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デザインはどのように世界をつくるのか
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | フィルムアート社 |
発売年月日 | 2021/03/04 |
JAN | 9784845920204 |
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商品レビュー
4.3
7件のお客様レビュー
何かに特化したジャンルのデザインというよりは、建築、都市計画、ウェブやアプリ、製品等、いろんなデザインを普遍的に見て論じる本でした。 この本自体も、カバーのデザインや、内容の構成の工夫がなされていて、それもデザインの1つだなーと。人によっては物の見方が変わるかもしれないです。 ...
何かに特化したジャンルのデザインというよりは、建築、都市計画、ウェブやアプリ、製品等、いろんなデザインを普遍的に見て論じる本でした。 この本自体も、カバーのデザインや、内容の構成の工夫がなされていて、それもデザインの1つだなーと。人によっては物の見方が変わるかもしれないです。 3つの気づき ・何のためのデザインなのか(問いについて) ・自分と違う人の視点 ・デザインは対立を生み出し得る
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「全てのものにデザインがある」ということは、私たちはデザインに取り囲まれて生きている。 良いデザインもあれば、イライラする悪いデザインもある。 この本で「良いデザインとは?」について考察を重ねる。 よいデザイナーは、文脈を十分に理解できるよう、どのプロジェクトでも必ず次のふたつの疑問を投げかける。 ①何を改善しようとしているのか? ②誰のためにそれを改善しようとしているのか? 誠実なデザイナーなら、真のニーズを理解するためには、顧客の声に耳を傾けたり、顧客の仕事の様子を静かに観察したり、初期段階のデザインのプロトタイプをテストしたりすることに、それなりの時間をかけなければならないと知っている。 しかし一方、上記のように使い勝手の良いデザインだからといって、普及するわけではない。例えば導入コストがかかるので採用されるとは限らない。「自分のアイデアに資金を提供してもらえるよう、誰かを説得することが欠かせなかったのだ。」 またはシステム上の問題で「醜い」デザインが生まれている場合もあるので、良いデザインに改善したとしてもまた別の問題が浮上してくる場合もある。 「次回、どこかで残念なデザインを見かけたら、どういう経緯でそれが生まれたのかを考えてほしい。私たちが体験するデザインは、デザイナーが対処しなければならないビジネス、組織、エンジニアリングの課題全体から見れば、氷山の一角にすぎないのだから。」 ・デザイナーが直面した隠れた制約は? ・デザイナーの選択に影響を与えた技術、組織、予算の制約は? ・デザイナーが行ったトレードオフは? ・あなたはユーザー?顧客?それともその両方? ・デザイナーは他にどんなユーザーや顧客のためにそれをデザインしたのだろう? ・今日あなたが利用したほかの物事の中で、見事なデザインのおかげで気にも留めなかったものはないだろうか? ヘンリー・ドレフュスは20世紀中盤のプロダクトデザイン界の伝説的人物。彼はプロトタイプをつくり、自身のループの中で使い、顧客のところへ持っていって、どこに問題があるかを調べるべきだと説いた。また彼は顧客の体験を直接学ぶべきだとも述べている。 価値とトレードオフ シンプルで洗練されているデザインだからといって、そのユーザーにとって価値のあるデザインとは限らない。 デザインとは流れである。 ・連続性 ・発見性 ・一貫性 ・明瞭性 うまくできたつまり「良いデザイン」でも倫理的に問題があるものもある。苦痛の体験に特化した拷問器具や依存性を高めるスロットマシーンなどは良いデザインではなく最悪なデザインである。 見方を変える あなたの世界を改善するためのデザイン・チェックリスト 四つの疑問 ①何を改善しようとしているのか? ②誰のためにそれを改善しようとしているのか? ③どうやって成功を実現するのか? ④現在または将来、あなたのデザインによって害をこうむるかもしれない人は? あなたの身の回りにある物事に対して問うべきこと ・それは何を改善しようとしていたのか? ・それは誰のために改善しようとしていたのか? ・改善にどれくらい成功したか? ・その欠点を生んだ隠れた制約は? ・その決定を下した権力者は? ・その対価を払ったのは? ・人間優先、技術優先、組織優先のどれに当てはまるか? ・そのスタイルがあなたに伝えているメッセージは?包摂または排除されている人は? ・そのデザインはどんなシステムの一部か? ・自然界や別の文化に、その問題のより効果的な解決策はあるか? ・そのデザインは流れを生み出すのか、対立を生み出すのか? ・そのデザインが成功した場合に生じる新たな問題は? ・あなたはこうした問題にどう対処するつもりなのか?(迷いがある場合は、誰かと話し合おう)
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デザインの良い面だけでなく、深刻な悪影響についても実際の事例を多く挙げながら説明してくれて分かりやすい本だった。 人間は誰もがデザインをしているし、身の回りのほぼすべてが誰かのデザインの結果であるという事実を意識することで、より高次の問題解決のきっかけとなると考えさせられた。
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