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腐れ梅 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2020/10/21 |
JAN | 9784087441659 |
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自らの専門分野である古代や仏教を扱った小説を発表してきた、澤田瞳子。 その後、近代を扱った小説で直木賞を受賞し、作品の幅も広がってきています。 さいきん読んだ作品も、興味深い内容でした。 『駆け入りの寺』 https://booklog.jp/users/makabe38/a...
自らの専門分野である古代や仏教を扱った小説を発表してきた、澤田瞳子。 その後、近代を扱った小説で直木賞を受賞し、作品の幅も広がってきています。 さいきん読んだ作品も、興味深い内容でした。 『駆け入りの寺』 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4167920530 他に未読の作品がないかと探していたところ、この長編小説が文庫化されていたので、読むことにしました。 平安時代の中期、平将門や藤原純友による反乱が続き、不安や不満がうずまく京が、舞台になっています。 都の南、右京七条に住んでいる綾児(あやこ)は、巫女を名乗りつつ、客からの求めに応じて色も売るという仕事で、生活をしています。 ある日、綾児は、同業の巫女から、とある誘いを受けます。 その誘いとは、死霊が祟ると恐れられている、菅原道真のお社を建てて人を集め、儲けようというもの。 そんな上手い話があるかと思いつつ、今の生活を変えたいと願う綾児は、その話に乗ってしまいます。 はたして、二人の企みは上手くいくのか・・・という始まり。 市井の巫女たちがはじめた、”神祭り”。 その騒動の顛末と、関わった人それぞれの思惑のぶつかり合いが、本書の読みどころかと思います。 菅原道真についてはおおよそ、以下のような認識でいました。 ①学業に秀でており、朝廷でもその才を発揮して出世した ②しかし周囲にねたまれて大宰府に左遷され、そこで生涯を閉じた ③死後、道真を冷遇した人に災いが降りかかり、その難を避けるため、神と崇められるようになった 本作品はあくまでフィクションですが、②と③の間に数十年という、長いブランクがあったのは、確かなようですね。 神社仏閣というのは、どのような意図で創建されたのか。 現在まで残る大きな寺社は、どのようなきっかけで、多くの人々の信仰を集めるようになったのか。 「この作品に描かれているような寺社も、あったのかもしれない」と、思ってしまう内容でした。 そして作品に厚みを持たせているのが、平安中期という時代背景の説明。 律令制という体制が整えられ、貴族による支配が続いていた、日本の古代。 その始まりから数百年という年月が経過し、古来の制度のままでは社会を制御するのが難しい時代になっていたのだと、教えてもらいました。 主人公の綾児については、激しい性格や乱暴なふるまいなど、これまで読んだ澤田瞳子作品では記憶にない、破天荒なキャラクターだなあと感じました。 このような部分でも、変化を加えながら、作品を発表し続けているのですね。 ますます、この作家さんの作品への興味が深まったので、今後も文庫化された作品を探して、読んでいこうと思います。 .
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右京七条二坊。種々雑多な人々が住む界隈に住む綾校門は巫覡を生業としていた。しかしその実は性を売る似非巫女だ。下賤には稀な美貌を頼みに生きてきたが、寄る年波に先々の不安を抱えていた。 そこへ近所に住む同業の阿鳥が金儲けの計画を持ちかける。菅原道真公を祀る社を作らないかというのだ‥。...
右京七条二坊。種々雑多な人々が住む界隈に住む綾校門は巫覡を生業としていた。しかしその実は性を売る似非巫女だ。下賤には稀な美貌を頼みに生きてきたが、寄る年波に先々の不安を抱えていた。 そこへ近所に住む同業の阿鳥が金儲けの計画を持ちかける。菅原道真公を祀る社を作らないかというのだ‥。 道真の御霊を巡って次々と起こる波乱。一体誰が正しくて誰が味方なのか、最後には誰が勝つのか。目まぐるしく変化する情勢と女たちのパワーに圧倒される。どこにも誰にも同情する要素がないのに目が離せないのが不思議だ。 平安時代の市井の人々の息遣いも興味深い。
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北野天神の始まりを描いた物語.神社の始まりとは得てしてこういう私利利欲にかられたものだったのかもしれない.二人の似非巫女の菅原家を巻き込んでの神社創立のあれよこれよの手練手管,そのたくましさに唖然としました.
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