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- 1205-02-20
人生終了ゲーム センタクシテクダサイ 野いちごジュニア文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | スターツ出版 |
発売年月日 | 2020/12/21 |
JAN | 9784813780076 |
- 書籍
- 児童書
人生終了ゲーム
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瞳のクラスは政府が考案した謎のゲームに参加させられてしまった。それは、命を軽んじる日本国民に今一度命の尊さを知らせるため、自分の命か他者の命かを天秤にかける残酷なゲーム。極限状態に追いやられた瞳達はやがて恐慌状態に陥っていく。 *** 児童書の棚にあったが、どうやらもとは携帯小説サイト野いちごから出ていた「センタクシテクダサイ」という小説を児童書として再度出版したようだ。携帯小説のホラーは何冊か読んでいたが、こちらは未読&未所持だったのでよかった。 仲良しの3年3組の一員である瞳はいつもの様に登校すると、どこか雰囲気がおかしい。登校してきた生徒でごった返す昇降口も、話し声でざわめく校舎もすべてが静かだった。 休みだったという事はなかったはずだがと思いながら教室へ到達すると、そこには自分たちの机はなく、モニタの据え付けられた三脚の金属製の無機質な椅子が置いてあった。どういうものなのか検討すらつかないそれを観察していると徐々に仲の良い友人やクラスメイト達が集まってきた。そして、全員集まったところで担任が青い顔で現れ、政府関係者がやってくる旨を伝える。担任の説明に更に混乱が極まる瞳たちであったが、入れ替わるようにして現れた政府関係者を名乗る男の説明で、自分たちの置かれた立場をやっと理解する。 教室に設置された金属製な無機質な三脚の椅子は政府が考案した命の尊さを再確認するためのシステムの一部なのだという。ランダムに選ばれた3人が、自分と他者の命を天秤にかける処刑装置であり、そしてその選択権は選ばれたうちの一人に委ねられる。自分たちはその第一被験者に選ばれ、現在の日本国民が持っている命に対しての価値観を矯正すべく選ばれた名誉ある貢献者なのだと。 その飛んでもない説明に、恐怖したり、半信半疑であったり反応はさまざまであったが、反発したクラスメイトが一人、男の手によって殺され、抵抗する気力を削がれた瞳たちは政府考案のデスゲームに否応なしに参加させられてしまった。 読んでみた感想は良くも悪くもぶっ飛んだ設定だなぁということ。年端のいかない少年少女をいきなりデスゲームに参加させるというのはなかなかすごい展開。しかもその様を全国民に向けて放送するというのだからドン引きである。 日本国民に命の尊さを再度確認させるために、中学三年生の一クラスを丸々一つ皆殺しにするような政策は倫理的にどうなのと論ずるのは不毛だろうか。 死に対してどう感じるかという国民アンケートを取って、その多くが何も感じないとこたえたことは確かに憂うことだが、その結果、未来ある若者を30人近く殺す政府に命の尊さに関する関心が低いとかそれを矯正する必要性があるとか言われたくない。 三人ランダムで機械が選出し、その一人が自分の死か、ほかの二人のどちらかの死かを選ぶというなかなか残酷なシステムであるが、話を通して読むと果たしてそれは本当にランダムなのだろうか。 選ばれた三人はそれぞれに因縁めいたものを持っていて、選ばれるごとに互いのいがみ合いが巻き起こる。 事前調査を行って、こういう光景を演出するために人為的に選んだのではと勘ぐってしまう。 選出された人によってさまざまな思惑があり、それが善であったり悪であったりだが、仲良し組だったと思っていた瞳のクラスもそれぞれの胸の内を覗き見るとどうやらそうではなかった様子。天真爛漫に生きる彼ら彼女らの胸中には嫉妬、恨み、憎しみがあり表面だけの仲良しだったという人物も多数いた。 思い込みによって友人を憎み殺してしまうという展開もあって、非常に痛ましかった。 瞳たちがもう少し普段から歩み寄っていればと繰り返していたが、もしそうなっていたら、良かったのかもしれないなぁと思った。 もうちょっと人物たちが掘り下げられていたらもっと感情移入できたような気がする。 あと、同じようなシーンが続くので途中で少し飽きてしまった。また、友人が死んでいく切迫感が感じられないのはちょっと残念だった。選ばれた三人は憎しみや恨みを叫ぶばかりで、今の心情風景の描写が少なかったので、緊迫感が伝わりにくかったのかも。 最後の方で明かされた、瞳の秘密も突拍子もないもので置いてけぼり状態であった。
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