TaTTVa(Vol.1) 特集 なやむをなやむのはきっといいこと。

ブートレグ(編者)

• 販売会社／発売会社: ブートレグ/JRC
• 発売年月日: 2021/03/01
• JAN: 9784904635711

商品レビュー

2023/01/31

tattova

1 「プライバシーのパラドックス」
選択的に自己開示する力が必要。プライバシーのどの部分を差し出し、対価を受けるかを選択することが求められる。
2「哲学を流行らせよう、世界のために」
哲学によって社会に対する問題の解決策を生み出すことが求められる。そのために哲学を身につけ、実践すべきである。それにより一人一人の市民が物事の本質から考え、革新的な答えを可能にする。哲学に無縁の人間から哲学する人間へ。
3「『きれいごと』がイノベーションを生む組織をつくる」
かつての利益追求のみしてきた仕事のような現代社会においてこれが正解という道はなく、人々を取り巻く環境等の影響を受け、きれいごとを求める人々が多くなってきた。きれいごとを求めることにより幸福度が上がるなど、自己実現欲求を満たされる仕事が求められている。これからのリーダーはwhatよりもwhyを提示することを求められている。きれいごとを語ることはイノベーション創出にもつながり、市場にない価値を生み出すことにつながる。これからはロマンとソロバンのバランスを取り戻すために、ミッション・ビジョン・バリューといったあおくさいきれいごとを語り組織を作ることが求められる。
4「『ハッカーの倫理』で統治を共創し、未来を開く」
インフォデミック対策としてオープン教育が重要である。それによって市民がデジタルメディアを駆使し、主体的に行動し政治的意思を持つことが大事。監視や検閲を任せることによって権威のAIになることは権威主義と化すためあってはならない。
5「『はじっこ』から始まるイノベーションの兆し」
日本の「はじっこ」は困っていることにより多くのイノベーションの兆しがありもはやデメリットではない。はじっこには価値があり、いかに潜在的な顧客に繋げるかが重要である。従来とは異なるルールの商いや取り組みが多く、その視点から学べることは多い。　
6 「日常からのクライシスマネジメントを実装するために」
地方の再生・活性化のために「作る力」と「守る力」の二つが重要である。作る力とは、生活を豊かにするためには盛り上げて一時的に人を集めるのではなく、住みたい暮らしたいと思える場所を作ること。守る力とは危機感がなくても対応できるよう日常からできる非常への対策を行うことであり、そのためにコミュニティの強さを高めること。
7「不確実性との付き合い方」
私たちは不確実性に対して原因を特定し、排除し不安を消そうとしてきた。だが、不確実性を受け入れ、専門的な情報だけでなく、身体感覚を手がかりに対応していくも一つの道である。不確実性に対して、身体で得られる学びがあり、それを外部の情報の学びに明け渡してはならない。
8 言論の自由を最も厳格に擁護したとしても、劇場で嘘をついて火事だ！と叫び、パニックを起こす自由は誰にも保障されない
9 自分のためになる悩みとそうではない悩みを分ける。仕事の本質は対人関係の調整である。無駄なことに時間と労力をかけることが仕事の本質である。
10 芸術は生命維持装置になりうる。豊かな人間性を養う面があり、地域のコミュニティを通じて役割を持つ経験をすることで非認知能力が高まる。
11曖昧な時間を人々は求めている。曖昧な時間とは一見非効率であるが、労働者の満足度を高めている一面もある。