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軌道 福知山線脱線事故JR西日本を変えた闘い 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/03/27 |
JAN | 9784101026817 |
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軌道
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商品レビュー
4.1
9件のお客様レビュー
2024年正月の羽田空港JAL衝突炎上事故に警察の捜査が入ったことに対し、原因究明には責任追及すべきでないという議論があり、そこで本書が紹介されていて知った本。 文章が読みやすいし、主人公の遺族・淺野弥三一(やさかず)氏の振る舞いも感動的だが、著者があとがきに書いているジャー...
2024年正月の羽田空港JAL衝突炎上事故に警察の捜査が入ったことに対し、原因究明には責任追及すべきでないという議論があり、そこで本書が紹介されていて知った本。 文章が読みやすいし、主人公の遺族・淺野弥三一(やさかず)氏の振る舞いも感動的だが、著者があとがきに書いているジャーナリストとしてのアプローチも良くてJR西日本の内情に踏み込めていた。 「淺野氏の主張や行動、折々の心境を聞き書きするだけなら、そう難しくはない。だが、彼のやってきたことが加害企業のJR西日本にどう響き、誰が反応し、それによって安全思想や経営手法にどんな変化があったのか、組織の内情まで書かなければ意味が無いと思っていた」(p411) JR西日本の関係者がしっかり描かれている。特に「並の官僚とは違う――」、天皇と呼ばれた井手正敬のインタビューが迫力あって良い。1987年の国鉄改革を否定されたくないという思いだったのがよく分かった。一方で、組織やシステムでなく個人の責任を追及して安全を達成するという彼の安全思想は全く理解できなかった。 また2005年福知山線脱線事故だけでなく、その原点の1991年信楽高原鉄道衝突事故と、安全対策後の2017年新幹線台車亀裂事故の3つの事故を取り上げてJR西日本の変化をよく描けている。亀裂事故に対して「互いに相手が判断するだろうと責任を押し付け合い・・・」と原因がきちんと分析されていて、組織の安全レベルが上がっていることが分かった。
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【316冊目】奥様と妹さんを亡くした遺族である浅野さんの闘いを中心に、JR西とともに福知山線事故がなぜ起こったのかを追及していくノンフィクション。遺族である浅野さんがJR西の歴代社長と向き合い、事故の社会化を通じて、二度と悲惨な事故を繰り返さないようにしようとする試みについては全...
【316冊目】奥様と妹さんを亡くした遺族である浅野さんの闘いを中心に、JR西とともに福知山線事故がなぜ起こったのかを追及していくノンフィクション。遺族である浅野さんがJR西の歴代社長と向き合い、事故の社会化を通じて、二度と悲惨な事故を繰り返さないようにしようとする試みについては全然知らなかった。 JRの天皇と呼ばれた井手正敬さんのインタビューとか、ヒューマンエラーは原因ではなく結果だという遺族とJRの議論結果とか、大変興味深い。また、福知山線事故に先立つ信楽線の事故などJR西の事故の歴史や、現在ではかなり有名になった事故調査委員会の成り立ちなどもまとめてあり、勉強になる。 それでも、どうにも総論的な話になってしまっており、とても印象に残る本だったかと言われるとなんとも…汗 もちろん、あれだけの大事故なのでその原因や構造も単純なものにはなり得ない。だから、総論的な話になるのは仕方ないのだけれど… 経営の問題を指摘しているようにも思えるけれど、どちらかというと官僚的な答弁に終始する経営陣や、私鉄との競争のために安全よりもアーバンネットワーク構想等を優先したのではないか?という指摘があるけれど、もう少し深掘りしていただいた方が読み応えがあったかな〜と思ったり。 個人的には、ミスした職員への懲罰的意味合いと労組対策の色彩を帯びた「日勤教育」にもっと焦点を当てて掘り下げてほしかった。事故を引き起こした運転士が日勤教育の懲罰を恐れるあまり無謀なスピードでカーブに突っ込んだというのは事故の直接的な原因だろうし、JR西の組織風土を端的に表す例とも言える。また、JRの利用者にすぎない我々も労働者であるから、「日勤教育」は自分の会社組織に引きつけて考えることのできる応用可能で身近な問題だと思った次第。 同じ大規模事故モノなら日航機事故を描いた「沈まぬ太陽」、JRの闇ものなら経営と労組の暗闘を描いた「暴君」の方が読み応えがありました!
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通学で毎日乗っていた福知山線。(事故当時はもう東京に住んでいたので当事者ではありませんが…) 今年の節目の時期に、たまたま亡くなられた運転手の方に迫った記事を読む機会があり、そこからもう少しこの事故について知りたいなと思って手に取った本。 淺野さんをはじめとしたご遺族の方々に...
通学で毎日乗っていた福知山線。(事故当時はもう東京に住んでいたので当事者ではありませんが…) 今年の節目の時期に、たまたま亡くなられた運転手の方に迫った記事を読む機会があり、そこからもう少しこの事故について知りたいなと思って手に取った本。 淺野さんをはじめとしたご遺族の方々に寄り添い、10年以上の時間をかけてJR側の幹部、各方面への緻密な取材と分析をされてきた松本さんの真摯な想いが伝わる本でした。 (本文中では元幹部の1.17時の功績にも触れていて、特定の1人を悪として断罪しないという姿勢が著書全体を通して貫かれていた)
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