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ポイント制度のしくみと会計・税務
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ポイント制度のしくみと会計・税務

EY新日本有限責任監査法人(編者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央経済社
発売年月日 2020/12/25
JAN 9784502367717

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2023/12/23

■収益認識のステップ 1 契約の識別 2 履行義務の識別 3 取引価格の算定 4 履行義務への取引価格の按分 5 履行義務の充足による収益の認識      ポイント制度を導入している会社では、顧客囲い込みや販売促進等の目的でこの制度を導入しているケースが多く、従来の我が国...

■収益認識のステップ 1 契約の識別 2 履行義務の識別 3 取引価格の算定 4 履行義務への取引価格の按分 5 履行義務の充足による収益の認識      ポイント制度を導入している会社では、顧客囲い込みや販売促進等の目的でこの制度を導入しているケースが多く、従来の我が国の会計実務においては、ポイントの付与について当初売上取引の構成要素としてではなく、顧客への販売促進に資する別個の取引として取り扱う考え方を採用する実務が多かったと考えられます。一方で、収益認識会計基準導入後は、ポイントの付与が追加の財またはサービスを取得するオプションの付与に該当し、顧客に重要な権利を付与すると考えられる場合には、独立した履行義務として取り扱う必要があります。  この場合、顧客がポイントを使用しなくても通常受けられる値引き額およびポイントが使用される可能性に基づき、ポイントの独立販売価格を見積り、取引価格を独立販売価格の比率で売上高と契約負債に配分する必要があります(収益認識適用指針第50項)。  ポイントの付与が商品やサービスの提供と別個の履行義務と判断された場合には、契約全体の取引価格を各履行義務の基礎となる商品や付与したポイント等の独立販売価格の比率で各履行義務に配分することになります。 ■ポイント引当金の会計処理(従来)  従来の会計処理はポイントの付与について、当初売上取引の構成要素としてではなく、顧客への販売促進に資する別個の取引として取り扱う考え方を前提としていたと考えられます。  この考え方によれば、収益を当初売上額の総額で認識するとともに、将来、「ポイントと交換される商品またはサービスを販売費及び一般管理費として見積り、負債計上することとなります(収益認識研究報告【ケース11】)。  ポイント制度に関しては、顧客に付与したポイントのうち、期末時の未使用ポイント残高について、以下の引当金の計上要件(企業会計原則注解【注18])をすべて満たす場合、将来使用されると見込まれる額をポイント引当金として負債計上し、ポイント引当金の繰入額を販売費及び一般管理費として計上する会計処理が一般的であると考えられます。 ■自社ポイントの会計処理  企業が自社ポイントを発行し、商品またはサービスを提供する際に、追加の財またはサービスを取得する権利(追加オプション)を顧客に付与する場合には、その追加オプションが顧客に重要な権利を付与するものであるか否かを判断する必要があります。  その結果、追加オプションが顧客に重要な権利を付与するものである場合には、商品またはサービスの提供とは別個の履行義務として取り扱う必要があります。  この場合、その追加オプションについては、販売時に将来の履行義務として契約負債を認識します(ステップ2)。  ここで、契約負債とは、財またはサービスを顧客に移転する企業の義務に対して、企業が顧客から対価を受け取ったもの、または対価を受け取る期限が到来しているものをいいます(収益認識会計基準第11項)。  その後、取引価格(ステップ3)について、商品・サービスと追加オプションに独立販売価格の比率に基づいて取引価格が配分され(ステップ4)。追加オプションに配分された取引価格は、追加オプションの行使時または追加オプションの失効時まで収益計上が繰り延べられます(ステップ5)。 ■アクションポイント  アクションポイントは、売上取引の一環として付与されるものではないためオプションの付与には該当せず、収益を繰り延べる会計処理は行わない。  したがって、追加の財またはサービスを取得する商品の購入からは独立した取引であり、別個の履行義務には該当しないと考えられる。  一方で、企業には、顧客が将来ポイントを使用することにより、ポイントをあらかじめ定められた商品などの特典と交換する義務が存在する。そのため、当該義務について、企業会計原則注解【注18】の要件に基づき引当金計上の要否を検討する必要がある。  来店時に付与されるポイントであっても、商品の購入が付与の条件となっているなど、さまざまなケースがあるため、ポイント制度の内容を十分に理解する必要があることに留意が必要である。

Posted by ブクログ

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