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ディープメディスン AIで思いやりのある医療を!
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ディープメディスン AIで思いやりのある医療を!

エリック・トポル(著者), 柴田裕之(訳者), 中村祐輔(監訳)

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ディープメディスン AIで思いやりのある医療を!

定価 ¥3,960

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NTT出版
発売年月日 2020/05/28
JAN 9784757183025

ディープメディスン

¥385

商品レビュー

4.5

6件のお客様レビュー

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2022/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者は医師だがAIにも造詣が深く、ごく最近(巻末の文献リストによると2018ぐらいまでの論文が渉猟されている)までのAIが医療に及ぼした進歩とその限界について語られる。最後はどんなにAIが発達しても医師と患者のリアルな交流が重要だ、というしごくまっとうな結論にいたるのだけど、途中に挟まれる医師としてのエピソードの数々も著者の温かい視点が反映されているようでほっこりする。 ・Deep learningと同じようなことを脳がやっているという証拠は全くない。機械は学習するために大きなデータセットを必要とするが、それに対して子供はほとんど入力を必要としない。それは、機械はディープラーニングが得意で、子供はベイズの確率論的手法を使って推論や推定をかなりしっかりできるというだけのことではない。 ・機械はスキャン画像を読影したり、診断したりするように見えるが実際、それはできていない。機械は認識しているが理解はしていない。機械の認識には文脈というものがまるでない。 ・AIのプロセスがブラックボックスであることも問題。Deep Patientというプロジェクトがあり、70万人の電子カルテデータで学習させたAIは統合失調症などの発症確率、時期をかなり正確に予測できるようになったが、このプロジェクトを率いていたジョエル・ダドリーは「私たちはこれらのモデルを作ることはできるが、それがどのように機能するかはわからない」という。医療には多くのブラックボックスがあり、例えばECTがうつ病になぜ効果があるのか、全く分からないが、よい結果が出ている限り、患者としてこのブラックボックスを喜んで受け入れている。AIのブラックボックスに対しても同じように受け入れるべきか?AIナウ研究所の報告書によると、刑事司法や医療、福祉、教育といった重要問題ではブラックボックスのあるAI任せにすべきでないという。日本の医療機器として、ソフトウェアがなかなか厚労省に認可されないとか、アップデートのたびに認可が取り直しになるとか、「だから日本は、、、」という文脈で書かれることも多いが医療機器に関してはそれなりに慎重な立場もあっていいのではないかと思う。 ・800人の持続的血糖モニタリングの結果からは、食後血糖値の変動が大きいのは何を食べたかによるのではなく、腸内細菌の違いの方が大きいという(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092867415014816)

Posted by ブクログ

2021/08/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「医療×AI」がテーマだが、AIの基礎知識や医療の本質的な意義についても言及されており、非常に中身の濃い一冊。 本書は理想論を語る部分はごくわずかで、それよりも現在研究が進んでいる分野の実例を豊富に紹介している。 それらはいずれも知らないことばかりで、どこかSFのような感覚を覚えるが、AIとDNNはそれを実現しうる存在なのだと改めて感じた。 「将来的に医師の仕事はなくなるのではないか?」とふと疑問に感じて本書を手に取り、読んで分かったことは医師は今後も必要であり、むしろ求められる役割が原点回帰するということだ。 筆者の主張は、簡潔にまとめれば以下の4つに集約される。 ①AIは医師の存在意義を脅かすものではなく、むしろ医師の業務効率化を助ける存在である ②AIは全ての人のあらゆるデータを取り込んで学習することで、個別化医療の実現に寄与し、全人類の健康に貢献しうる ③健康・医療データは病院や医師ではなく患者本人が持つべきであり、公民権として確保されるべきものだ ④AIが活用される未来において、医師は患者への「ディープな共感」が求められる。 画像診断には滅法強いAIだが、問診やカルテの分析などはクリアカットに行えない。 そのため、むしろAIには自然言語処理や音声入力で医師がカルテに割く時間を減らす手助けをしてもらいたい。 そうすれば業務が効率化され、AIと医師が共存共栄する社会の実現に一歩近づくだろう。 AIは個別化医療との相性が非常に良い。ヒトが分析できるデータは量も種類も限界があるが、DNNを用いればAIは構造化されているデータならば上限なく取り込んで分析することができる。 今まで「個々人の体質」だといってウヤムヤにされていたあらゆる事象が、AIによる分析で明らかになるかもしれない。 患者個人のデータは病院や医師ではなく患者本人が持つべきだというアイデアは、私も大賛成だった。 全ての生体データを移行することは難しくても、服薬や治療歴などは医師による空中戦ではなく患者が直接保有している方がはるかに楽で正確性も高く、おまけに形式的な問診も省ける。 これはデジタル化の極みで夢のような話だが、日本で実現するのは果たして何十年後だろうか… 個人的には「第11章 AIと個別的食生活」が一番面白かった。 食事は一次予防の観点で非常に重要だが、そこに対するこれまでの研究の曖昧さや今後の可能性など、新たな発見が多かった。

Posted by ブクログ

2021/04/11

レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12624626738.html

Posted by ブクログ