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ルイ・ボナパルトのブリュメール18日 講談社学術文庫
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ルイ・ボナパルトのブリュメール18日 講談社学術文庫

カール・マルクス(著者), 丘沢静也(訳者)

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ルイ・ボナパルトのブリュメール18日 講談社学術文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2020/04/10
JAN 9784065193464

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商品レビュー

3.2

7件のお客様レビュー

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2024/02/14

ルイ・ボナパルトこと、ナポレオン三世はとっても変な人で、良い独裁者だったのではないか。民主的な考えを取り入れた独裁者だったと述べたのは鹿島茂氏。本著を読む前に、内田樹氏との対談に目を通した。 『資本論』がマルクスの資本主義論であるとすれば、本書はマルクスの民主主義論。うん、いた...

ルイ・ボナパルトこと、ナポレオン三世はとっても変な人で、良い独裁者だったのではないか。民主的な考えを取り入れた独裁者だったと述べたのは鹿島茂氏。本著を読む前に、内田樹氏との対談に目を通した。 『資本論』がマルクスの資本主義論であるとすれば、本書はマルクスの民主主義論。うん、いたるところ支離滅裂で嘘八百でわけがわからない。だがそれでいい。これは、成田悠輔氏の言。うん、わけがわからない。 いざ。ページを開く。 ー ヘーゲルはどこかで、すべての世界史的な大事件や大人物はいわば二度あらわれる、と言っている。マルクスはそれに付け加える「一度は悲劇として、もう一度は茶番として」ダントンの代わりにコシディエールが、ロペスピエールのかわりにルイ・ブランが、ナポレオンの代わりに甥ルイ・ボナパルトが。そして本著の第二版が。全く同じカリカチュア。 階級闘争を繰り返しながら、堂々巡りをしているかのようで、しかし、その抗争の中で、果たしたはずの普通選挙制度が改悪化していく。革命は民主的と言えるのかは悩ましいが、成熟せぬ、いや、膠着状態を打破するには、革命すら民主主義的手続きか。そこにつけ込むようにルイ・ボナパルトは権力を掌握する。 ー どの党派も、革命を十分にリードしてしまうと、もう革命についていけなくなり、ましてや革命の先に立つこともできなくなる。するとたちまち、自分たちの後ろにいた、自分たちよりも大胆な同盟に押しのけられ、ギロチンに送られる。革命はこんな具合に上昇線をたどっていった。 上昇線なのか。民主主義に組み込まれた革命が独裁に取り込まれ、しかしその独裁はポピュリズム。何が何だか、どこから茶番なのか。2月革命はフローベルにとって滑稽。ヴィクトル・ユゴーやトクヴィルからは、頽廃的な反復。マルクスが茶番と言ったのは、どういう意味か。本著がこのこんがらがった抗争劇とルイ・ボナパルトの素顔に迫る。しかし、うん、まだわけがわからない。民衆という変わらぬ箱の中でおきた、ホームコメディとでも言いたいのだろうか。

Posted by ブクログ

2023/04/15

1848年の2月革命から1851年のルイ・ボナパルトによるクーデターまでを、同時代人の、あのカール・マルクスが論じた本。 ナポレオン3世のことを、凡庸でグロテスク、山師、男妾、と蔑称塗れで呼んでいるが、内容は冷静に政治過程を論じてある。 難しい局面になると、議会政治が機能しなく...

1848年の2月革命から1851年のルイ・ボナパルトによるクーデターまでを、同時代人の、あのカール・マルクスが論じた本。 ナポレオン3世のことを、凡庸でグロテスク、山師、男妾、と蔑称塗れで呼んでいるが、内容は冷静に政治過程を論じてある。 難しい局面になると、議会政治が機能しなくなり、庶民の不満を求心力にした簒奪者が更に世の中を破滅に導く構図は、昭和日本と同じと思った。

Posted by ブクログ

2023/02/03

もしこれから読む人がいれば、解説から読むことをおすすめする。 悪口を言うということは、その相手の存在と力を認めているということだ。 資本論か何かが学校の宿題で出た時は、真面目に読まず、sparknote で内容だけ確認したのでマルクスの文章はほぼ初めて。 やたら芝居がかった文章...

もしこれから読む人がいれば、解説から読むことをおすすめする。 悪口を言うということは、その相手の存在と力を認めているということだ。 資本論か何かが学校の宿題で出た時は、真面目に読まず、sparknote で内容だけ確認したのでマルクスの文章はほぼ初めて。 やたら芝居がかった文章から、ロンドンで上映された舞台、ヤングマルクスみたいな激情家ぶりが伺える。 というよりそもそも、フランス革命後の歴史なんて全く覚えていない。逃亡するメッテルニヒの挿絵が教科書に載っていたことしか。 なので少し調べました。間違ってるかもだけど。 フランス革命→立憲王政(共和制までの間の時間)→第一共和制(フランス初の共和制)→第一帝政(ナポレオン。ヴェネツィア共和国を終わらせたので少し恨めしい)→復古王政→7月革命(ドラクロワの絵と、レ・ミゼラブル) からの本書、関連年表の7月王政につながる。 かつ、マルクスはプロレタリアートの味方、という視点で読むとなんとなく何故怒っているのかわかる。 間違ってるかもだけど。 ヒップホップですね。時代の最先端。いや、今はインディーズロックが戻ってきてるから少し前の流行。ヒップホップ50周年なのにね。 例えば憲法で人権を保障することは人類の進歩だと教育されてきたけれど、疑問を呈してもいいんやで、って言ってくれる意味では価値があると思う。しかも当たり前に男子限定だしな。 議会、大統領、司法、軍隊など現在の政治制度に近い常態で、それがいかにもろいかがわかる。しきりに今読むべきと言われるのはそのためなのかも。 なんとなく進撃の巨人に置き換えてみると、他人事じゃなくなる。

Posted by ブクログ

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