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平安恋うた綴り ―本日より、姫様の求婚者を謀ることとなりました― メゾン文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 一迅社 |
発売年月日 | 2020/04/10 |
JAN | 9784758092609 |
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
常貞様の武人らしい真っ直ぐさが好ましかった。 真っ直ぐ過ぎて恋愛の駆け引きに関しては不器用を通り過ぎて滑稽ですらあったが。 絶望的なまでに無作法だった彼が、まさか最後にあそこまで成長しようとは。 いやまあ最初から小夜しか見えていなかったから、徹頭徹尾真っ直ぐな人だったと言えるのかもしれない。 昼は童子の姿で常貞を騙し、夜は姫様の身代わりとして常貞を騙し、二重に彼を騙して、それでいて彼に惹かれてしまった小夜の苦悩を思うと胸が痛む。 特に常貞への想いが溢れていっているのが読み手側にも伝わりだすと余計に。 一番印象的だったのは、梨の花の一件。 あの場面は本当に胸にくるものがあった。 この物語をどう悲恋にせずに終わらせるのか。 小夜に身代わりを頼んだ姫ではないが、こちらも随分やきもきしたが、小夜のうっかりと常貞の鉄塔徹尾の真っ直ぐさで、思いの外あっさりと解決して驚いた。 これは小夜がお世話になっていた家の人たちがいい人たちだったという点も大きい。 分相応の生活をという母の呪いにも似た願いを断ち切って、自分の幸せを最後に願えたのは本当に良かった。 最後は読んでいるこちらが照れてしまうほど微笑ましい家庭が見られて満足である。 どうぞ、これからも四季の移り変わりをありのままに受け止められる、そんな素直な夫婦であれと願う。
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