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われらの世紀 真藤順丈作品集
定価 ¥1,980
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2021/04/21 |
JAN | 9784334913991 |
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われらの世紀
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商品レビュー
3.5
6件のお客様レビュー
「宝島」で直木賞を取られた真藤順丈さん。初読。 過去のアンソロジー参加作品や雑誌掲載作品の中から、10編が収録されている、重量級短編集。 一作目の「恋する影法師」の原爆投下前後の昭和の戦中から、2020年令和の「終末芸人」まで、およそ100年を時代を追って書かれている。(集めたの...
「宝島」で直木賞を取られた真藤順丈さん。初読。 過去のアンソロジー参加作品や雑誌掲載作品の中から、10編が収録されている、重量級短編集。 一作目の「恋する影法師」の原爆投下前後の昭和の戦中から、2020年令和の「終末芸人」まで、およそ100年を時代を追って書かれている。(集めたのかな?) どの作品も短編とは思えない濃厚さ。数奇な人生を描ききってくる。文章も力強く多彩。一作ごと、深呼吸したくなるような。 最後の「ブックマン」は、少し異質で、ファンタジーでもある。人から流れ出てくる異文字(イラハカリマ)を読み取り、その人なりを理解した上で上書きすることができると言うウジャトの目を持つ血脈。その異文字を編んだ物を奇書と言う。物語は濃厚でこのウジャトの目を持つ日本人家族の数奇運命を辿る。これは、作者自身の作品への在り方、あるいは、作家としての希望が含まれているのではと思うのだけれど。 “笑い”についての作品も多い。人を笑わせるという行為に伴う芸人達の苦悩、思考、人生そのものを息苦しく表現する。「笑いの世紀」1930年代後半日中戦争時に、時間・死・戦争に笑いで抗うと命さえかけた芸人。壮絶な戦争体験に芸が戦争に負けたと。悪事に手を染めながらも笑いを追い続ける。 「ダンリリ」は、バブル期後あたり、演芸場を活動拠点とするお笑いコンビ。楽屋の支配人から見た芸人達の人生。この支配人の娘と甥の楽屋が結んだ恋と結婚の顛末が凶器の笑い。「終末芸人」は、2020年かな。二人のお笑いコンビの自滅型の笑い。なぜ、芸人を選択した理由が、笑顔が怖いから、その恐怖に打ち勝つ為という破壊力。 笑わせるという行為と小説を書くという行為に共通性を見ているのかなと思う。 文章も作品も太い筆で書いている様な。短編集とはいえ、濃厚な人生の目白押しですよ。
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短編集。戦時中の物語もあり、全体的に陰湿で薄暗い話が多いから低評価なのかな。 個人的には好き。多様な言葉で紡がれる独創性の高い世界観にいつのまにか夢中にさせられる。真藤順丈という人間が全く掴めないし、飽きない。 明るく幸せでハッピーエンドな話なんて読みたくない私にはどストライ...
短編集。戦時中の物語もあり、全体的に陰湿で薄暗い話が多いから低評価なのかな。 個人的には好き。多様な言葉で紡がれる独創性の高い世界観にいつのまにか夢中にさせられる。真藤順丈という人間が全く掴めないし、飽きない。 明るく幸せでハッピーエンドな話なんて読みたくない私にはどストライク。 この一冊で著者の高い能力と著者が生み出す独特の空気感を感じることができる。おどろおどろしていて触りにくいが、一度触ると中毒性が高い。また他の著書にも、おそるおそる触りに行きたくなる。
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レディ・フォックスがわかりやすい。難解だが放り出せない作品ばかり。正直言って疲れた。 宝島のような爽快感を味わいたいわ。
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