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利生の人 尊氏と正成
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日経BPM |
発売年月日 | 2021/02/19 |
JAN | 9784532171612 |
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利生の人
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【「利生とはなんでしょうか」-「衆生に神仏の利益をもたらすことと申します」】(文中より引用) 後醍醐天皇、楠木正成、足利尊氏の3名を軸としながら、動乱の世とそれぞれの身の処し方を描く歴史小説。著者は、本作で日経小説大賞を受賞した天津佳之。 時代を切り開いた人物であるにもかかわ...
【「利生とはなんでしょうか」-「衆生に神仏の利益をもたらすことと申します」】(文中より引用) 後醍醐天皇、楠木正成、足利尊氏の3名を軸としながら、動乱の世とそれぞれの身の処し方を描く歴史小説。著者は、本作で日経小説大賞を受賞した天津佳之。 時代を切り開いた人物であるにもかかわらず、足利尊氏ってどこか明確なイメージを結びづらい人物だなと感じていたのですが、本書を読んでその理由が那辺にあるかつかめたような気がしました。 後醍醐天皇ってやっぱり異能の人だったんだなと☆5つ
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足利尊氏と楠木正成は敵味方に分かれて戦ったが、共感し合うものを持っていた。南北朝の内乱で対立したが、元々は共に鎌倉幕府打倒に立ち上がった側であり、共感する点があることは当然である。皇国史観では尊氏は逆賊、正成は忠義の士となっているが、それは皇国史観の固定観念である。尊氏は鎌倉幕府...
足利尊氏と楠木正成は敵味方に分かれて戦ったが、共感し合うものを持っていた。南北朝の内乱で対立したが、元々は共に鎌倉幕府打倒に立ち上がった側であり、共感する点があることは当然である。皇国史観では尊氏は逆賊、正成は忠義の士となっているが、それは皇国史観の固定観念である。尊氏は鎌倉幕府御家人、正成は悪党と立場は異なる。しかし、尊氏は京都に幕府を開き、西国を重視した。室町幕府は段銭、棟別銭、酒屋役、土倉役、津料、抽分銭と経済活動からの税収を重視しており、農本主義的な鎌倉幕府とは異なっていた。
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文章はわかりやすく読みやすい。が、人物が地味すぎて、だれが主人公なのかがよくわからない。鎌倉時代に詳しい人なら名前だけで人物像が浮かぶのかもしれませんが…面白い人には面白いみたいなのでうかつなことは書けませんけど、時代小説にはやっぱり荒々しい読み応えを求めます。
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