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日本の外からコロナを語る 海外で暮らす日本人が見たコロナと共存する世界各国の今
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | メディアパル |
発売年月日 | 2020/12/14 |
JAN | 9784802110495 |
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日本の外からコロナを語る
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TVなど大手メディアが選択し解釈した海外の状況ではなく、現地に実際に住む人が見た、海外のコロナ下での生活を知りたくて読んでみた。 正直な感想を言ってしまうと、「コロナに対する対応」と言う意味では、そう大きく驚くような新鮮な情報と言うのは無かったのかな、と感じた。 ただ、コロナへの...
TVなど大手メディアが選択し解釈した海外の状況ではなく、現地に実際に住む人が見た、海外のコロナ下での生活を知りたくて読んでみた。 正直な感想を言ってしまうと、「コロナに対する対応」と言う意味では、そう大きく驚くような新鮮な情報と言うのは無かったのかな、と感じた。 ただ、コロナへの対応を通じて見えてくる、それぞれの国の政治事情・国民性・現地の人の実際の生活ぶりなどが知れたことはなかなか興味深かった。 現時点でコロナを上手く抑え込むことが出来ているな、と言う国は、やはり初動が早かった(特に、入国制限を躊躇なくやったのだと言う印象)のだな、と言うこと。 今、私は並行して、シンクタンクがまとめた、日本のコロナの第一波への対応の調査・検証報告の本を読んでいるのだが、そこでも感じることは、この人の出入りを制限すると言うことにおいて、日本は遅かったのかな、と感じる。 それから、ここに上がっているアジアの複数の国は、そもそもが軍事政権だったり、独裁国家的であったりと、日本や欧米のような民主国家とは少し事情が違う=強い制限を一方的に出すことが容易、と言うこともある。 その一方で、欧米でも常時にはない厳しい措置を取った国があったことはニュースでも報じられていたが、 例えば、フランス。フランスと言えば、個人の権利が大事にされてる国、と言うイメージだが、かなり思い切った外出制限などの対策を打ち出した。そのことはニュースでも取り上げられていたけど、どちらかと言うと守られていない印象を持っていたが、少なくとも執筆者の周りでは、マクロン大統領の3月の演説は重みをもって受け止められたし、厳しい制限についても、肯定的に捉えた人が多かったようだ。この辺りは、安倍首相に対する日本国民の反応とは少し違うなあと感じた。 そして、この非常事態の中で、事情があって日本に一時帰国した人達には、日本の空気感(自粛警察のような人が出るような圧迫感)を息苦しく感じた人、年金関連の手続きをするのに、書類の多さ煩雑さ、印鑑主義などに手間取り、2カ月半かかったと言う人がいて(日本語が得意でない妻が代理で対応したこと、隔離期間も含めてではあるが)、 まあ、その辺も、日本的だなあと言うか、国内にいて問題に感じていることは、やはり外にいる人からも問題に感じるのだな、と。 あと1つ問題点と言う意味では、気になったのが、ベトナムはかなり感染者数を抑えられているのだが、日本人が『先進国・日本は安全。途上国・ベトナムは危険」』と言う固定観念で発言や行動をしていること。これは台湾に対してもあったようだ。そもそもこれだけ日々世界の感染状況なども伝えられているのに、その情報も知らずに、そんな固定観念に基づき上からの発言をしている人が多数いることを恥ずかしく思う。(一般人だけでなく検疫官や現地に出張するような企業の人間の発言だと言うから驚き) それにしても、一通り読むと、その国の事情によって、様々ではあるものの、この未曽有の事態に、パーフェクトに対応できた国は無い(かなりうまく対応できた国であっても実際の生活者にとって何もかも良かった、と言うことは無いわけで)が、どの国でも、人々が家族や隣人やコミュニティなどで、お互いに情報交換しながら、時には助け合いながら、何とか乗り越えようとしているのだな、と言うことが、改めて分かった。政府の対応への評価はまちまちだとしても、意外に皆、悲観するばかりではなくて、改めて良い所に目を向けながら、withコロナを生きている。
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