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中小企業の人材開発
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
| 発売年月日 | 2021/05/21 |
| JAN | 9784130402972 |
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中小企業の人材開発
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読了しました。 ■なぜ手に取ったのか 人的資本経営が大企業に浸透しつつあり、人への投資と企業価値の 指標(労働生産性、株価など)との結びつきの見える化が、今や未来的な経営課題の一つである。一方で中小企業どうか?人材不足や思うような採用ができず、慢性的なリソース不足で人的資源管理...
読了しました。 ■なぜ手に取ったのか 人的資本経営が大企業に浸透しつつあり、人への投資と企業価値の 指標(労働生産性、株価など)との結びつきの見える化が、今や未来的な経営課題の一つである。一方で中小企業どうか?人材不足や思うような採用ができず、慢性的なリソース不足で人的資源管理もままならないが現状である。 そういった現状を企業支援している中で肌に感じています。 中小企業であっても人への投資し、企業価値を高める必要があるが、手っ取り早いのは既存のリソースを高める事、すなわち今いる人をどのように価値向上させるかといった「人材開発」が重要だと、前々から思っており、棚貸し書店でHRに強い方の棚にあった本書が目に留まり手にしました。 ■何が語られていたのか 本書は研究論文である。学術的なアプローチで、仮説に基づき定量、定性面からデータを収集し、分析・評価をしたうえで仮説との整合性や今後に向けた考察を、丁寧に 記載されている。 まずは、組織と人の面における中小企業の実態を分析している。経営者、管理者、 一般従業員のそれぞれの層にアプローチし実態を把握している。 次に、中小企業の人材開発施策の実態を分析している。公式化された人材育成プロ グラムはなく、OJTが中心になるがその内容も成果との関係性について追及して記載 している。 分析で得られた結果をもとに、一般従業員と管理職とにわけ個人学習、組織学習に が重要であると着眼しその影響を度合いを考察している。 最後に、本書のまとめ(研究まとめ)として、考察で求められた実践的な示唆(提案)が記載されている。 まだまだ、研究分野的には先行事例も少なく今後の研究課題もしっかり提示されてました。 ■何を学んだのか 著者が本書(研究)をまとめるに至った動機が、中小企業の人材マネジメントについて研究していたが、その研究に対するフィードバックでは、日本の中核を担う中小企業の人材開発の実態をみてなで、人材マネジメントは語られないといった内容のことが多かったとのこと。そのフィードバックした自らはそのれに取り組んだ形跡がなく、ただの批判で終わっているとの憤りもあり、中小企業の「人材開発」に焦点を当てたというところが起点になっている。 本書のなかでも語られているが、一口に中小企業といってもかなりの多様性があり、 さらに研究に必要となるデータがほとんど存在しないことである。 著者はそこにしっかりとメスをいれ論理的に進めていっている。 中小企業の人材開発はOJTが中心になるが、そこは経営者の意向が大きく反映されるため、本質的な人材開発といった観点では有効でないことが語られているいたが、 管理職の育成は早期にすることの有効性が見出されていた。 また、「顧客からの学習」という視点に光を当てている。内部リソースが少ないということは、一人の人があらゆることをやらなければいけ長い、そのスキルをアップするには顧客との接点が重要である事を論じている。 それをいかに、マネジメントするか。 具体的には内部的なネットワーク、すなわちOJTは乏しいが、外部に目を向けて、顧客との接点をOJTとしてとらえ、それをいかに経営者、管理職がマネジメントするかといった新たな視点をむけ光を当てている。本書はそこの気づきを得たところで終えており新たな課題提起として次の研究にゆだねていた。 総じて本書は研究論文としての内容で単調な記載もあったが、著者が取り組んだ動機にがはっきりしており、それ解決するために何が見いだせるかといった明確な意思を感じられました。リソース不足の中小企業であっても人材マネジメントは必要であり、そして有効であることが論理的な学びとして得ることができました。 ■どう活かすのか 「人が足らない」「忙しくて手が回らない」といった中小企業の経営者、管理職に対して、それらに対する解決のベクトルとして、現状の把握や分析、そして解決に向けた方法論の一つのフレームワーク的な思考を持つことができる本でした。 ■どんな人にお勧めなのか HR部門の方、HR部門を支援されている方、組織開発に興味がある方、 中小企業を支援している士業の方(特に人的資産が重要であると思っている人) 中小企業の経営者などににお勧めの本です。
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今朝は、なんで3千4百円も出してこれを買ったのか自分でも理由が分からない本を読んでいました。 『中小企業の人材開発』中原淳・保田江美 著、東京大学出版会 完全に学術研究書でした。 だけどもハウツー本という名を借りた自分語りを読まされるより、研究者の論文を読むほうが10...
今朝は、なんで3千4百円も出してこれを買ったのか自分でも理由が分からない本を読んでいました。 『中小企業の人材開発』中原淳・保田江美 著、東京大学出版会 完全に学術研究書でした。 だけどもハウツー本という名を借りた自分語りを読まされるより、研究者の論文を読むほうが100倍楽です。構造化された文章はそれだけで愛せる。 本人は優秀なのに本として全く面白くなかった(役に立たなかった)歴代の時間を返せ書籍達は、南場智子(DeNA会長)『不格好経営』、岩田松雄(元スターバックスコーヒージャパンCEO・・・最近はジャパンを省略して元スタバCEOと誇大広告気味なところも胡散臭い)『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』、荒川詔四(元ブリヂストン社長・・・経営者としてすごく尊敬しているのですが、本は酷かった)『参謀の思考法 トップに信頼されるプロフェッショナルの条件』、伊賀泰代(マッキンゼー上がりのHRコンサルタント)『採用基準』あたりですね。 話を読んだ本に戻します。 検証の対象からマネジメントの方法論や組織、企業文化をばっさり削ぎ落としているのでかなり興味深い内容でした。人材開発はあまりにも複合的なプロセスなので散漫になりがちですけど、この研究はよく的を絞りきったと思います。 私は多変量解析や統計を使った学士・修士論文を書いたことがないので統計手法やモデルの解説は本当に全然わからなかったです。 大収穫だったのは組織市民行動(Organizational Citizenship Behavior:他者を支援するような、職務に規定されていないし、職務としても求められていない行動)という概念が経営学に定義されていることでした。 本書の内容の紹介として6.2 実践的示唆(p177)から引用します。 ◆一般従業員の育成について 1)経験学習の概念について本人理解、管理職の理解を進める 2)中間管理職のマネジメント能力を高めて、職場学習機能を強める 3)顧客からの学習という概念について本人の理解を進める ◆管理職の育成について 4)管理職の育成は早期に行い、経験学習を促すこと 5)管理職の育成支援は、経営層が行いサポートすること 6)管理職の育成を補足するものとして研修が存在するが、研修で学んだ内容は職場メンバーに共有する場を持たせ、実践させること しごく常識的な処方箋ですが、これを膨大な研究から導き出しているのが本書の仕事です。 一般従業員や管理職候補にタフアサイメントして経験を積ませるとうのは冨山和彦や三枝匡、稲田将人も言っていることでしたので納得性が高かったです。ただし、本書ではそこで上司からの業務上のアドバイスに学習効果が低いという悲しい研究結果が報告されています。ではどうすべきかというと上記1)の経験学習とう概念の理解が必要だと。つまり仕事として体系的な「経験学習サイクル(Kolb 1984)」を身に付けさせ、職場環境としてアフォーダンスしなさいと言っている。 ここでやはり管理職層の体系的なマネジメントスキル不足が課題となってくる。プレイヤーとしてしか経験を積んでおらず、マネジメントの概念をしっかりと学んでいない暗黙知に頼る管理職では部下に対して「経験学習サイクル」を促せないというわけです。 部下の業務の出来・不出来に対して「俺の頃は」という自分語りしかできない管理職では体系的かつ論理的なフィードバックを部下に与えられないので、「上司のアドバイスは学習効果が低い」という結果になってしまうのです。 ではネックとなる管理職にどうやって体系的マネジメントを学ばせるかというと、本書では「社外研修」と「研修内容の社内共有」「研修内容の社内実践」に効果があると言っています。要するにある程度の年齢の会社員がとても嫌がる座学の重要性を説いているわけです。しかも経営者が社内共有、社内実践を促さないとせっかくの研修も「こなすだけの消化試合」になっている実態も報告しています。 面白かったです。若手社員への上司の業務上のアドバイスに学習効果が低い・・・いやー、思い出しただけでも酒が美味くなります。企業の経営幹部、管理職の皆様には稲盛和夫の本を読むよりよっぽど有益な研究書だと思いました。
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