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楽典がすいすい学べる本 1冊でわかるポケット教養シリーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス |
発売年月日 | 2020/08/24 |
JAN | 9784636972856 |
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楽典がすいすい学べる本
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1件のお客様レビュー
文庫本で、しかも話し言葉で親しみやすく書かれている楽典の本。 いわゆる「楽典」のこと以上に、西洋音楽史のことや、オーケストラで用いられる楽器についての話もあり、楽典以外にも音楽を勉強する人が知っておくべき基礎が書かれている点が良かった。でもやっぱり楽譜を見て、頭の中で音が鳴ら...
文庫本で、しかも話し言葉で親しみやすく書かれている楽典の本。 いわゆる「楽典」のこと以上に、西洋音楽史のことや、オーケストラで用いられる楽器についての話もあり、楽典以外にも音楽を勉強する人が知っておくべき基礎が書かれている点が良かった。でもやっぱり楽譜を見て、頭の中で音が鳴らせる人じゃないと、難しいことには変わりない。それから、著者の書きっぷりはバブリーな感じで、これに親しめるかどうか、という問題もある。(もうおれもいい大人だから別にこんなの気にしない、と言いたいところだけど、例えば「『対位法』って聞いたことあります?「何、それ?」って人が多いでしょう。『対位法ってナンダ!」と聞かれたら、アタシャー"ペア・ダンス"と答えますナ。」(p.150)という感じで続くことに耐えられるか…という。)ただ重要なメッセージがいくつか盛り込まれていて、そのうち繰り返されているのは、「私が常々問題だ、と感じていること。それは私と一緒に音楽の勉強をしてくれるピアノ教師たちが、どうも、自分の弾ける楽器にしか興味を示さない傾向があることです。これは、ピアノを専攻する多くの人の悪い癖。もっといろいろなジャンルの曲を聴きましょう!(略)ほかのジャンルの音楽の『耳貯金』なくして、豊かな演奏はあり得ないのです。」(p.185)、「ピアノだけを弾いていると、鍵盤楽器が世の中にある楽器のすべてであるかのような錯覚に、いつの間にか陥っている場合が多いように思います。」(p.226)、というあたりは納得した。というか実は最近、自分も同じことを言われた。作曲家はここで楽器で言うと◯◯のつもりでこの部分を書いたはずだ、というのをイメージして、その時の◯◯の楽器の音色が分からなかったら良い演奏はできない、と言われたのとちょうどシンクロした。面白かったのは、鍵盤楽器はメロディーをうたうことも、ハーモニーを支えることもできて、「つまり、鍵盤楽器って、毎月のおこづかいが『ン十万円』の"金持ちのぼっちゃん"みたいなものなのです。(略)だから、どんな音域でもこなせるからって、真に"うたう"ことに無頓着だったりして、"ドラ息子"だなんて言われないようにしなくっちゃ。そして、一緒に弾く時、ほかの楽器に本当に耳を開いて(心の耳を、ネ)弾ける人になりたいですね。そのためにも、鍵盤を持たない楽器たちのこと、いろいろ知っていたほうがいい。」(p.230)というのも納得した。あと、耳が痛いのは、「ただ、"強くする"とか"弱くする"とか言ったって、いろんな状況があるわけでしょ。」(p.254)っていうのは、その通りなのだけど、これを表現するのが難しい。目からウロコだったのは、フォルテとかピアノの意味。「"強い"と言うと、何だか、つい引っ叩くように弾かれそうな気がして心配。英語で「f」は何と言うと思います?"loud:よく響かせて"と言うのです。それじゃあ「p」は?"soft:柔らかい音で"ですって。」(p.248)という、強弱というよりも音色の問題なのか、というのは発見だった。最後に音楽史のところで、《牧神の午後への前奏曲》を書いたドビュッシーの話で、「1889年、27歳の時にパリで万国博が行われた折、ベトナム、カンボジア、ジャワの音楽を聴いて、その未知の魅力にとりつかれています。」(p.191)とか、「若い頃、ワーグナーに強く魅かれていました。」(同)とか、印象的だった。あとムソルグスキーの《展覧会の絵》はもともとピアノ曲で、それをラヴェルがオーケストレーションした(p.197)という話も知らなかった。 音楽の勉強を基礎から大事なことを教えてくれる、という感じの本で、とにかく読みやすく、良かった。(22/12/11)
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