フェロモン探偵 守りたい人 講談社X文庫ホワイトハート

丸木文華(著者), 相葉キョウコ(イラスト)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2020/12/25
• JAN: 9784065220641

商品レビュー

2021/01/07

【攻め】の過去とカタルシス

[ELLE]

今作はシリーズ十作目になるんですね。
　内容が、【受け】の【攻め】に持つこれまでのイメージが覆すような出来事が
勃発して、痴話ゲンカの含みを持つこじらせ感が面白かった！

　ストーリーは、【受け】が、画家として再出発の決心を固めるところに【攻め】の過去とそれに関係する女性の影の不穏な雰囲気が軸。

　そしてサブタイトルが「守りたい人」。
………の意味するところが、読み始める前は、表紙イラストで膨らんでいた妄想が読み進めるうちに、変容していく。
　「守りたい」のは、相手のことばかりではなく、「自身の矜恃・男のプライド」というものではなかろうかと。　　あるいは「おのれの尊厳」？
たとえ相手への想いを持続するにしても、自分自身がしっかり確立されていないと守るべきものも守れない、と。　幸せになんかなれないよ、と、個人的にそう解釈した。

　そう考えると、初作(一冊目)からの感慨が奥深いものになっていく。-----シリーズ物として読み続けた作品への愛着もひとしきり湧きましたです。う～ん。

　それと今作では、珍しくコミカルテイストだったので、余計感じたかもしれないが、前作までの伏線ぽい登場人物の出演がある意味回収されてるところがスッキリした。(毎作、火種のくすぶりっぽいのが気になってたので)

今作も、初出キャラが自作への布石となりそう予感をはらんで、またまた妄想を掻き立てられています。　　今からもう次回作が待ち遠しくてなりません！

2021/02/13

雪也の過去が明らかに。
んーでもあまり想像の枠を超えてなかったような。最近、あまり事件らしい事件がないので安心して読める反面ちょっと惰性感が。次の巻こそはあー満足！な話を読みたいな。