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だから僕は君をさらう 双葉文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2020/11/11 |
JAN | 9784575524246 |
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商品レビュー
4.1
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
純愛ミステリーというものをあまり読まないのだけれど、とてもよかった。 主人公の過去、そこからくる彼の生き方、本当にこのままでいいのかと自問自答。 まっすぐに見つめる、天真爛漫に見える彼女、彼女の背景もまた苦しいもの。「居場所はあっても、生きていく場所がない、独りにしないで…」 牛脂と卵とネギのチャーハン。 シンプルな料理が彼ら二人を繋ぐものだった。 昔、怖くて守れなかった初恋相手への贖罪。 大切な人を守るために考えた優しさからくる行動、嘘。警察にも裁判でも自分が作ったストーリー以外は知らないといい続ける。彼女を守るための強さ。 どんな相手にも調子を合わせ、本音を隠して不協和音にならないように生きてきた守生。(少しずつ変化する。自分の声に逆らう。) 裁判、逮捕後など皆、それぞれの方法、やり方で守生を守ってくれた。 たまたま知り合ったケンさんと友だちの将弘の存在がいい。 葵と守生が、あることをきっかけにやりとりする場面、本音を語るところもいい。
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タイトル買い。 たまに読む純愛。 ミステリー要素も少し含み退屈しない。 冒頭での犯した罪の告白で彼は何を犯したんだろう、、、。とヒヤヒヤしながら読んだ。
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大切な人を守るために、敢えて罪を犯す物語 子供の頃に父親が誘拐犯となり、引き渡しの際の逃亡で事故死して以降は養護施設で育った守生光星 サックスプレイヤーを目指していたが、現在の収入源は偽のパワーストーン作りと管理 守生はとある日の夜、墓地でお墓を開けようとしていた一人の少女に出...
大切な人を守るために、敢えて罪を犯す物語 子供の頃に父親が誘拐犯となり、引き渡しの際の逃亡で事故死して以降は養護施設で育った守生光星 サックスプレイヤーを目指していたが、現在の収入源は偽のパワーストーン作りと管理 守生はとある日の夜、墓地でお墓を開けようとしていた一人の少女に出会う また別の日にモデルガンで撃たれた鳩をきっかけに再会する二人 そんな少女の抱える秘密、光星の過去のめぐり合わせ 果たして、守生は何故犯罪を犯したのか? 守生光星 29歳 紫織 14歳 父親が誘拐した娘の名は桐子 守生の幼なじみであり、初恋相手でもあった 冒頭で描写される出頭前の様子 タイトルからも、守生が紫織を誘拐するのだろうという予断で読み進める事になる 中盤の、守生に紫織が懐き、また守生も過去の後悔を思い出して慈しむ様子は何とも切なくなる そして、後々に起こるであろう事件と、もしそれが起こった際に誤解を与える状況証拠に不穏なものを感じる 事件の概要から、世間の人が想像する背景 事件そのものもダメージだけど、関係者にとってはその世間のイメーに方が後々までの障害になり得る フィクションを色々と読んでいるけど、事件の背景に世間が知らないような事情が隠されている物語の場合、普段自分が如何に予断を持ってニュースから情報を摂取しているかを自覚する 守生がなぜ罪を犯したのか?何をしようとしたのか?がわかるところでは、その想いに胸が苦しくなり、ボロボロ泣けた 守生にとってこれは恋ではないでしょうし、適切な言葉が見当たらないけど、「庇護愛」とでもいう感情だろうか あと、自分の居場所を見つめるための物語にも思える それは守生と紫織だけでなく、他の登場人物達にとっても ケンさんが何故ホームレスになったのかという理由もちょっと切ない まぁ、何だかんだ言って守生のための場所を作ってくれたのはよかった 将弘も守生の友達というポジションで居続けるための思考とかが推測できる 誘拐事件で世間が抱く印象 フィクションで挙げると、流浪の月(凪良ゆう)、無理(奥田英朗)でも取り扱われている でも、実際に女の子の誘拐事件が報道されると、いくらそういった行為が「なかった」とされていても、世間は「あったんじゃないの?」という下衆の勘繰りをしがち だからこそ、守生のとった行動の意味と目的に気づく時に、その犠牲心と相手を想う気持ちで泣ける あと、ものすごく下衆の勘繰りなのは自覚しつつ 執筆された時期が巻末に記載されてあるのは何かの意図を感じる まぁ、邪推ですね
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