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迷子の龍は夜明けを待ちわびる
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/03/17 |
JAN | 9784103539117 |
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迷子の龍は夜明けを待ちわびる
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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
天空族と大和族が存在する世界。 大和族は私たちみたいな普通の人間だけど、天空族は違う。肌は緑で、髪は漆黒。天空山という山に昔は住んでいたが、今では街におりてきて普通に暮らしている。 そんな天空族の主人公(セイジ)は、学生時代に肌の色の違いでからかわれたことをコンプレックスに引きこもりになっていた。街におりてくる前は、天空山の最後の一人の住民であった祖母と暮らしていたが、祖母の体調の急変によって街の病院の近くで働き、暮らしていたのだった。 そんな引きこもりを続けるセイジの元に、見知らぬ老人が訪ねてくる。天空語に関わる用事のようだが、どこでセイジが天空語を話せることを聞きつけたのだろうか。 おそるおそる扉を開け、老人の話を聞くことにしたセイジ。老人は高額紙幣の束を3つと共に、主人に天空語で書かれた日記を読んで欲しいと依頼をしてきた。詳しく話を聞くうちに、老人の依頼を受けることにした。老人の依頼通りの山へ向かうことにした。 しかし。天空族の言い伝えでは、「天空族は、よその山では気をつけなさい」と言われている。なぜか天空族は植物の近くにいくと急激に疲れたり、お腹がすいたりするのだ。その危険な植物を見分けられる天空族もいたが、セイジには無い能力だった。 依頼通りの山に着くと、部屋の中には白い龍がいた。が、老人夫婦には見えていないようだった。 依頼内容は、主人に、先に無くなった妻の日記(妻は天空族のため天空語で書かれている)を読み聞かせることであった。その準備をしていると、木戸の外に小さな男の子が立っていた。名前はユッカ。オリーブ色の肌に蜂蜜色の目。天空族の特徴を持つ子だが、髪は赤毛だった。そしてまたこの子も、老人夫婦には見えていないようだった。 主人に日記を読み聞かせ、セイジ自身も日記を読み進めるうちに、先に亡くなった妻とユッカの正体、行方を探ることになる。天空族とは何か。なぜ街に降りてくるようになり、肌は緑色をしているのか。 ユッカは幼い頃から好奇心旺盛で、主人(ユッカの父)の言うことを聞かずに山の裏まで勝手に行っては怒られ、、、を繰り返していた。そんなことをする日々が続き、ある日ユッカは家に帰ってこなかった。何ヶ月も警察や消防までが揃って探したが見つからなかった。天空族出身の母(主人の妻、ユッカの母)は蛇に食べられたのだと言い張り、気を狂わせてしまった。母は幼い頃から蛇が苦手だった。ユッカが居なくなった夜、夢に大きな蛇が現れ「その子供をよこせ」と言ってきたという。ユッカの身代わりに私がなれたら、と毎晩思い続けた結果、気が狂ってしまったのだ。そしてある日、妻の遺体が土の上で見つかった。 セイジは日記と龍を頼りに、ユッカの本物の肉体を探す。なぜユッカは帰ってこなかったのか。なぜセイジだけに龍とユッカが見えるのか。なぜ母は蛇にユッカが食われたと思ったのか。 ユッカは裏山の壊れた小屋のそばにある井戸に落ちて死んだ。捜索隊も、そんな深い井戸を覗き込んだとして暗くてみつけられなかったのだろう。そして今ではその井戸の穴から大きなスイヨウの花が季節外れにも咲いている。セイジははユッカに尋ねた。 「貴方の肉体はこの下にあるの?」 「もうない。」 ユッカの身体は土にかえってスイヨウとして次の生命を咲かせていたのだ。昔の天空族が死を恐れず、土にかえって次の命へとまた花を咲かせる。そのことをユッカはもうやっていたのだ。 母が考えたような蛇にユッカは食べられていなかった。そして母が恐れ続けていた蛇は龍であり、今セイジに見えているあの龍が母とユッカを守っていたのだ。 気を狂わせた母から気を紛らわすために少し天空山に帰っていた。様子を見に帰って龍を母が龍が見て、それから逃げるために飛び降りて死んだ。龍は母を助けられたが、助けなかった。狂ってしまうくらいなら、天空族らしく土に帰る方が良いと判断したからだ。 主人が息を引き取った。セイジの仕事は終わった。ユッカは主人(父)と共に天国へ旅立ち、龍はまた迷子の龍になる。そんなことがあって良いのか。 「リュウさんのイトとわたしのイトをユワキましょう」 ユッカと母を守ってきた龍と、セイジは絆を結んだ。これからは迷子の龍では無くなる。セイジも引きこもりをやめ、街にでる。 私はこれから始まっていく。
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天空族っていう設定が非常に面白かった。 例えば外見とかいろんな要因で傷つけられてしまった人が癒し癒される話だとしたらとても納得できました。 絆を失った人が、新しい絆を見つける。再生の物語。 「お前ら人間は脆弱で、言の葉で簡単に壊れるのに、人を壊すことを平気で吐く。だから口にする...
天空族っていう設定が非常に面白かった。 例えば外見とかいろんな要因で傷つけられてしまった人が癒し癒される話だとしたらとても納得できました。 絆を失った人が、新しい絆を見つける。再生の物語。 「お前ら人間は脆弱で、言の葉で簡単に壊れるのに、人を壊すことを平気で吐く。だから口にする方も、鵜呑みにする方も、愚か者だ」
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なんといっても「世界観」。文章も独特な雰囲気があって、静かに荒削りというか、不思議な魅力のある物語だなと感じました。 原題より合ってるじゃんと思えたタイトル、個人的には少数派。フォントのセンスも大切だ。 関係ないけど、「惟」という字は「おもう」で変換候補に出てくることがわかっ...
なんといっても「世界観」。文章も独特な雰囲気があって、静かに荒削りというか、不思議な魅力のある物語だなと感じました。 原題より合ってるじゃんと思えたタイトル、個人的には少数派。フォントのセンスも大切だ。 関係ないけど、「惟」という字は「おもう」で変換候補に出てくることがわかった。
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