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史上最大の革命 1918年11月、ヴァイマル民主政の幕開け
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史上最大の革命 1918年11月、ヴァイマル民主政の幕開け

ローベルト・ゲルヴァルト(著者), 大久保里香(訳者), 小原淳(訳者), 紀愛子(訳者), 前川陽祐(訳者)

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史上最大の革命 1918年11月、ヴァイマル民主政の幕開け

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2020/11/17
JAN 9784622089520

史上最大の革命

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2021/09/23

「ドイツ革命」といわれても、ああ第一次世界大戦末期のあれか〜と思い出すのにしばし時間がかかるわけだが、そのドイツ革命が「史上最大の革命」となると、なんだろうと好奇心が動き出す。 あまり評判のよくないワイマール共和国を生み出した革命ですからね。 「史上最大」というのは、当時の...

「ドイツ革命」といわれても、ああ第一次世界大戦末期のあれか〜と思い出すのにしばし時間がかかるわけだが、そのドイツ革命が「史上最大の革命」となると、なんだろうと好奇心が動き出す。 あまり評判のよくないワイマール共和国を生み出した革命ですからね。 「史上最大」というのは、当時の人が名付けたもので、著者も本当にそう思っているのかどうかは不明。多分、「史上最大」みたいにカッコにいれたほうがいいのだろうと思うが、それでも著者のドイツ革命への評価はかなりポジティヴ。 まずは、本の前半では、第1次大戦終盤のこう着状態、そうしたなかでのロシア革命の勃発という状況説明があり、ついにドイツ革命は海軍から始まる。 それがみるみるとひろがり、市民も他の軍隊もどんどん革命に参加する。ほぼ無血状態で革命はひろがり、いよいよ首都ベルリンにせまり、革命を制圧すべく、ドイツ皇帝に最も忠実と思われる部隊が派遣されるが、あえなく革命側にひるがえる。あれよあれよと首都も制圧され、ヴィルヘルム2世は亡命を余儀なくされる。 そして、さまざまな自主的な政治参加の活動が活発化していく、このプロセスを読むと、ほんとすばらしい革命。これで、戦争は終わるし、民主主義がやってくるはず。 しかし、徐々に現実はきびしくなってくる。 ウィルソンの理想主義的な講和条件に希望を託していたのに、現実の終戦処理は、すべての責任をドイツや同盟国に求め、領土の分割や負担不能な賠償金を求めるもの。 国全体を巻き込んだ総力戦をやっていて、多くの死者をだした国は、なんらかの見返りがないと、政治的にもたないのだ。 こうした厳しい状況のなかで、革命によせられた希望はしぼみ、批判、不満が高まり、国内でも、極左、極右の革命やクーデター的な動きがしばしば起こるし、有名なハイパーインフレーションも起きる。 ロシア革命や敗戦国の領土分割にともない大量の難民がでて、ユダヤ人もドイツ国内に雪崩込み、ドイツ人のなかに反ユダヤ主義的な感情が高まる。 などなど、極めて厳しい状況が続き、ここからナチズムが生まれてくる流れも見え隠れする。 それはそうなのだが、それはある意味、後知恵というもの。 ここまで困難な状況にもかかわらず、ワイマール共和国が、14年もったということを著者は積極的に評価する。たくさんの問題はあったのだが、1923年くらいには一定の安定状態にたどりつき、のちのちのナチズムにつながる動きもあるもののそれはその当時にはあまりリアリティがあるものではなかった。その時点では、そういう未来はまだまだ不確定だったのだ。 その後に起こったことで、歴史を解釈してはならないのだな〜。

Posted by ブクログ

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