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スティール・キス(下) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2020/11/10 |
JAN | 9784167916022 |
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スティール・キス(下)
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商品レビュー
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7件のお客様レビュー
リンカーン・ライム・シリーズの第12作は新機軸として、現代的過ぎる凶悪なディジタル犯罪を扱ったものである。現場に残された証拠を分析することで、犯罪者を追いつめてゆくリンカーン・ライムのアナログ的な科学捜査を特徴とする本シリーズも、ついに現代という奇妙な時代にタイム・スリップして...
リンカーン・ライム・シリーズの第12作は新機軸として、現代的過ぎる凶悪なディジタル犯罪を扱ったものである。現場に残された証拠を分析することで、犯罪者を追いつめてゆくリンカーン・ライムのアナログ的な科学捜査を特徴とする本シリーズも、ついに現代という奇妙な時代にタイム・スリップしてきたか、という印象の一作である。 もっとも、序章における驚愕のエスカレーターの事故がディジタルの存在をすぐに感じさせるわけではない。ショッピングセンターで起こったエスカレーターの誤作動と、そこに立ち会い悲惨な犠牲者の姿を目撃することになったアメリア・サックス。最初からスプラッタな展開で始まる本作。眼を背けたくなる凄惨な事故現場。しかしこの誤作動は、事故ではなく嘲笑する殺人者による狂気の犯罪であるというもの。 主人公のリンカーンより、アメリアと犯罪者との追跡と逃走、犯罪者の駆使するディジタル機器への仕掛けと、それらが誘発する思わぬ展開が見どころとなる。何故エスカレーターは落下したのか? 何故、アメリアの捜査する建物が火焔に包まれたのか? 久々のオープンなアクションとスケールの大きさ、そこにディジタル犯罪という新手の闇が加わることで、本シリーズとしては捜査側が最も攪乱される事件と言える一作である。 誤作動を武器とする犯罪、という一点で連続する、捜査側としてもあまりに予想外の殺人が連続する。まったく予想もできないディジタル・ノイズにより、日頃便利と感じている家電製品や最新建築技術が、人を殺傷する武器と化す。本作は、世界に普及しなお進歩を遂げてゆくディジタル機械に対し警鐘を鳴らすものであり、我々が日頃便利と感じている生活のあれもこれもが、誤作動による思いもかけぬ危険な敵に変貌する有様を描いてゆく。ページを進めるにつれヒートアップしてゆく犯罪と、それを駆使する悪魔のような犯罪者を、ライムとサックスがどのように追いつめてゆくことができるか? また本作では印象的なゲスト、ジュリエット・アーチャーが登場する。疫学研究者でありながら車いすでライムのラボにインターンとして日参するなかなかの切れ者アシスタントである。ライムのラボにライムとジュリエットの車いすが行き交うという科学捜査本部(?)の様子も本書では犯罪小説とは別個の読みどころとしてシリーズ作品ならではのアクセントも置かれている。ジェフリー・ディーヴァーのサービス精神が相変わらず光る。そう感じさせる作品である。
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現状の設定をあえて替え、そこから発生する事件や、他の事件が散りばめられ最後に収束する展開はさすが。 エスカレーターや裁判、自動車の小ネタも盛りだくさんで勉強にもなる。
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安定の面白さ。ネタが多い。LOT絡みの殺人事件、先進的で恐怖感十分。殺人者の心理描写で登場のアリシアが悪人、予想できた。アメリアの元彼ニックのオチも予想内だった。アーチャーもネタがかなり新鮮でいい。
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