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ラウィーニア 河出文庫
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ラウィーニア 河出文庫

アーシュラ・K.ル・グウィン(著者), 谷垣暁美(訳者)

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ラウィーニア 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2020/09/08
JAN 9784309467221

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ラウィーニア

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商品レビュー

4.4

9件のお客様レビュー

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2024/09/09

ウェルギリウスの『アエネーイス』からの着想で、ゲド戦記のル=グウィンによって書かれたもの。 古代ギリシャの知識があればもう少し楽しめたかもしれない。 『アエネーイス』で脇役で取り上げられなかったラウィーニアが主人公のアナザーストリーのよう。取り上げられなかったからこそ、ここでは...

ウェルギリウスの『アエネーイス』からの着想で、ゲド戦記のル=グウィンによって書かれたもの。 古代ギリシャの知識があればもう少し楽しめたかもしれない。 『アエネーイス』で脇役で取り上げられなかったラウィーニアが主人公のアナザーストリーのよう。取り上げられなかったからこそ、ここでは意志を貫いているように思う。 おもしろいのは作者のウェルギリウスが登場して、自分の作品の登場人物であるラウィーニアと会話をするシーンがあること。あなたの未来、私が書いてますよというような会話で、途中までその通りに進んでいく。最後の数十ページはハラハラしながら読んだけど、ラウィーニアの強さを感じたし、おおむねハッピーエンドと捉えていいのかしら。

Posted by ブクログ

2023/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

語り手としてのラウィーニア、生きているラウィーニア。読者として物語に向き合ったが、両者は、一体化したり離れたりを(よく練られた語りに!)感じさせすぎることなく、ただ、「ひとり」の人間として在ったと思う。ときどき冷静な視点が内省するところは読者/わたしにも良い振り返りどきになったし、終わりの語り手としてだけのラウィーニアの出現にはどきりとした。それにしても、後代の詩人の登場と、それによって「未来を知っている」ためのラウィーニアの嘆きや恐怖、さらにはそれを超えたところで、自分が知っていることを利用できる強かさ、その描かれ方が素晴らしい。あくまで想像だけれど、「神」と向かい合う行為から、土と血と礼拝と地続きであることから、ラウィーニアの強さは醸成されていったのだろうと思う。 ひとつだけ、ちょっと眉が上がったのが、ラウィーニアが「男」と「女」について考えるところ。これはラウィーニアの考えで、グウィンの考えではないのかもしれないが、『闇の左手』を知っているだけにひっかかるものがあった。 あと、シィルウィウィスはかわいい!!

Posted by ブクログ

2022/07/13

あとがきまで愛に溢れて少し切ない。幅広い読者層に受け入れられると確信! ウェルギリウスと『アエネーイス』へのル・グウィンさんの敬意と、彼女に対する翻訳の谷垣暁美さんの敬意で二重に包まれた、温かく素敵な一冊がいま私の手元にある。 ・とある国のお姫様が男に出会う ・その男は未来で...

あとがきまで愛に溢れて少し切ない。幅広い読者層に受け入れられると確信! ウェルギリウスと『アエネーイス』へのル・グウィンさんの敬意と、彼女に対する翻訳の谷垣暁美さんの敬意で二重に包まれた、温かく素敵な一冊がいま私の手元にある。 ・とある国のお姫様が男に出会う ・その男は未来で叙事詩を書いたウェルギリウス ・そう。現代の我々の世界にも繋がっている ・お姫様は彼の作品に出てくる登場人物だと告げられる ・自分が二次元創作物だったなんて強展開!信じられる?! ・古典アエネーイスのスピンオフ ・けど原作知らなくてもイケる ここらへんまでで、ライトな小説勢も面白そうだと思いませんか? ・姫は運命を受け入れながらも、自分らしく生きる ・それが人間らしく、愛情深く、聡明で爽快 ・英雄アエネーアスも魅力的 ・ラウィーニアを通しているからかな。愛しい人 ・味方の女性陣が好き ・父のじれったい敬虔も粋 ・狂った母にさえ納得感はある ・お城と深い森 ・きこりの家、洞窟、狼 ・海風の香り、サルサ・モラ ル・グウィンさんファン及びファンタジーファンを喜ばせる、地に足がついた登場人物、自然と住居のありありとした描写、崇高な信仰や儀式は雰囲気たっぷり。トリップできます。 ・平和と戦争のギャップがきつい ・映画化できそう、皆に知って欲しい ・でもいじくらないで。自分の感じた世界観をそっとしておいてほしい矛盾 原作勢あるある。 かつてゲド戦記に泣き、クラバートの帯に「宮崎駿絶賛」と書かれていて慄いた私です。 結局長くなってしまった。 訳者あとがきが大変秀逸なので、私が語ることは特になかった(はずなのに)。 自身も愛と感謝を込めた重めのラブレターを書きたかったが、誰も読むまい。 拙い箇条書きが誰かの読書のきっかけになれば嬉しい。 もしそうなれば文化が、本が脈々と受け継がれる歯車の一つとして、ル・グウィンさんのファンタジーに組みすることができたようで、それは非常な喜びだ。

Posted by ブクログ