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鳥の歌いまは絶え 創元SF文庫
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鳥の歌いまは絶え 創元SF文庫

ケイト・ウィルヘルム(著者), 酒匂真理子(訳者)

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鳥の歌いまは絶え 創元SF文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2020/04/30
JAN 9784488783013

鳥の歌いまは絶え

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商品レビュー

3.7

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2023/12/06

CL 2023.12.4-2023.12.6 三代にわたる年代記。 放射能によって絶滅の危機に瀕した人類はクローン人間を生み出し種の存続を図るが、クローンたちは旧人類を排除し始める。 やがてクローンだけの社会となり、そこでは「個人」はなく、強い共感性でまるで姉妹兄弟で一人の人間の...

CL 2023.12.4-2023.12.6 三代にわたる年代記。 放射能によって絶滅の危機に瀕した人類はクローン人間を生み出し種の存続を図るが、クローンたちは旧人類を排除し始める。 やがてクローンだけの社会となり、そこでは「個人」はなく、強い共感性でまるで姉妹兄弟で一人の人間のようになっている。その中でモリーは「私」を発見しマークを出産する。クローンではなく。 そしてクローンではないマークが、衰退していくクローン社会に抗い、新たな人類社会を築こうとする。 個と共感。1976年の作品ながら全く古びることなく、現代にも通じる問題とも言える。 それにしても素晴らしい邦題。

Posted by ブクログ

2023/10/28

面白すぎる。素晴らしかったです。 そしてタイトル邦訳があまりにも美しい。 三代にわたるSF年代記。 核によって生殖能力を失い滅びゆく人類のうち、サムナー一族だけがクローン技術という慧眼によって生き延びます。 しかし、クローンたちは旧人類にはない共感能力を有しており、やがて旧人類...

面白すぎる。素晴らしかったです。 そしてタイトル邦訳があまりにも美しい。 三代にわたるSF年代記。 核によって生殖能力を失い滅びゆく人類のうち、サムナー一族だけがクローン技術という慧眼によって生き延びます。 しかし、クローンたちは旧人類にはない共感能力を有しており、やがて旧人類を排除するようになりました。 クローンの中でも孤独を経験することで「私」を獲得した女性による第二部、谷で唯一クローンの兄弟を持たない少年による第三部。 共感能力に優れたクローンたちが、やがて創造性を失っていく展開に圧倒されました。 芸術とは、表現とは、共感によってのみ評価されるのでも理解されるのでもないんだと思います。

Posted by ブクログ

2023/06/03

「共感」と「自我」は相対するものなのか……。 1976年のSF小説 出だしは“ある田舎の集落”で育った少年の成長が描かれている。 でもその陰には伝染病、不妊、飢饉、戦争などで人類の終焉が忍び寄っている。 成長した少年とその一族は、人類維持のための医療・研究とともにひそかにクロー...

「共感」と「自我」は相対するものなのか……。 1976年のSF小説 出だしは“ある田舎の集落”で育った少年の成長が描かれている。 でもその陰には伝染病、不妊、飢饉、戦争などで人類の終焉が忍び寄っている。 成長した少年とその一族は、人類維持のための医療・研究とともにひそかにクローン研究を始める。 生存率、生殖率が「劣化する」というクローン技術の研究は、当初人間(原種)が行っていたが、次第に「クローン」自身の手で行われることになる。 クローンには従来の人間とは別の特徴があった。 同じ元からクローン培養された子供たちは「兄弟」「姉妹」として、同じ外見のみならず互いに共感しあうことで精神の安定を図り、社会を形成する。そこには利己的で「何を考えているかわからない」人間(原種)は、次第に隅に追いやられていく。 二部以降では、人間(原種)はもう存在せず、クローンたちの「兄弟」「姉妹」での社会が形成されているが、問題は解決されていないどころか、元の科学技術を発展させることも次第に廃れていく。 そこに登場したのが、クローンの中で異質な経験をもとに自然出産で生まれた、「兄弟」を持たない少年。 彼がクローン社会に巻きおこすものは、人類の未来にとって光明か弊害か……。 作者は当時の思想である「社会主義」「全体主義」から「個性と集団社会」をテーマにSF小説として描いている。 現代、「教育の画一性」と「共感力を求める社会風潮」が、SNSの発展とともに問題化している。 今、我々は、この物語のクローンたちの社会と同様に破滅に向かっているのか……。

Posted by ブクログ

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