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日本は「右傾化」したのか
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日本は「右傾化」したのか

小熊英二(著者), 樋口直人(著者)

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日本は「右傾化」したのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 慶応義塾大学出版会
発売年月日 2020/10/15
JAN 9784766426946

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2022/08/22

3部構成で9本の論文により、日本が「右傾化」したかどうかを多面的に論じる。 総論としては、右傾化というよりも、「分極化」が進む中で左が欠けているとされる。要するに選択肢として「自民党か、無党派か」しかないという状況である。民主党の失敗、左派が経済を論点にできていないことなどが理由...

3部構成で9本の論文により、日本が「右傾化」したかどうかを多面的に論じる。 総論としては、右傾化というよりも、「分極化」が進む中で左が欠けているとされる。要するに選択肢として「自民党か、無党派か」しかないという状況である。民主党の失敗、左派が経済を論点にできていないことなどが理由に挙げられる。自民党を中心に政治が右傾化したのに対して、市民社会としてはそうなっておらず、政治による右傾化影響を一定程度に抑え込んでいる状況下にあると分析するが、今後についてはわからないとされる。 以下、自分なりの内容メモ。 ●意識 ジェンダー規範など「伝統的価値観」では寛容化がすすみ、愛国心や民族的優越感など「ナショナリズム」では一部の増加が見られるにとどまる。ただし外国人一般への寛容度はましているのに、中国人・韓国人への排外意識が増していること、「排外的主張を行う団体への拒否意識が三割にも達しておらず、排外主義に対しても「寛容」であるといえる。 ●メディア マスメディアは日本の構造的問題により、右に傾いている。ジャーナリストの職能団体が不在でジャーナリズムに自律的なパワーがない、放送事業が許認可事業で政権のコントロールを受けやすい、他社に抜かれないことだけを重視する報道姿勢、革新政党の弱体化によってさらに報道価値が低くなっているといったことが原因としてあげられる。一方でニュースを受け取る側に、そもそも政治的な議論を日常で好まないという風土もあり、政治ニュースが身近な問題になっていない。伝統的ニュースメディアは市民から遠くなっている。 ネットメディアでは、嫌韓ムーブメントがネット掲示板、まとめサイト、フェイクニュースやヘイトスピーチ、SNSをつかった世論工作といった流れが生まれ、排外主義的な主張が顕在化した。ごく一部の極端な主張が「世論」とみなされる現象もある。 ●政治 自民党は右傾化したがそれは、支持基盤の変化による「下から」ではなく、内部の結束をたかめるため民主党への対抗と差別化に起因する「上から」の変化だった。それが派閥の弱体化や党中央への集権化とあいまって全体的な右傾化を促進した。二大政党制が機能していれば、一方が右傾化すれば、反対側も左傾化するだろうが、日本は左が弱いため傾きが右に偏る。

Posted by ブクログ

2021/09/07

日本は右傾化したのか、という題に対する結論としては、政治レベルでは右傾化したが、市民レベルでは右傾化していないということ。 また、その政治レベルの右傾化は、ある面では「左が欠けた分極化」であること。 様々な面から日本の右傾化を分析する書籍であった。 世論・歴史的変遷・メディア・...

日本は右傾化したのか、という題に対する結論としては、政治レベルでは右傾化したが、市民レベルでは右傾化していないということ。 また、その政治レベルの右傾化は、ある面では「左が欠けた分極化」であること。 様々な面から日本の右傾化を分析する書籍であった。 世論・歴史的変遷・メディア・政党・地方議会etc この本を読んで感じたことは、「何となく」で語らないこと。 日本は右傾化している、ように感じていたが、 実際は市民レベルでの意識の右傾化は進んでおらず、政治レベルで進んでおり、それに対してメディアも呼応して(せざるを得ず)、 「右傾化しているような雰囲気」を感じているに過ぎないということ。 実際にデータや歴史を紐解けば、政党や地方議会の戦略、メディアの状況がそうした感覚を我々に持たせているのである。 領土問題についても、もとは国内政治の争点だったものがある意味で一人歩きしたものという面もある。 一方でそうした「右傾化しているような雰囲気」を感じて迎合する弊害は本書の最後にも述べられている。 第二の近代化への対策が遅れているという点である。これは以前呼んだ「平成史」の本にも述べられているが、 昭和のシステムを引きずり修正できないまま過ぎ去ってしまった「平成」という時代にも重なっているように思える。

Posted by ブクログ

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