを言うんだな…)と理解してから何とか最後まで辿り着きました。訳者あとがきに著者ウルフのご主人が「一般の読者には最初の100ページは難解すぎるだろう」とおっしゃったとあり、私は心の内で「それな!」と叫びました(笑)私が特別読解力がないわけではなかったのだ…と安堵しました。というわけで、内容についての感想はあと2回くらい読まないと書けそうにありません。頑張ります(拳)

Posted by ブクログ

2023/04/15

『波』を読み終わった後に何を読めばいいかわからない。土曜の夜11時に。1人で座っているときに。読書プランはあった。でもいまどこに居るんだ?ここからどこに戻ればいい?最も近そうな他のウルフ小説でさえ、永遠の彼方に感じられる。この空間、この思考。これが終極点?これがブラックホールの中...

『波』を読み終わった後に何を読めばいいかわからない。土曜の夜11時に。1人で座っているときに。読書プランはあった。でもいまどこに居るんだ?ここからどこに戻ればいい?最も近そうな他のウルフ小説でさえ、永遠の彼方に感じられる。この空間、この思考。これが終極点?これがブラックホールの中心なのか。目を閉じて、この思念を抽象化し傍に避けてしまって新しい余地を生み出す?そしてその入れ物に次のインプットを待ち受ける?それが人生なのか。明日が月曜日でないとしても、いつかは常に月曜日が来る。せねば、せねば、せねば。そこから逃れる術はない。しかし、ここにいて、この戸惑いに目を背けるだけで抱えることになる虚無感、それはどんな本にも癒せない。そもそも初めからそういうルールで人生が進んでいく(かのように思える)こと自体も、『波』の空間からは全時間を凍結し、それら全てを見渡す視野と精神の領域を感受したのではないか。仕方なく、積み上げてきた読了本の山が崩れ去り、心の中からフレーズが消えていく、そのときを待ち受ける。静かに動かず、自分の喪に服すように。あるいは何かフレーズに頼って書き残したり、気休めに10秒数えて節をつくり、次の本を読む口実を、人生自体を問うのではなく、人生上での行動と経験を探るための嘘を重ねるしかない。いつか打ち立てたフィクションは現実に勝るという信条を、人生とはフィクショナルなものなのだというフレーズに刷新し、死を思うことも、美そのものに対する切迫性も捨て去る。身軽になり、現実という言葉の海、虚構に、回帰するのだ。少なくともそれは死と対極にある。

Posted by ブクログ