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新酒番船 光文社文庫

佐伯泰英(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2020/06/10
JAN 9784334790349

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新酒番船

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商品レビュー

3.5

8件のお客様レビュー

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2022/08/14

 文庫書下ろしという時代劇。娯楽小説だ。  新酒を西宮から江戸に運ぶ船のレースを行い、一位の船が販売特権を得るという設定である。本当にそのようなことがあったのかは調べていないが、危険を冒して商業上の権利を競うという考え方は現代に通じる。  主人公は杜氏の次男であり、将来は長男の補...

 文庫書下ろしという時代劇。娯楽小説だ。  新酒を西宮から江戸に運ぶ船のレースを行い、一位の船が販売特権を得るという設定である。本当にそのようなことがあったのかは調べていないが、危険を冒して商業上の権利を競うという考え方は現代に通じる。  主人公は杜氏の次男であり、将来は長男の補佐として生きる運命を持っていた。さらに内心深く想う幼馴染の少女が兄のもとに嫁ぐという事態となり、人生のあり方を考えるようになっていく。そして新酒を運ぶ船に密航する。  この主人公は身体能力が極めて高く、家族の秩序に従順であり、航海への適応力も極めて高い。この小説の魅力であり、また欠点でもあると思われるのはこの主人公の万能性である。兄に嫁ぐ幼馴染へのほのかな未練を除けば、およそ欠点がない、スーパースターのような存在だ。  一読すれば魅力的なヒーローであるが、果たしてこういう人物はいるのだろうか。ちょっと待てよと考えてしまう。このテイストはどこかで感じたと思った。韓ドラや中国ドラマにあるあれだ。そしてかつては日本でも量産されていたドラマだ。  これを設定を変えて韓国でドラマ化すれば結構面白いものになるかもしれない。しかし、日本人が演じるとなにか嘘くさくなる。そのたぐいの内容だ。  なにか少し悪く書いてしまった気がするが、この小説は爽快な気分になる点においてよい。この作家の作品をもっと読んでみたいと思っている。

Posted by ブクログ

2021/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

以前に 新酒を江戸ヘ運ぶ 新酒番船の話を 読んだことが、あって、それも、大好きな作家 佐伯泰英氏の本と言う事で、手に取って、読み出した。 先ず最初に、西宮から江戸までの航路図が、書かれていある。 まだまだ、埋め立てられていないから、西宮、尼崎、大阪湾等、海の面が、大きかっただろうと、思われるが、わかり易く、今の地図で、描かれているみたいである。 物語りは、但馬篠山の杜氏の次男 主人公 海次で、灘五郷の西宮の酒蔵に 百日稼ぎに出て来るところから始まる。 篠山周辺の山暮らししか知らなかった海次は、幼友達の小雪と兄の山太郎の祝言で、小雪の恋心を封じて、海への憧れと、酒が、江戸へと運ばれるのをこの目で、見たかった思いで、三井丸に密航してしまう。 普通だったら、船酔いするのだが、主人公の 海次は、 大飯食いをしても、酔う事は無く、海の者達とも力仕事は、人一倍働く。 佐伯泰英ワールド満開!!! 海次のスーパーマン的働きである。 力仕事だけでなく、三井丸の帆の上の「蝉」に迄、スルスルと登り上がり、海原を見渡し、好奇心と意欲感から、船の動きを見定める。 そして、他船が、海賊に襲われたら、三井丸の者達は、皆で、助けに行くところが、良い。 本当だったら、自分の船が、一番先に到着して欲しいと、思だろうし、それは、新酒の値段にも左右することでもあり、名誉でもあるのに、それよりも 人の命を大切する事への思いが、良い。 その上、蝉に登った海次が、弓を弾くところが、ロビンフッド並み!!! 品川迄、船が、先に着けたら、惣一番になるのか?と、思っていたのだが、『切手』を浜上の廻船問屋の新酒番船の幟の所の旦那衆に渡さなければならない。 ここでも、海次は、スーパーマン的存在。 船での航海の後、陸に上がったら、すぐには、走れないだろうに、・・・と思うのだが、・・・ 三井丸は、海次の働きで、惣一番を取ることも出来、そして、海賊から守った浪花丸も3番手に・・・ 海次が、品川から、西宮浦に戻る時、白梅と紅梅を背に、佇む小雪を三井丸から見て、この表紙の絵が、ジクソーパズルのように、ぴたっと当てはまった! 一気に読み終えてしまった。

Posted by ブクログ

2020/12/08

野山を駆け巡り育った海次はその名に違わず海に強く惹かれながらも家業である杜氏になるため見習仕事をしていた。 幼なじみの小雪と兄が祝言をあげることとなり、複雑な胸中となった海次は己の行く末を変えるために大一番に出ることとする。 それは父が作った新酒を江戸へと他の蔵の新酒よりも早く届...

野山を駆け巡り育った海次はその名に違わず海に強く惹かれながらも家業である杜氏になるため見習仕事をしていた。 幼なじみの小雪と兄が祝言をあげることとなり、複雑な胸中となった海次は己の行く末を変えるために大一番に出ることとする。 それは父が作った新酒を江戸へと他の蔵の新酒よりも早く届ける仕事、新酒番船へと潜り込み、海で生きる男となることだった。 久しぶりに読んだ時代小説。なんだかへんな苦手意識があったのは独特の言い回しや時代がかった言葉のせいだったんだけど、趣味で落語を聴き始めたせいかそのあたりは一切気にならずに、海を駆け巡る男のロマンと思春期の男女の心の機微にわくわく心を踊らせた。 今よりももっと職業選択の自由や恋愛の自由がなかった時代。海次の行動にはそうとうの覚悟がいっただろうと思う。そういうこの時代ならではの苦悩があるのが時代小説のおもしろみでもあるのかもしれない。そしてそれは、現代においても無関係ではないところがおもしろい。

Posted by ブクログ

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