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錆のゆめ 左 Canna C
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | プランタン出版 |
発売年月日 | 2021/02/01 |
JAN | 9784829686461 |
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錆のゆめ 左
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
▼あらすじ セックスの為のサイボーグ──少年の身体を改造して作られた彼・聡夫は、世話係であった進藤に引き取られた。 大好きな進藤のために家事をし、その帰りを待つ穏やかな生活。 ところが、引っ越し後に進藤の荷物を片付けていた聡夫は一枚の写真を見つける。 そこには、学生服を着た自分と見知らぬ少女の姿があって……。 人間×サイボーグBL 待望の続編 「…としおさん、よく頑張りましたね」 記憶の一切を消されている──だから、大事な約束も思い出せない。 *** ストーリーの完全度:高い トーン:ほのぼの・せつない エロ度:なし 萌え度:高い 総合評価:★4.0 右と左、どちらから読んでも大丈夫だと聞いたので何となく右→左の順番で読んだのですが、これは逆の順番で読んだ方が良かったかもしれないなぁ…(´・ω・`) 右と左をものすごーーーく極端に例えるなら、右が【天国】で左が【地獄】です。右は二人の幸せな部分しか描かれていなかったのでほのぼのとした気持ちになれますが、左は右の裏側にあった出来事を描いているので良い意味でも悪い意味でもドキッとする場面が多い印象でした。 まぁ、地獄って言っても読むのがしんどいとかそういうレベルではないです。ただ、聡夫が普通の人間ではないという現実と改めて向き合わされるのがこの「左」の特徴だと思います。 私は正直、二人がご近所さんからどう見られているのかなんて全然考えてなかったんですよね。不器用ながらも普通の人と同じように生活をしている聡夫を見て「ああ、良かった」って思ってたんです。 でも、やっぱり聡夫が普通に生きていくのは難しいんだなって。 悲しい事に、周りから見たら聡夫は普通じゃないんですよ。見た目は中学生くらいだけど言動は幼稚園児と同レベル、学校に行ってる様子もなくて進藤との関係性も不明…。 きっと、えみちあママみたいに陰で不審がる人達が今後も出て来ると思うんです。社会という輪の中で生活していく以上、他人とのある程度の接触は避けられませんし…。 年を取らないって残酷ですね…。見た目が変わらない以上、同じ土地に長く留まる事も出来ないし…(T_T) そして今回、聡夫の妹「美羽」が出て来るのですが、これがまためちゃくちゃ切ない…。聡夫は人間だった頃の記憶を消されているので妹の顔も名前も進藤に教えてもらうまで何も分かりませんでした。ですが、悩んだ末に美羽に会いに行く事を決めます。進藤も聡夫が決めた事ならと背中を押してくれます。 でも、遠目で見た美羽は思っていたよりもずっと成長していて、もう結婚して子供までいる様子。聡夫の耳には仲睦まじげな親子の会話が聞こえてきます。「ねえ、どこいくの?」「お墓参りだよ」「だれのおはか?」「ママのお兄ちゃん」……。(;□;`) もう呆然とする聡夫を見て胸がぎゅうううっと締め付けられました…。まさか妹の中で兄が死んだ事になってるとは思わなかった…il||li○| ̄|_il||li まぁ、再会したところで今の聡夫を見て自分の兄だなんて思うはずないでしょうけど、それでもなぁ…。まさかこんなやるせない展開が待ち受けているとは…。 それでも聡夫は悲しむどころか美羽が幸せそうで良かったと涙をぽろぽろこぼすんですよ…。もう健気過ぎて胸が千切れるかと思いました。進藤が思わず聡夫を抱き締める気持ちも分かるよ…( p′︵‵。) 結局妹と再会する事はなかったし、今後も二人の道が交わる事は無いのだろうけど、聡夫には進藤がいてくれるからね…。進藤が聡夫を引き取ってくれて本当に良かったです。 聡夫がアンドロイドである以上、二人の未来を考えると不安な部分もありますが、この二人ならどんな時でもどんな場所でも、きっと乗り越えられると信じています。 どうか、二人に沢山の幸せが訪れますように…。
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左右ともに読了。 施設の元知育担当×実験用セクサロイドに改造されたサイボーグ、の退所後のいろいろあったりゆったりする二人暮し生活。 『錆のゆめ 上下』の続編。左が本編軸、右が幕間や+αのような構成。 上下では酷い実験の日々も断片的に描かれていましたが、今作は実験引退後、としおさんの第二の人生というか、人として真っ当で幸せな日々を重ねるお話です。 好奇心旺盛で勤勉なとしおさんに、興味を持ったことにはチャレンジさせて見守る姿勢の進藤と、案外 進藤より交友関係がちゃんとしていたり、よく道筋の考えられた策や案を出してくるとしおさんに1ページ1ページ、心が和みます。 子どもが成長する過程のような驚きと、子どもではない賢さの片鱗が混ぜこぜでこの生活の楽しさが手に取るように伝わるのが面白いです。 時折、以前までの環境で得ただろう 人の機微に敏感な様子や察しの良さなども垣間見えることがあり、消えることがないものと今このときにも積み重ね続けている幸せの対比が絶妙に滲み出ている。 左右のカバー裏で進藤の絵が見られます。下手というか画伯か無気力か。 右は幕間と前述しましたが、としおさんが一年絵日記を描く、というところで進藤との穏やかな日々を主に描かれています。 としおさんの絵日記が軸ということは、ある意味としおさん目線なのでしょう。としおさんが見てないだろう部分も勿論ありますが、進藤がよく笑っていて、この左右での表現の差はえらいこっちゃと思いました……。 デート集、いちあいちあ集と言っても過言ではない右でした。 左は現実的な苦味もあり、まさに双子の本なのでしょう。 左右、なので左から読みましたが、多分どちらから読んでも補い合うように出来ているんじゃないかなと思います。 書店共通ペーパーは『水族館へ行く日』、とらのあな特典の12P小冊子は『ある10月の~』『いってらっしゃいのそのあと』でした。
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全てがスッキリして良かったね。 幸せな日々を送れていて何よりです。 『右』があるおかげで細かい日常も知れて、とても心地よく読めました。
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