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都市に聴け アーバン・スタディーズから読み解く東京
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 有斐閣 |
発売年月日 | 2020/12/19 |
JAN | 9784641174528 |
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都市に聴け
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
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タイトルが大変魅力的だったので、手にとってみた。冒頭でとっつきにくさを感じ、オリンピックのくだりから徐々に読みやすくなったものの、ながら読みだったこともあり全体的にピンとくるものがなかった。
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まず、書名はいささか魅力的である。アーバンスタディーズから読み解く東京、という副題にもそそられる。 が、私が読んだ限り、グローバリゼーションのせいで格差が進行した、都市に居場所がなくなった、不動産の金融化で資本の論理がまかり通った、オリンピックも政治の産物、といった主張が続く。...
まず、書名はいささか魅力的である。アーバンスタディーズから読み解く東京、という副題にもそそられる。 が、私が読んだ限り、グローバリゼーションのせいで格差が進行した、都市に居場所がなくなった、不動産の金融化で資本の論理がまかり通った、オリンピックも政治の産物、といった主張が続く。 これが悪いわけではない。むしろ社会問題としては興味がある。が、これがアーバンスタディーズなるもので都市を読み解いた結果ならなかなか退屈である。 また、人が集まる公共的空間が大切なのだそうで、これは全面賛成である。が、良き集会の例が震災後の反原発デモだというから、これは都市論とは無関係の特定の思想の吹聴と私には思える。 さて、都市の問題を改善する一助として、著者は所有権の制限を論じている。ようやく面白くなった、と言いたいところだが、現代日本において私権の制限には莫大な政治的コストがかかるはずで、それを推進するのは、それこそ著者が連呼する「上からの」圧力になるのではないか?? 思うに著者は土地を囲い込んでいるのは巨大資本だという立場なのだろう。例えば著者は駅ナカの公共性を論じながら鉄道会社がその使用権を独占することに疑義を唱えている。 一方で、下町の木造密集地などは災害対策上もあきらかに区画の再編が必要に思われるが、その複雑すぎる権利関係の整理については、この著者はおそらく上からの権利の行使として批判的な態度をとるだろう。そこには著者が大好きであろう、弱者のささやかな生活があるからだ。 都市を特定の物語(ナラティブ)に閉じ込めない(p315)、との著者の主張とは裏腹に、権力対マイノリティのナラティブで都市を語ることへの違和感ばかりが残った。
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