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幻の女 ミステリ短篇傑作選 ちくま文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2021/01/09 |
JAN | 9784480437150 |
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幻の女
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商品レビュー
3.4
10件のお客様レビュー
闇と熱の渦巻く戦後東京の雰囲気が“臭う”。汚くて暴力的で猥褻だし毒にも薬にもならなそうなエロ描写とかが出てくるけど、筋立てがしっかりしているので、読み終わって本を閉じた時に良いものを読んだなという満足感が広がる。風俗街に生きる主人公の一人称で彼らの感情や感覚に描写が割かれているの...
闇と熱の渦巻く戦後東京の雰囲気が“臭う”。汚くて暴力的で猥褻だし毒にも薬にもならなそうなエロ描写とかが出てくるけど、筋立てがしっかりしているので、読み終わって本を閉じた時に良いものを読んだなという満足感が広がる。風俗街に生きる主人公の一人称で彼らの感情や感覚に描写が割かれているのでホラ話にも妙なリアリティがある。生活臭ってやつ。 (どうでもいいけど懲役太郎さんで脳内再生した) “五七年一月にはハヤカワ・ポケット・ミステリ(通称ポケミス)からJ・B・オサリヴァンの長編ミステリ『憑かれた死』を刊行。何者かに射殺された男の幽霊が探偵役となって自分を殺した犯人を探す、という風変わりな作品だが、この設定は田中小実昌自身のミステリにも、かなりの影響を与えているように思う。” と解説にあるように、幽霊の出てくる話が多い。なのでミステリというよりほぼ怪談だと思って読んでた。
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田中小実昌の短編ミステリー集です。こんな小説も書いていたのか、という率直な感想。ミステリーとはいっても、奇妙な味+風俗小説、といった趣の作品集である。
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異色ミステリ短編集。といっても広い意味でのミステリであって、型にはまったものではない印象です。軽妙な語り口でユーモラス、そしてほんの少し不気味な作品もあります。 ホラー好きとしては「えーおかえりはどちら」「先払いのユーレイ」「悪夢がおわった」「氷の時計」などがお気に入りです。俗っ...
異色ミステリ短編集。といっても広い意味でのミステリであって、型にはまったものではない印象です。軽妙な語り口でユーモラス、そしてほんの少し不気味な作品もあります。 ホラー好きとしては「えーおかえりはどちら」「先払いのユーレイ」「悪夢がおわった」「氷の時計」などがお気に入りです。俗っぽい軽さと明るいエロティックさでさくさく読めると思いきや、逆にどうしようもなく気味の悪いところに置き去りにされてしまった感が残りました。 「タイムマシンの罰」も絶妙作品。まさか「タイムマシン」にそういう解釈があったとは。気づかなければそれまでだけれど。気づいてしまえばこれまた、なんとも恐ろしい物語です。
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