アンチエイジングの教科書

石井直明(著者)

• 販売会社／発売会社: 東海教育研究所
• 発売年月日: 2021/02/23
• JAN: 9784924523159

商品レビュー

2023/11/16

平易な文章で分かりやすく、この手の浅く広くという印象の実用書にしては案外良いな、と。基礎的なおさらいも出来たし、沢山メモを取った。

デンマークの70歳以上、一卵性双生児の追跡調査によると、双子の見た目が老けた方が先に亡くなっていた。見た目年齢が若い方が長生きだったらしい。直観的にそんなもんかな、と思うが実証されたのなら、説得力がある。乱暴な解釈だが、しかし、若く見える方が長生き、これは真理かも知れない。「見た目の若さは細胞の若さ」、これは名言だ。

呼吸で取り込んだ酸素の0.1から5%が強い酸化力をもった活性酸素へ。活性酸素は体内に入り込んだ細菌やウイルスから身体を守るが、健康な細胞膜を酸化させ核内のDNAを傷つけたり、動脈硬化を促進する。約37兆個の細胞。古いものから新しいものへと入れ替わるターンオーバーは、表皮で約30日、赤血球は約120日、骨は約2年、最も時間のかかる副腎皮質細胞は3年弱で入れ替わる。途中、傷等で細胞が死ぬと隣の細胞が分裂して再生してくれる。脳の神経細胞や心筋細胞はほとんど入れ替わらず、いちど傷ついたらほとんど再生されない。脳梗塞や心筋梗塞を起こす原因は血管の老化による。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンはウォーキングやジョギング、サイクリング、ヨガそして食事の際によく噛むことなど一定のリズムを刻む運動が効果的。他には、動物や人との触れ合い、芸術鑑賞、感情を動かす行為も有効。感動の涙にはセロトニンを活性化させる効果がある。

天然サプリと合成サプリでは吸収率が異なる。その理由はサプリに含まれる微量なその他の栄養素にある。多様な栄養素が複雑に影響しあって吸収を助け、分解し、体の隅々に必要なものが運ばれる。

糖化と酸化にどう対処するか。食べ物とストレス対策、か。そんな程度だが、それが大事という事だ。