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ナチスが恐れた義足の女スパイ 伝説の諜報部員ヴァージニア・ホール
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2020/05/20 |
JAN | 9784120053078 |
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ナチスが恐れた義足の女スパイ
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
市井の立派な人の伝記もの、かな。欧米ではそこそこ有名らしいのだけど、ナチスがフランスを占領した時代に最初はイギリスの特殊作戦部に所属して、次にはCIAの前身OSSの要員として義足というハンデを持ちながら単身フランスに占領しレジスタンスへの武器供給を中心に時に捕虜の脱走を主導するな...
市井の立派な人の伝記もの、かな。欧米ではそこそこ有名らしいのだけど、ナチスがフランスを占領した時代に最初はイギリスの特殊作戦部に所属して、次にはCIAの前身OSSの要員として義足というハンデを持ちながら単身フランスに占領しレジスタンスへの武器供給を中心に時に捕虜の脱走を主導するなどして活躍したアメリカ人女性がいたという。本人は外交の世界で活躍することを目指し語学を始めとした教育を受けるのだけど当時のことで女性には大した役職は回ってこない。在外公館の下働きに甘んじることができない彼女は戦争に身を投じる事で本願成就を図るのだけど...とてもものすごいことですごい人もいるものだと大いに感心させられ、また興味深く読んだのだけど、どうしてもフランスの開放やナチスのイデオロギーへの抵抗よりも、個人的なスリルの追求のほうが大きかったのでは...という気もした。片脚が義足であるにも関わらずナチスから逃れてピレネー山脈を歩いて越えるなど超人的な活躍はすごく興味深く読んだのだけどどうしてもその点が引っかかって。でも大変面白い作品であることは間違いないです。良かった。
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イギリス特殊作戦執行部(SOE)やアメリカCIAの前身OSSの特殊工作員として単身でナチス統治下のフランスに潜入、第二次世界大戦を勝利に導いた敏腕スパイの実録。 ただえさえ危険と隣り合わせで身体的にも精神的にもハードな仕事環境の中、信じられないような実力と知力で危機を切り抜けただ...
イギリス特殊作戦執行部(SOE)やアメリカCIAの前身OSSの特殊工作員として単身でナチス統治下のフランスに潜入、第二次世界大戦を勝利に導いた敏腕スパイの実録。 ただえさえ危険と隣り合わせで身体的にも精神的にもハードな仕事環境の中、信じられないような実力と知力で危機を切り抜けただけでなく仲間を多く救い、第二の祖国フランスのために生涯を捧げたと言ってもいい、ヴァージニア・ホールの伝記。小説でもデキすぎなくらい有能な彼女だが、現実は過酷で失ったものも後半に描かれて、ナチスの残虐さが浮き彫りになっている。ヴァージニアが短い間とはいえポールと幸せな穏やかな日々を送ったことは慰めにはなるけれど。障害を抱えた女性がこんな風に活躍したという事実に胸が熱くなるし、自分もどんなに落ち込もうが過酷な環境だろうが強い意志で諦めない気持ちを持っていたい。
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ジェームズ・ボンド、イーサン・ハントにジェイソン・ボーン…スパイ小説や映画は多いものの、本書の主人公ヴァージニア・ホールは実在したスパイである。しかも女性で、片足が義足の。 1906年にアメリカに生まれ、ヨーロッパで学んだ彼女は、二次大戦中にイギリスの諜報機関に志願し、ナチス占...
ジェームズ・ボンド、イーサン・ハントにジェイソン・ボーン…スパイ小説や映画は多いものの、本書の主人公ヴァージニア・ホールは実在したスパイである。しかも女性で、片足が義足の。 1906年にアメリカに生まれ、ヨーロッパで学んだ彼女は、二次大戦中にイギリスの諜報機関に志願し、ナチス占領下のフランスの地下組織との連絡役を買って出る。ナチスからは「片足を引きずる女」「最も危険な敵スパイ」と評され苛烈な追跡を受けるが、決して尻尾を掴ませることなく、目覚ましい成果を上げ続けた。大戦後期にはアメリカの諜報機関に加入し、戦後はCIAの初期メンバーとなった。海外では有名な女性で評伝も何冊かあり、映画化の話も進んでいるらしいが、日本ではほとんど知られていない。 表紙に掲げられた彼女の写真からは芯の強さが感じられる。本書を通じて思うのは、男性社会にあって女性である彼女が受ける待遇の理不尽さである。生まれ故郷のアメリカは、彼女を最初は受け入れることもしなかった。なんじゃそりゃ!と何度も思ったが、当時はそういう時代だったのだ。 現在のCIAは6つの気風を掲げており、そのうち「奉仕」の象徴として彼女が選ばれているそうだ。確かに彼女の活動は、第二の故郷フランスへの奉仕であり、仲間の諜報員には母のように便宜を図ることで知られていたという。その一方で、彼女もまた仲間からの奉仕で、ほとんど綱渡りのようにして、ナチスからの追跡を免れていた。 ナチから拷問を受けても彼女の居場所を漏らさなかったというブライアン・ストーンハウス。彼のその後についての記載が無かったので(見落としたかも)、海外サイトを調べてみると、収容所を生き抜き、かなり興味深い生涯を送っていた。本書では平素はヴォーグ誌のイラストレーターだったとなっているが、どうも当時は違ったらしい。気になった方は検索を。 少しどぎつい表紙とタイトルだし、あまり読みやすい本ではないけれど、こんな時代もあったんだと深い学びになりました。
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