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軍隊と地域 増補 郷土部隊と民衆意識のゆくえ 岩波現代文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2021/04/19 |
JAN | 9784006004361 |
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本書は「はじめに」にあるとおり、近代日本の地域社会と軍隊が、どのような関係を結んできたのか、1880年代から敗戦まで約60年間を対象に跡づけることを課題とする。 具体的には、兵事行政、在郷軍人会など軍関係団体の育成、軍施設の誘致活動や民衆の対軍感情、戦争協力態勢、軍隊があ...
本書は「はじめに」にあるとおり、近代日本の地域社会と軍隊が、どのような関係を結んできたのか、1880年代から敗戦まで約60年間を対象に跡づけることを課題とする。 具体的には、兵事行政、在郷軍人会など軍関係団体の育成、軍施設の誘致活動や民衆の対軍感情、戦争協力態勢、軍隊がある地域に新設されることの意味、演習場設置とその後の演習場運営を含む軍と地域民衆の関係など、軍隊と社会の接点が、時間軸に沿って、広く探られる。そしてこれらを実証的に分析するために、定点観測的な対象地域として、静岡県が主たるフィールドとして取り上げられる。 著者が静岡県で自治体史編纂に携わったという機縁もあるが、静岡県という地域は、明治期に静岡市及び浜松町に2つの連隊が設置され、大正末に宇垣軍縮で浜松の歩兵連隊は廃止される、代わって浜松には陸軍爆撃専門部隊である飛行第七連隊が設置、また高射砲第一連隊も置かれる、さらに県東部では、日露戦争後に富士裾野演習場が設置され、それが重歩兵旅団(三島)の設置につながるといったように、軍の新しい部隊と地域、地域民衆との関わりを多角的に比較できる現場であった。こうしたフィールドに焦点を当てることで、本書の分析は具体的かつ非常に厚みのあるものになっていると思われる。 ・1889年の徴兵令改正による本籍地徴集原則の確立、日清戦争以後の度重なる出征、凱旋等の歓送迎や公葬、出征者家族の生活支援等を通して、兵士と地域住民とのつながりによる「郷土部隊」意識が形成されたが、日中全面戦争以降、その関係が弱体化していく。 ・宇垣軍縮が、軍縮世論が盛り上がる中、旧来の軍備の縮小と新鋭部隊の設置を実現し、軍事技術革新に対応しつつ、軍部への国民的支持を図ろうとした、野心的な試みであったと考えられること。 ・演習場利用に関して、例えば富士裾野の演習場に関して、地元の陸軍に対する粘り強い交渉により使用協定が締結され、軍の使用地に関する所有権確認・使用料の支払い確認がなされるなど、相当のプロセスを経て一定の妥協点に達していたこと。 といったこと等については、まとまった形としては初めて知ったことが多く、とても得るものがあった。
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戦前日本の軍隊をその所在した地域社会との関係という観点から論じた本。静岡県という一地域に注目したものだが、郷土部隊(地元出身兵で構成された部隊)の活動が新聞を通じて報じられる中で、人びとの対外感情が作られていったこと、軍隊の進出が経済効果につながることへの期待、一方で軍隊の用地買...
戦前日本の軍隊をその所在した地域社会との関係という観点から論じた本。静岡県という一地域に注目したものだが、郷土部隊(地元出身兵で構成された部隊)の活動が新聞を通じて報じられる中で、人びとの対外感情が作られていったこと、軍隊の進出が経済効果につながることへの期待、一方で軍隊の用地買収に対する反対運動など、幅広い話題が史料に基づいて検証されている。 著者によると、「軍隊と地域」という視点は、沖縄に長期滞在した際に、育まれたようだ。歴史研究も、現実への関心と深く結びついていることが、窺える。
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