アーサー王の世界(Ⅵ) 聖杯の騎士パーシヴァル

斉藤洋(著者)

• 販売会社／発売会社: 静山社
• 発売年月日: 2020/12/12
• JAN: 9784863895973

商品レビュー

2024/05/10

パーシヴァルがキャメロットに来た経緯が語られ、騎士になり、旅をして聖杯の守り手となるまで。

また美しい物の話。
美しいものに逆らえず、パーシヴァルは聖杯の騎士となる。
聖杯を誰から守るのか、よく分からないが、守り手はキリスト教の修道士のように禁欲的でなければならないようだ。（親の言いつけを守ってパーシヴァルは信仰心が厚いようなので選ぶ決め手になったのだろう）

何の脈絡があるのだろうと思うようなエピソードが、この巻に限らず多いように思うが、この巻では、パーシヴァルが聖杯の騎士にふさわしいか、試されていたのだろう。

パーシヴァルは愚直な印象で、自分で考えることをしないのか？？とすら思うほどである。
人から教えられたことや、騎士道の徳や誓いを忠実に守るが故に、言動が、がんじがらめになっていき、マーリンの言葉でリセットされる。

パーシヴァルが聖杯に魅了されていなければ、ただひたすらに強さを求め、手に負えない方向に向かっていたかもしれない。

アーサー王の世界というが、４巻からはアーサーの影が薄い。

表紙が巻を追うにつれ色彩が鮮やかになっていくのも綺麗だ。

2023/08/04

問い・判断に関する思慮が、興味深い。
パーシヴァルには好感が持てるし共感できる。
確かに、世の中は慮りが多すぎて面倒。
漁師王とのやり取り、アクロバティック考察＆解釈大会すると楽しそう。

2022/06/21

サイコパスなパーシヴァル
同じ事象も、視点が変われば何度も登場して説明してくれる親切設計なので、すぐ忘れちゃう私のような人にも優しい