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アメリカン・プリズン 潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス
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アメリカン・プリズン 潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス

シェーン・バウアー(著者), 満園真木(訳者)

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アメリカン・プリズン 潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2020/04/30
JAN 9784488003944

アメリカン・プリズン

¥770

商品レビュー

4.5

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2021/01/15

ジャーナリズムの真骨頂ーと、宣伝されそうな1冊。 民営刑務所に潜入取材した筆者。そこで待っていたのは、刑務官の慢性的な人数不足、過酷な労働環境、人を人として見ない囚人管理の実態。にもかかわらず、株主総会では美辞麗句を並べ、筆者の質問には回答をしない企業。 まさに、現代版の奴隷制...

ジャーナリズムの真骨頂ーと、宣伝されそうな1冊。 民営刑務所に潜入取材した筆者。そこで待っていたのは、刑務官の慢性的な人数不足、過酷な労働環境、人を人として見ない囚人管理の実態。にもかかわらず、株主総会では美辞麗句を並べ、筆者の質問には回答をしない企業。 まさに、現代版の奴隷制である。実際に、アメリカの歴史においては、奴隷制に代わる安価な労働力供給源として、囚人の貸し出しが実施されていたとのことでもある。 最初、筆者の淡々とした筆致が、書かれていることの苛烈さとなじまず、読み進めるのに苦労した。しかし読み進めるうち、それは不条理に対する筆者の抵抗方法ではないかと考えるようになった。あえて淡々と描くことにより、読み手である私が、現状をよりリアルに理解できるようになるということだ。

Posted by ブクログ

2020/05/03

2年以上、イランの独房に閉じ込められた経験を持つルポライターが、民間企業によって運営される刑務所の悲惨な状況を暴くルポルタージュ。身分を隠して刑務官として潜入した4か月もの経験に基づくものだけに、その実態は極めて生々しい。受刑者同士の暴力闘争、刑務所内で流通する刃物やドラッグ、そ...

2年以上、イランの独房に閉じ込められた経験を持つルポライターが、民間企業によって運営される刑務所の悲惨な状況を暴くルポルタージュ。身分を隠して刑務官として潜入した4か月もの経験に基づくものだけに、その実態は極めて生々しい。受刑者同士の暴力闘争、刑務所内で流通する刃物やドラッグ、そして精神を病んだ受刑者の自殺。 その要因は、受刑者からの威圧や暴力に晒されながらもウォルマートの店員よりも安い時給9ドルという薄給と、一人で176人の受刑者を管理しなければならないという職員の人手不足にある。その根本的な原因はただ一つ、刑務所運営ビジネスでは、コスト削減しか利益を生み出すことができないからである。 アメリカでは80年代のレーガノミクスの柱であった民営化の一環で、様々な公共施設が民間企業へとアウトソースされることになった。本書で描かれるルイジアナ州のウィン矯正センターを運営しているのが、アメリカの2大刑務所ビジネスの1社、CCA(Corrections Corporation of America、現在はCoreCivicに社名変更)である。CCAのような刑務所オペレーターが利益を追求するために、いかにコスト削減に腐心し、その結果として公営施設であれば考えられないような悲惨な実態が起きるのか、本書を読めばよく理解することができる。 本書は結果として、オバマ政権に刑務所民営受託ビジネスの見直しを迫り、CCAは舞台となったウィン矯正センターでの契約を打ち切られるなど、一時は株価も50%も下落する(前述の社名変更はまさに悪評を打ち消すための手段であった)。しかしながら、トランプ政権になったことによってこの動きは逆転し、民間刑務所ビジネスは従前以上の魅力的なものとして、株価も上昇を続けている。 日本でも2000年代に入り、いわゆるPPP/PFIという名目における広義の民営化がさらに加速している。2007年、山口県にPFI方式で開設された美弥市社会復帰センターを筆頭に、幾つかの民営化事例が出てきている。その意味で、アメリカを半面教師とすべき意味合いは日本でも大きい。

Posted by ブクログ

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