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クレメント・アトリー チャーチルを破った男 中公選書
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クレメント・アトリー チャーチルを破った男 中公選書

河合秀和(著者)

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クレメント・アトリー チャーチルを破った男 中公選書

定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2020/07/09
JAN 9784121101099

クレメント・アトリー

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商品レビュー

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2024/08/18

「アトリーの生涯を通じイギリス労働党史,イギリス社会民主主義の半世紀の歩みが概観できるとても優れた評伝」一読して思った感想はこれだ。  日本でヨーロッパ近現代史,特に2度の世界大戦期間については専ら軍事趣味か、非常に重要でこれすら今日の一般の゙日本人は敢えて言えば、殆ど無知蒙昧...

「アトリーの生涯を通じイギリス労働党史,イギリス社会民主主義の半世紀の歩みが概観できるとても優れた評伝」一読して思った感想はこれだ。  日本でヨーロッパ近現代史,特に2度の世界大戦期間については専ら軍事趣味か、非常に重要でこれすら今日の一般の゙日本人は敢えて言えば、殆ど無知蒙昧(「アンネの日記」程度でわかった気になってはならない。またホロコースト文学もユダヤ人のみに限定される傾向がある)だがシンティロマ,母数に占める殺害率はユダヤ人を上回りさえしたこれら彼・彼女らをを含むホロコースト(ユダヤ人の中には「ユダヤ系の犠牲者のみを『ホロコースト犠牲者とすべきだ』と主張するものもいるが殺害される理由が『民族』なので私個人の考えはシンティロマ,一部のスラヴ民族、アフリカ系民族の犠牲者もここに入れるものとする」),さらに、「民族」ではなく(なぜならドイツ人も対象だからである。「ホロコースト同様か古代からあるユダヤ人虐待に比べればその近代特有の邪悪性においてホロコースト研究より遅れて、更に日本人はこの罪の重さと、これを行ったヒトラードイツが滅亡してさえ同盟していた恥を知らない」)「生きるに値しない生命」という属性に括られ、疾病や障がいゆえドイツ支配領域からは本気で物理的殲滅が中途まで行われた分野に集中しがちだが、本書はチャーチル挙国一致内閣に加わり、彼を支え(いわゆるベヴァリッジ報告、がイギリス軍兵士に「なんのために戦うのか」という戦争目的を与え、それはよりよい明日のためだ、と士気を高めたエピソードなどは泣きそうになった),ヨーロッパ戦勝直後の総選挙で労働党史上初めて単独過半数を獲得し(もっともこれは事前の日本の戦中ではありえない1944年段階の「世論調査」から戦後に望む政権に「これまで通りの挙国一致内閣」が1位だが、労働党か保守党かでは、労働党単独を望む世論が保守党単独よりも20ポイントも上回っており予想の範囲内であった)、今日まで続く人権保障を国民医療費無償他で体現したアトリーと労働党のその時期がいわばヨーロッパの裏面史として把握できる。    アメリカがまだ真珠湾攻撃を受けてない時期にチャーチルとローズヴェルトが「大西洋憲章」を発表して第二次世界大戦の目的を明らかにしているがその内容とともにローズヴェルトがこの時期未だに「イギリス植民地帝国は世界最高」として維持にこだわっていたチャーチルにローズヴェルトがきっちり「ファシストの奴隷制支配と戦うと同時に、遅れた植民地政策から全世界の人民を解放しないでいる訳にはいかない」とクギをさしたのも初めて知り感銘を受けた。臨席していたローズヴェルトの息子の記録によればチャーチルは身を乗り出し「卒中を起こしそうだった」そうだがアメリカの協力無しには勝てないから沈黙していた。(本書201頁)  この「全世界の人民」には「全世界」なのだから東アジア人民も含まれ、その意味ではこの会談の4ヶ月後の真珠湾奇襲後に「五族協和」「東亜新秩序」などと日本帝国が建前を述べても既に大西洋憲章とこのローズヴェルトの発言で、人類全体への普遍性で遥かに連合国側(ソ連は直ちに大西洋憲章を支持している)の側に、しかも先に出した方に道義はあり、単なる軍事力、経済力以前においても戦争の目的の理念の時点で東アジアのお山の猿になりたいだけの日本帝国と全人類の欠乏、恐怖、民族自決、「自国の領域内で安全に人が世を全うできる平和の構築」の明示している時点で負けていたことも本書の私の知らなかったローズヴェルトの発言でより深く知ることができのも収穫なのでレビューが長くなろうともこれは入れたかった。  全般的にこれまでの軍事と虐殺に偏らない、戦勝国ではあるが国力を使い果たし、年間70本という立法を通して国民医療費無償に代表される、繰り返しになるが偉大なる「普通人」アトリー率いる,アトリーは金持ちの生まれで大卒だが、1945年に成立したアトリー内閣は非大卒か多くべヴィンは労働組合組織者として運輸労働者から、非常に似た名前でややこしいがベヴァンは13歳から炭鉱夫労働者として働き閣僚にまでなったような人物が多いが、その彼らが僅か5年で「我々は公約したことを全てやった」というのも誇大ではない偉業―高福祉国家の樹立―を成し遂げたのである。  2世どころか硬直した3世、4世議員を選ぶ当然日本の貧困など実感としてはわからず自分の身の回りにはいなかったからと軽視する風潮が生まれるわけだがこれは選挙で信任し続ける多数派国民(棄権も信任と同義)に、近代民主制においては最終的な責任がある。今日の絶望的なそのような日本においても中流下流から貧困層には、希望の書とさえなり得る傑作評伝である。推奨図書としてよかろう。 ー

Posted by ブクログ

2020/09/08

第二次世界大戦の勝利の立役者であるチャーチルを総選挙で降したのは労働党党首アトリーだった。「英国を作った」首相の生涯をたどる

Posted by ブクログ

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