世界でいちばん素敵な神話の教室

蔵持不三也(監修)

• 販売会社／発売会社: 三才ブックス
• 発売年月日: 2020/12/04
• JAN: 9784866732381

商品レビュー

2024/09/25

詳細はあとりえ「パ･そ･ぼ」の本棚とノートをご覧ください
　→　https://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-2114.html

面白い。
簡潔なQ&A方式。　ツボを押さえた解説。　豊富なビジュアル。

2023/12/06

絵や写真が多くて神話を読んでみたいけどどれから読んで良いか分からないって人におすすめです。いろんな国の神話が出てくるので自分が興味を持った神話だけみるのもアリだと思います。

2023/07/15

今まで敬遠していた神話を今年は少しずつ齧っていくつもりでいる。
現時点であまり数は読めていない。それでもギリシア神話に関しては、聞き覚えのある名称が増えてきたり、神様同士の関係性も関連本を読めばパッと思い出せるようになってきた。全くの無知だからイメージが湧かなかっただけで、少しでも齧り付いていれば段々全体の味も認識できるようになる。

そう考えると、本書は良い齧り始めになるかもしれない。
世界中の神話の重要な箇所だけ掻いつまんでQ＆A形式で解説。一緒に神話にまつわる遺跡や芸術作品の写真も楽しめる。
ギリシア・北欧・ケルト・インド・エジプト・オリエント・マヤ/アステカ/インカ・中国…
神話といえばまず複雑さが挙げられるけど、シンプルな編集のおかげでスイスイ先へ進める。初耳情報だらけの中でも、何となく輪郭は掴めたし。
あと齧るは齧るでも、机に齧りついて読むよりカタログみたくのんびり眺めている方が本書の読み方に合っていた。

北欧神話は筆者が述べるように、とにかくスケールがデカい！でもそこが好きになった！笑
一部伝説が『指環物語』(トールキン)のモデルになっていたりと、全体的にファンタジーが強い。
神話の舞台は(人間界を含む)9つの世界で、それらは「ユグドラシル」という1本の大樹の中に広がっている。世界の各神話には必ず世界の成り立ちが描かれているけど、自分は北欧神話の描写が一番好きかもしれない。
神話はヴァイキング達が口承、そして古代ルーン文字を使って紡いできた。ギリシアに劣らず、ここも神々の戦いの記録が目立っている。ヨーロッパを戦いの渦に巻き込み、力で全てを制してきた自分達と重ねていたのだろうか。

来年2月〜大阪で開催予定の『古代メキシコ展』が楽しみすぎて、ここでマヤ・アステカをほんの少し予習…笑 今までマヤとアステカを一緒くたにしており、それぞれに文明を築いていたと知るところから始まった^^;
「人間が生け贄」と書かれていたのはここだけだったはず…。その人間も神様がトウモロコシから創ったというから「民は作物同様供物として捧げられるべし」みたいに考えられていたのかな。
生命力みなぎる中でちょっぴり(！？)エグみのある神話。展覧会当日大丈夫か、自分？

最後は中国神話。
『三國志』あたりを想像してしまったが、本書は中国最古の王朝と言われる「夏」が出来る前の神話の時代まで遡る。中国の神様…？まるで想像がつかない。
ここでは「盤古」という混沌から生まれた神様が世界を創造されたと言われている。旧約聖書の創世記とは違って、混沌からまず神様が生まれてくることに驚いた。(一方で人間はかなり雑に創られている笑)
中国はあまりページが割かれておらず、せめて夏王朝の誕生まで尺を伸ばして欲しかったのが本音。

「世界で一番素敵な教室」かは何とも言えないが、これでますます神話への関心が高まった。(中国のような)初耳神話に出会った時の、あのみずみずしい感じも覚えたことだし！^ ^