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金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2020/06/23 |
JAN | 9784309254135 |
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金閣を焼かなければならぬ
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
知らなかった事実ばかりで楽しく読んだ 以下、書籍紹介より 金閣寺の放火僧・林養賢。当時、その動機を「美への嫉妬」などと語ったが、そういうことなのではない。三島の『金閣寺』も援用しながら、分裂病発症直前の、動機を超えた人間の実存を追う。
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タイトルに魅かれて読みたいと思っていた。しかし、単行本であることと、書店ですぐに見つけられなかったこともあって、読まずじまいできた。最近、図書館にまた行き出したので見つけて読んでみた。ことばが難しい。「離隔」きっとキーワードなんだろう。何度も登場するが、結局イメージがつかめないま...
タイトルに魅かれて読みたいと思っていた。しかし、単行本であることと、書店ですぐに見つけられなかったこともあって、読まずじまいできた。最近、図書館にまた行き出したので見つけて読んでみた。ことばが難しい。「離隔」きっとキーワードなんだろう。何度も登場するが、結局イメージがつかめないまま読み終わった。わかったこと。当時の金閣寺の住職は、小説の中の人物とは違って吝嗇(りんしょく、ケチ、このことばは覚えた)であった。林養賢の母は、息子が金閣に火を放ったということを知り、京都にやってきた。その帰り、山陰線の鉄道から保津峡へと身を投じた。三島由紀夫は小林秀雄から、どうして最後に溝口を死なせなかったのかと問われている。私自身、幼いころに、金閣寺は一度焼かれたことがあるということを聞かされていた。大人になってから三島の小説を読む。二度目に読もうというとき、小説の中で、いったい金閣は本当に焼かれたのだったか、そんなふうに思っていた。だから、燃えているシーンよりも、主人公の溝口が「生きようと思った」ことの方が印象的だったのだと思う。溝口が死ななかったということは金閣を焼かなかった、計画を実行には移さなかった、と勝手に感じていたのだろう。つまり、金閣を焼いたのならば、溝口は死ななければならなかった、そう考えていたのだろう。結局、小説でも実際にも、金閣は焼かれ、そして火を放った張本人は死ななかった。しかし、養賢は数年後に結核で死ぬことになる。ところで、私は、周りの評判がどうかは別として、「金閣寺」よりも「鏡子の家」の方が好きだ。あの最後のシーン、犬が解き放たれるシーンが印象的だった。それと、あとがきによると、著者はimago誌上にて、安永、木村、中井の鼎談を企画したそうだ。我が家にはいまもこの雑誌が創刊号からそろっている。
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実際に金閣に火をつけた男とそれをモデルにした三島由紀夫の二人を精神学者が分析し、深く掘り下げる。 その内容もさることながら、表現が文学的で哲学的だ。 大事件を引き起こした2人なのだが、炎や自死などとも絡んで、やや美しく表現しすぎなのではという印象もある。
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