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喪神・柳生連也斎 P+D BOOKS
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2020/06/11 |
JAN | 9784093523943 |
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喪神・柳生連也斎
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「喪神」 短編単独で、しかも剣豪小説 これは、芥川賞としてはかなり異例の作品である GHQ撤退により、日本が独立を果たしたばかりの時期で チャンバラ時代劇も解禁され始めていたから そのあたりの事情が絡んでいるのかもしれない だからってわけじゃないけど 描写に限って言うなら 中島敦...
「喪神」 短編単独で、しかも剣豪小説 これは、芥川賞としてはかなり異例の作品である GHQ撤退により、日本が独立を果たしたばかりの時期で チャンバラ時代劇も解禁され始めていたから そのあたりの事情が絡んでいるのかもしれない だからってわけじゃないけど 描写に限って言うなら 中島敦「名人伝」などのほうが優れていると思う しかし親の仇討ちに失敗した主人公が、敵の情けで命を救われ 弟子入りするという筋書きには 敗戦国民の心情に訴えかけるものがあったはずだ そしてまたそれ以上に特筆すべきは 上の世代が後進に道を譲る形で、自ら斬られるという結末だろう 「秘剣」 逐電した無二の親友を探し出し これを討つべしと命じられる剣士の話 小太刀を用いて対手の小手を打ち 指を切断する技を互いに得意としているのだが 出世よりも、幼少の記憶を大事とするふたりにとって それはある意味、象徴的な技であったと言える 「猿飛佐助の死」 女に狂えば術が鈍るってんで 真田のお姫様に惚れられながらも、これを無視してたんだが 結局、最後は二条城へ侵入のさい 槍で突かれて死んでしまう 「寛永の剣士」 居合術を用いる主人公が新免(宮本)武蔵と立ち合い 終始追い込んでいくものの 結局、武蔵の卑怯な手にかかって敗れる しかしそれで武蔵は、仕官の口を失うことになる 初出がよくわからないのだけど 力道山と木村政彦の「昭和の巌流島」とほぼ同時期らしい 「櫻を斬る」 寛永御前試合の一幕 殺人剣の技くらべに芸術点も加味される 剣士の修行描写がなかなか興味深い 現代ならばインナーマッスル云々で片付けられかねないが… 「二人の荒木又右衛門」 鍵屋の辻の決闘に助太刀として加わった荒木又右衛門は 四年後、旗本の陰謀によって毒殺された (そういう説もあるようです) しかし首実験のさい この荒木が偽者であったと判明する 「寛永の剣士」にしてもそうだったが やはり自己犠牲賛美の傾向が強いようだ 「柳生連也齋」 太陽を背にする戦法といえば 巌流島の武蔵が用いたことで知られている ここでは武蔵の教えを受けた剣士が、やはり太陽を背にして 柳生連也齋の前に立ちはだかる わかるようでよくわからない話だった 殺人スポーツの剣術において 必勝パターンを崩された人の心理を書こうとしているが まあ失敗だろう 「一刀齋は背番號6」 現代を生きる剣士が読売巨人軍に見いだされ 入団するという話 まさしく元祖・侍ジャイアンツなのである しかしながら 元はといえば植芝盛平との立合を目的とする上京であった しかも、山岡鉄舟の武士道講話を拝唱していたために 教育勅語との関連で問題視され 結局は、1シーズン ペナントレース後の日米野球を最後に、球界から去っていく 「三番鍛冶」 鎌倉時代のお話です 綾小路の刀匠と呼ばれる刀鍛冶が都にあって 関白から、わが就任記念に一振の太刀をと依頼されるのだけど これがどうしても上手く出来上がらない やっと出来たと思ったら、邪念を含んだ妖刀に仕上がっている なぜそんなことに…刀鍛冶は訝しんだ そして、娘と弟子のあいだにある恋心がその原因と直感する もとを正せば自分の功名心に起因する話なんだけどな 芥川の芸術至上主義に対するアンチテーゼとも取れるが やはり残酷な結末だった 「清兵衛の最期」 清兵衛は、福島正則に仕える足軽だったが あることをきっかけに士分へと出世する しかし周囲からは成り上がり者と軽んじられ 剣の技を磨いても、かえって嫉妬され 女性関係も上手くいかず いろいろあって最期はまあ死ぬんだけど 武士道は死ぬことと見つけたり、ってやつかな 「小次郎参上」 佐々木小次郎が富田勢源の弟子だった頃の話 美濃国を訪れたさい 齋藤義龍から、仕官の誘いを受けるのだが これを断ったことで、ひとつのいざこざに発展する 正義の押し付けが邪剣を生み出すのか
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