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原子力の哲学 集英社新書1047
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2020/12/17 |
JAN | 9784087211474 |
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原子力の哲学
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
自分が読みたかったこと、知りたかったことからずれていることもあり、最初から最後まで「芯を食ってない」印象でした。 本書は2020年に出ていますが、2020年における原子力の語りとしては、哲学者の取り上げ方やその解釈のピントがずれているように思います。 確かに、「原子力」の話が中...
自分が読みたかったこと、知りたかったことからずれていることもあり、最初から最後まで「芯を食ってない」印象でした。 本書は2020年に出ていますが、2020年における原子力の語りとしては、哲学者の取り上げ方やその解釈のピントがずれているように思います。 確かに、「原子力」の話が中心ではありますが、重点が置かれているのは「原爆」。 フクシマから10年を迎えようとするタイミングに出た本であることから、「原発」を改めて見直すための哲学を期待していたのですが、原発の話は手薄。 しかも、全体的に、原子力に関する知識が希薄な印象。 中でも第7章は、取り上げられたたとえ話が非科学的すぎて、読んでいて恥ずかしくなりました。 「原子力」は、著者には手に負えないテーマだったんじゃないでしょうか。 もっと地に足のついた、時代に即した本を出してほしいものです。
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ウクライナ戦争であらためて核兵器の脅威への恐怖が蘇るなか、哲学者が核兵器、そして原子力技術をどう考えたかという観点でまとめた本。 でてくる哲学者は、ハイデガー、ヤスパース、アンダース、アーレント、ヨナス、デリダ、デュピュイと豪華。 なにか人間の力を超えたところにある原子力とい...
ウクライナ戦争であらためて核兵器の脅威への恐怖が蘇るなか、哲学者が核兵器、そして原子力技術をどう考えたかという観点でまとめた本。 でてくる哲学者は、ハイデガー、ヤスパース、アンダース、アーレント、ヨナス、デリダ、デュピュイと豪華。 なにか人間の力を超えたところにある原子力というもの。単純に反原子力といっていればいいわけでもない。哲学者ならではの見解、別の言い方をすると、形而上学的な議論が展開される。 だが、そうした極端な議論を通じて、自分の思考が大きく揺さぶられる感じがした。 原子力が人間の意思というものを超えて、独自の進化をとげていくものであることが実感できた。 そして核兵器は、憎しみ、敵意、悪意から利用されるというより、ある種の規則に準じる形で一定の条件をみたせば、淡々と使用されるようなものかもしれない。 つまり、官僚的なシステムがうみだす「悪の凡庸さ」なのだ。アーレントが全体主義のなかにみた「無思考性」が核兵器にもあって、それはいわゆる全体主義国家ではなく、民酒主義の国においても変わらないものかもしれない。 この辺りは、かなり目から鱗が落ちる感覚があった。
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原子力は言うまでもなく科学の領域であるが、原子力の管理方法やその危険性、次世代への影響などを考えると、科学の域には収まらず、哲学の文脈から議論もなされている。本書では20世紀に思想家を中心に引き合いに出し、原子力の哲学について取り上げられている。戦後の1950年代〜60年代は東西...
原子力は言うまでもなく科学の領域であるが、原子力の管理方法やその危険性、次世代への影響などを考えると、科学の域には収まらず、哲学の文脈から議論もなされている。本書では20世紀に思想家を中心に引き合いに出し、原子力の哲学について取り上げられている。戦後の1950年代〜60年代は東西対立が進んだことで核開発競争も激化し、核兵器に対する議論が多いように感じたが、現在問題になっている原発のような"平和利用"についても言及があり学べる点は多い。
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