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赤線本
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | イースト・プレス |
発売年月日 | 2020/11/17 |
JAN | 9784781619224 |
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
公娼制度の廃止から売春防止法の施行までの12年間に日本に存在した『赤線』という娼街に関する作品を集めた本。各作品の解説も細かく、かなりこの時期の売春の実情を知ることができてうれしかった。 時期、場所、形式さまざまな作品が掲載されていて全体的に楽しめたが、特に面白かった作品は以下。 『驟雨』 もともと名前を知っていた作品だったのでこのタイミングで読めてよかった。娼婦に惚れる自分に後ろめたさを感じる主人公が、外にいる酔っぱらいの「淫売てのはね」という大声に身をすくめるシーンが好き。 『抹香町』 主人公の竹六が相当情けなくてよかった。 赤線の女に独占欲を剥き出しにして迫り、拒絶され、その後すぐに別の女を買いに行って、その別の女を夢に見て起きそのまままた女を買いに行く時の「性欲は困る。全く困るなあ。」という正直な独り言がいい。 『娼婦焼身』 戦争の色が濃く出た作品。らっきょうを食べれば空襲に当たらないと信じ込んでいる政江の姿が、戦時中の東京民として、また当時騙されて娼家から逃れられなくなっている女としてリアリティがあった。 『曙町』 昭和22年の作品とは思えないほどまっすぐ面白かった。物語の終わり方があまりにもあっさりしていたが、これも空襲と生活が地続きだった当時の感覚で書かれた作品だからかもしれない。 『鳩の街草話』 普通にエロすぎる。こういうAVある。 『亀戸天神裏』 1番好きな作品。 「この世界に棲む女には、ただ現在のみがある。過去と未来を売り渡して生きているのであった。」と言う部分が娼婦の生活をそのまま表している一文だと思う。 「男」がいなくなっても、上村が染代から秋子に乗り換えても、幸子が戻ってきても、生活はそのまま続いていく。島田延子と「男」の間にあった出来事は、島田にとって“現在”の説得力の中で薄まっているのか、それとも「男」と同様まだそこに強い感情を持っているのか、それは語られていなかった。
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近所のカストリ書房で購入。何度も前を通ったことがあるのに、つい先日までその存在に気付かなかった。素晴らしい品揃えだったのでこれから通いそう。本作は店主の渡辺豪氏が、赤線にまつわる小説、ルポ、エッセイ、対談、詩、漫画などを集めたアンソロジー。先日読んだ吉行淳之介の「驟雨」や芝木好子...
近所のカストリ書房で購入。何度も前を通ったことがあるのに、つい先日までその存在に気付かなかった。素晴らしい品揃えだったのでこれから通いそう。本作は店主の渡辺豪氏が、赤線にまつわる小説、ルポ、エッセイ、対談、詩、漫画などを集めたアンソロジー。先日読んだ吉行淳之介の「驟雨」や芝木好子の「洲崎の女」も収録されている。「失って久しい過去を懐かしむ現代の声ではなく、過去に生きていた現代の声へ耳を傾けたい」と前書きにある通り、当時の作品に比重を置きながらも、近代の価値観に則った作品解説が添えられており安心して読み進められた。且つ、参考図書がとにかく網羅的で、これからの読書にも大いに参考になりそう。売買春の買い手の男性による作品が多く、娼婦自身のものが少ない点が少し残念だが、それは今後自身で調べていこうと思う。完全な創作かと思いきや、吉行淳之介や永井荷風の作品にはモデルがいたと初めて知り、プライバシーの侵害にはとんと関心がなさそうな彼らに鼻白んだり、今は無きオチョロ船という存在を知ったり、野坂昭如の「娼婦焼身」に衝撃を受けたりした一冊だった。なぜか戦争と赤線が地続きにあるという意識が今まで希薄だったが、そのちょうど過渡期の「娼婦焼身」や田中英光の「曙町」を読むことでようやく実感できた。
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最近、「日本人女性がアメリカや韓国へ売春目的で入国して身柄拘束」といったニュースを聞いて、現代版”からゆきさん”かと思ったが、そうしたことからの関心で売買春に関する歴史的なことを知りたく、本書を読んでみた。 本書は、赤線が存在した当時に発表された作品を主軸にして編んだアンソ...
最近、「日本人女性がアメリカや韓国へ売春目的で入国して身柄拘束」といったニュースを聞いて、現代版”からゆきさん”かと思ったが、そうしたことからの関心で売買春に関する歴史的なことを知りたく、本書を読んでみた。 本書は、赤線が存在した当時に発表された作品を主軸にして編んだアンソロジー集とのことで、小説、ルポ、エッセイなどが収録されているが、監修・解説者である渡辺豪氏は、遊郭専門の出版社「カストリ出版」を創業し、また吉原で遊郭専門の書店「カストリ書房」を営んでいる方である。 娼婦との関係を描いた作者というと、定番といって良い吉行淳之介や川崎長太郎、荷風も当然いるし、無頼派の田村泰次郎や田中英光の作品も収録されているが、加えて、高倉健や小林亜星など、こんな人も赤線について書いていたんだという驚きのある選定だった。 娼婦と客たる男との関係の機微や心理的なあやなど、小説ならば小説として読む面白さも当然あるのだが、時代背景に関する記述や舞台となった赤線地域のそれぞれの特長や成立の事情などが解説されており、より深く作品を味わうことができる。 舞台となっているのは、 吉行淳之介『驟雨』~新宿二丁目、川崎長太郎『抹香町』~小田原、高倉健『赤いガラス玉』~新小岩の東京パレス、野坂昭如『娼婦焼身』~吉原、田中英光『曙町』~横浜、井伏鱒二『消えたオチョロ船~広島県木ノ江、田村泰次郎『鳩の街草話』、五木寛之『赤線の街のニンフたち』~北千住、野坂昭如『ああ寂寥、飛田”遊郭”の奥二階』~大阪飛田、大林清『亀戸天神裏』、永井荷風『吾妻橋』、竹中労『「赤線」とは何であったか?』~沖縄、小林亜星『花江』~名古屋、芝木好子『洲崎の女』 といった、東京の有名所のほか地方都市も取り上げられている。 小説は小説的技巧も凝らされていてそれほど感じないが、対談となると気軽になるのか、ノスタルジーの言が何か鬱陶しいし、売春や娼婦に対する考え方がいかにもの男目線で古臭いが、これも時代に縛られる恐ろしさか。 売春防止法は一応更生措置などの規定もあったが、現実の裏打ちがほとんどないものだった。自立の道も講じられないまま放り出されるような状況について怒りを示す竹中労の文章、そして娼婦の悲哀を綴る娼婦の詩、これらがとても印象に残った。 売春防止法の施行により赤線は確かに消えた。でも、状況はどれほど変わったのだろうか。 (もっともセックスワーカー論などの議論もあり、貧乏だから売春をせざるを得ないと単純に言えるようなことでもないのだろうが) ※ 追記 最近、本書に収録されている、ちあきなおみの歌った「ねえあんた」のTV映像を初めて見た。娼婦の語りかけを歌うちあきの絶唱、舞台上の演技を観るかのようなその表現力に目を見張った。 ねえ あんた 今言ったこと ウソだろう ゴメンてひとこと 言っておくれよ こんな処の女にも 言っちゃいけない 言葉があるんだ そんなこと 言う男はさ ここじゃ帰れって 言われるよ
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