小説で読む名作戯曲 桜の園

本間文子(著者), アントーン・パーヴロヴィチ・チェーホフ(原作)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2020/03/24
• JAN: 9784334951511

商品レビュー

2023/04/19

「戯曲」だってことを頭にすり込ませながら読めば面白いかな。
全体的にツッコミどころが多いのはもぅしょうがないでしょう。戯曲だから。笑
けど、小説として書き加えられた表現力が素晴らしくて、いちいち感動した！⬇️

~Phrase~

・些細な風にも桜の花がふきこぼれるように、そのうち二人の仲も上手くいかなくなっていった。
・彼女の周囲にはまるで陽の光を反射しながらあふれ続ける噴水のような、瑞々しくて清らかな空気があふれる
・心に虚しさという小さなヒビが入り、そこから淋しさが染み入ってきた。淋しさは、ヒビを押し広げながら心に流れ込んできて、みるみる悲しみに変わっていく。
・バイオリンの音とは、どうしてこうも切なく響き、心の奥の最も美しく優しい記憶を呼び起こすのだろう。
・アーニャが信じきっていた世界を反対側から見ている
・その言葉は皮膚の内側に響いた。

2020/12/16

ずっと読みたかったのだが、どうしても戯曲が苦手でずっと途中で投げ出してしまっていた。この本は小説になっているので最後まで読めるかも…と思い、手に取った。戯曲の名作と言われるこの作品、今更ながらだが、あらすじがわかって良かった。これをどんな風に演じるのか、お芝居で見てみたい。