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エラリー・クイーンの新冒険 新訳版
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エラリー・クイーンの新冒険 新訳版
¥825
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商品レビュー
3.7
10件のお客様レビュー
傑作と名高い「神の灯」が収録されている。 同作は新潮で読んだはずなのに、まったく覚えていない。おかげで新鮮、とても楽しめた。この作品が新本格派の作家たちに人気の理由も分かるような。「時計館」は絶対影響受けてるよね。
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すごく面白かった。特に最初の『神の灯』。 最後の方のスポーツものは、スポーツのシーンだけ斜め読みしてしまった。読むのが面倒くさくて。
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解説によると、エラリー・クイーンの作家活動は長編を基準にすると次のように四期に分けられるとのこと。(ただし【】内は私コメント) 第一期【“本格”ミステリ、無敵天才生意気エラリー】 ローマ帽子の謎(一九二九)から スペイン岬の謎(一九三五) 第二期【過渡期、エラリーはハリ...
解説によると、エラリー・クイーンの作家活動は長編を基準にすると次のように四期に分けられるとのこと。(ただし【】内は私コメント) 第一期【“本格”ミステリ、無敵天才生意気エラリー】 ローマ帽子の謎(一九二九)から スペイン岬の謎(一九三五) 第二期【過渡期、エラリーはハリウッドいったり恋したり】 中途の家(一九三六)から ドラゴンの歯(一九三九) 第三期【人間ドラマ、エラリーも失敗したり悩んだり】 災厄の町(一九四二)から 最後の一撃(一九五八) 第四期【クイーン名義だが監修のみというような作品も含まれるらしい】 盤面の敵(一九六三)から 心地よく秘密めいた場所(一九七一) 本短編集の作品をそれに当てはめると、第一期終盤から第二期にかけての作品群ということになり、ものによっては国名シリーズのエラリーとはかなりイメージギャップがある。 特に一九三九年の四作品(『エラリー・クイーンの異色なスポーツ・ミステリ連作』というシリーズ名までついている)は、ポーラ・パリスという美人女性記者が恋人として登場し、二人でデレデレいちゃいちゃ時に嫉妬したりしながら謎をとくという、初期国名シリーズのエラリー像からすると違和感ありまくりの展開。エラリーの恋模様を見せられることについては否定も肯定も入り交じった複雑な心境ではある(笑)が、作者クイーン(たしか広告業界出身の従兄弟同士二人組)は芸術家肌というよりは、何が受けるかを意識しているタイプの作家と思われ、エラリー像のブレもそう深刻に受け止めることもないかな、なんて。 以下、備忘メモ(収録順ではなく発表順)。 ■暗黒の家の冒険(一九三五、一月) 遊園地ではしゃぐジューナと保護者エラリー。国名シリーズのエラリーのまま。 ■神の灯(一九三五、十一月) 傑作と名高く、後世にオマージュ作品も多いとか。確かに似たようなのを読んだことがあったので、あまり驚かなかった。 ■宝捜しの冒険(一九三五、十二月) 他愛ない。楽しい。軽い。 ■がらんどうの竜の冒険(一九三六、十二月) 日本人が出てくるのがちょっと嬉しい。変わった名前だけど。 ■血をふく肖像画の冒険(一九三七、九月) 人妻の美しい背中に魅せられるエラリー。こういうのは別に問題ないのよねー。 ■人間が犬を噛む(一九三九、六月) ここから件の『異色なスポーツ・ミステリ連作』。恋人ポーラ登場(未読だがこれより前に書かれた別作品に出てくる人物とのこと)に加え、野球観戦に熱狂するエラリーというのもかなり違和感。『アメリカ銃』ではロデオにもボクシングにも冷めてたやんか。 ■大穴(一九三九、九月) ポーラに甘えるエラリー。今回のテーマは競馬だが、エラリーは興味無さすぎてなにも知らないという設定で、スポーツとの距離感はいい感じ。 ■正気にかえる(一九三九、十月) ボクサーの逞しい肉体に見惚れるポーラを見て嫉妬するエラリー、謎を解き明かしたあとには「精神は筋肉に勝つ」とほくそ笑む。だんだんこんなエラリーも許せてくる。 ■トロイの木馬(一九三九、十二月) ポーラに結婚をちらつかされて逃げ腰になるエラリー。そこはそういう態度なんだ?!ポーラも「冗談よ」と引き下がっていたが実のところは…?ネットの情報によるとポーラはその後登場しないようなので、別れたのでしょうか。
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