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甦る、抵抗の季節 安保闘争六〇周年 記念講演会記録
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 言視舎 |
発売年月日 | 2021/01/05 |
JAN | 9784865651959 |
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甦る、抵抗の季節
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
安保闘争というものがどのようなものなのか?のほんの入り口に過ぎないだろうけど、最初に知る一歩としても、とても読んでよかった。保坂さんと、高橋さんの講演内容も当然とても学びとなったが、何より、講演会に参加した方々のアンケート内容がとても、市民の声として胸に響いてきた。
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安保闘争六〇周年◎記念講演記録 甦る、抵抗の季節 講演:保阪正康 高橋源一郎 編著者:記念講演実行委員会 発行:2021年1月31日 言視舎 60年安保闘争から60年となる去年、東京で開催された記念講演会の記録。主催者は全員60年安保参加者だと思われるが、そこに招かれたのは、60年安保参加者でもある保阪正康氏、そして、70年安保(全共闘運動)参加者でもある高橋源一郎氏。2人の講演と、短いシンポジウムのようなもので構成された内容。人気の本で、予約の順番がなかなか回ってこなかった。 人気の原因は2人の講師だと思われる。ノンフィクションライターとして名を馳せ、近現代史の著作ではトップクラスの人気を誇る保阪正康氏は、自らの経験を正確に公開し、60年安保の本質とはなんだったか、その体験で自らはどうなったかを語っている。岸信介は、「安保条約を双務条約に変えなければならない」とこだわり、旧安保(51年安保)を結んだ吉田茂は、次世代の政治家に「お前たちは調印するな」と言った。保阪氏は、2人がどうしてそこまで安保条約を恐れたかという原因について、明治の終わりに出した「日韓議定書」と、昭和8年に出した「日満議定書」を引き合いにして分析している。「お前たちに国家主権はない」と宣言し、植民地化した時の優越感を知っている彼らは、逆に突きつけられた屈辱感をもよく分かっているからだ、としている。 一方、人気小説家の高橋源一郎氏は、60年安保世代と10年の年齢ギャップがあるせいか、60年安保のことはまともに語らず、全般を比喩的な表現で煙に巻き、彼が大学教員として経験した中での若者との年齢ギャップを述べることで、若者礼賛を展開している。事実を正確に細かく伝えるノンフィクション作家に対し、「いかにうまく嘘をつくのかが商売」と言われる小説家らしいと言えばらしい。来場者のアンケートが掲載されていたが、高橋氏の講演を「文芸評論になっていた」と書いているものがあった。 シンポジウムめいたものは、当初は60年安保参加者5人により行われるはずが、コロナの影響で内容が変更され、東大安田講堂の攻防戦で守備隊長を務めた米田隆介氏(本人は明治大学生だった)と、金沢大学医学部在籍中に60年安保に参加した医師・浅野浩氏の2名によるものになった。 アンケートが公開されていたが、60年安保の参加者たちが長々と感想を寄せていたが、彼らから見えてくる共通項は、いろいろな意味で60年安保は、樺美智子の死に尽きるようだ。60年安保闘争の象徴であることはもちろん、闘争の〝終戦〟でもあったようだ。 ************* (保阪正康こぼれ話) 北海道出身の彼は、西部邁が1歳年上の中学の友人、そして、唐牛健太郎は、保阪が高校3年の時に入った「北海道シナリオ同好会」のメンバーであり、北大2年生だった。 6.15の闘争で拘置所に1泊したとき、いろいろと写真を見せられて、「こいつを知っているか」と警察に聞かれた。驚いたのは、階段教室で下からカメラを据えて撮っている写真があったこと。それは2部の学生(同志社大)に仕事として撮らせたもののようで、権力のある側面を見た思いがした。 (高橋源一郎こぼれ話) 作家には、固有名詞の人と普通名詞の人がいる。普通名詞の人は何十年周期でガラガラ変わる。漱石や太宰は固有名詞、それは変わる人がいないから。しかし、ほとんどの作家は変わる。 「シールズ」という学生運動団体の創始者は、高橋氏の明治学院大学のゼミ生だった。中心メンバーの奥田愛基氏は、高橋氏がAO入試時の面接教授を務めた。もう一人の教授と2人で待っていると、彼は「チワー!」と言って入ってきた。普通は「よろしくお願いします」らしい。それを聞いて、2人の教授は怒るどころか喜んでしまい、「いーねー」ともう合格の雰囲気。得意なことを聞くと、「カレーを作ること」と答えたため、もう一人の教授(オラウータン研究者)と話が盛り上がった。アフリカにしょっちゅう行っているためよくカレーを作っていたから。面接時間をオーバーして、あまりに盛り上がったので、教務の人が入ってきて「いい加減にしてください!いつまでやっているんですか!カレーの話ばかりじゃないですか!」と叱った。
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