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絶対猫から動かない
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2020/03/28 |
JAN | 9784041088234 |
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商品レビュー
3.4
18件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
(図書館) 【登場人物】 大原夢路:56歳 関口冬美:夢路の幼なじみ 早紀:冬美の孫 氷川稔:54歳、総務部勤務サラリーマン 恭輔:稔の一人息子 村雨大河:61歳 昭行:大河の長男 胡桃:昭行の妻、妊婦 佐伯義一:大河の囲碁仲間、渚の祖父 佐川逸美:22歳?、中学校教諭、バスケ部顧問 バスケ部員:大野渚(キャプテン)、伊賀暁美(副キャプテン)、瀬川真理亜(欠席中だった)、 梓、山形雪野、日渡千草(心不全)、瑞枝(昏睡状態) 戸田:中学教諭 大野頼子:渚の母親 市川さより:看護師 新野晴香:地下鉄内から搬送され昏睡状態 【あらすじ】 見た夢を必ず記憶している大原夢路は何日も同じ夢を見ていることに気づく。親友の冬美に死亡フラグが立っていると感じて夢について調べだし、夢の中の登場人物である村雨大河、氷川稔らと現実の世界で対面し、夢の中の地下鉄に乗っていた中学生が不審死した原因である、妖怪「三春ちゃん」と呪術師として対峙することになる。 【感想】 先にあとがきを読んで、なるほどなんでこういうタイトルなのかと思ったら、これ「いつ猫」なんですねー。 素子せんせもいつかの「猫」になる歳なんだなーとしみじみ思いました。 人間を捕食する三春ちゃんを「それはしょうがない」と思える自分も大人年齢ですが笑 この作品、初見は、大原夢路(56)の一人称のしゃべりがついていけない、と思ったものの、よく考えたら私だって大人になっても脳内のしゃべりは老成する訳じゃないんだよね…(若者のみなさん、大人になったら分かると思います笑)。 まぁとりあえずお話としては読めました。 作品としての偏りは、30、40代の登場人物がいないことだと思うが。年代ごとの人生観が描かれているともっと良いかと思うんだけど、成熟した大人(50代以上)から見た主観しかない(20代以下は守るべき対象でしかない)のは、作者のスタイルからしてしょうがないのかなーとは思うけど、いやほんと、新井素子って時代の作家さんだったんだな、と思う。(ふたりのかつみの続きを諦めた読者より笑)
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646ページ 2200円 12月13日〜1月18日 地下鉄で地震に遭遇した大原夢路。地震の後、電車が止まっている間に車内には具合が悪くなった人がいた。具合の悪くなった人の隣にいた氷川、氷川の前に立っていた村雨、駆けつけた看護師の市川。反対側にいる女子中学生の集団と先生の佐川、夢...
646ページ 2200円 12月13日〜1月18日 地下鉄で地震に遭遇した大原夢路。地震の後、電車が止まっている間に車内には具合が悪くなった人がいた。具合の悪くなった人の隣にいた氷川、氷川の前に立っていた村雨、駆けつけた看護師の市川。反対側にいる女子中学生の集団と先生の佐川、夢路の隣にいた冬美。繰り返される夢の中で、中学生の声がだんだんと叫び声に変わっていく。現実の世界では謎の死、昏睡状態に陥る中学生が相次ぐ。夢路は夢の中で出会った人たちとコンタクトをとり、呪術師として“三春ちゃん”と対峙することに。 タイトルの意味の説明はあったものの、よくわからなかった。安心する世界の中で、その場所から動きたくないという意味だろうけれど、猫じゃないといけない意味がよくわからなかった。繰り返す夢という設定は面白かったけれど、話が妖怪ものになっていった時は、そっち?と感じてしまった。
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面白いと思うのは分かる。わかるけど、私には合わない。 『電車に乗った夢に閉じ込められる』という物語。主人公は『大原夢路』という50代女性。最初は夢ではなくて、実際に地震にあって、少しの時間だけ電車に閉じ込められる。その間に女性が倒れて救急車で運ばれていく。 物語はその電車の時間を『夢の中で繰り返している』ということに主人公が気が付くことから進む。しかし、現実とは少し違って中学生グループから悲鳴が聞こえ始め。夢に入る回数が増えるごとに酷い叫びで無視できなくなる。夢路の友人『冬美』がなんとかしたい……と言い始めたことで、夢路は動き始める。 電車の中には夢路と友人の冬美50代、倒れた女性に寄りかかられる『氷川』50代。倒れた女性を気にかけていた『村雨』60代、中学生グループに顧問の先生20代、倒れた女性に付き添った看護師さん20代がいる。 最初は夢で夢路が倒れた女性の方へ行って『氷川』と『村雨』の情報を得て、現実でも繋がる。さらにそこから中学生グループに繋がる。 電車の中では『三春ちゃん』という妖怪が人の生気を吸って中学生が亡くなってしまう。三春ちゃんは「昏睡した人が死ぬまで結界が解けない(夢が繰り返される)」と告げる。そこから看護師さんを探して見つけて、電車内で三春ちゃんとバトルになる。 三春ちゃんが自分が何者かを思い出して、結界が解ける。 というドタバタストーリーだった。 まぁ。面白いというのは分かる。次々と問題が起こって、よくわからない『三春ちゃん』に『村雨さん』のボケた言動。ヤンキー看護師さんなんて、物語をぶち壊すいいアクセントになっている。 でも、物語が全て分断されていて、何を読まされてるのか分からなくなる。 これ、わざわざ60代だの50代だの書いてるけど、中学生から60代まで使ってる言葉もほぼ一緒。雰囲気もほぼ一緒、価値観もほぼ一緒と、年齢を出す意味がこんなに消えるなんてと思いながら読んでしまった。 一人称で書いている部分も、一人の作家が書くのだからこうなるわな……と思いながら読んでしまう。キャラが立ってないというか、分かれてない。介護が仕事が、家族が、息子が、孫が……というしがらみ満載という雰囲気を出したかったのだろうなと思うけど、家族が一度も出てこないのでリアリティがない。『氷川』なんてひきこもりの息子との確執があるみたいなことが書いてあるけど、それ何? 読者が『50代特有の男らしさを持っているキャラが息子と折り合いが悪い』って察しないといけないのか。もっと具体的エピソードの一つぐらい入れてくれ。それだけで物語がリアル寄りになるのに、この物語は最初から最後まで『ファンタジー』一色なので、そんなリアルな問題は『説明』だけで終了。 『説明で60代50代の大変さ』を書いてるので、このキャラがその年齢である必然性が分からない。さらに言えば『子供を守らなければ』みたいなのも出てる(あ。主人公はそうでもない)けど、それも、なんかやってる事がおかしいし、結局中学生に学校をさぼらせてるのはどうなの?矛盾してない?と思ってしまう。 かと思えば、よくわからない独白が延々と続いた。いや。その感情の揺れ読まなきゃダメなわけ?それこそ『まとめてくれ』って言いたくなるほど長い。おかげで飛ばしつつ読んでしまった。 たぶん、この『独白』がある意味ウリなのかな……とは思った。 そして、散々問題になっていた『結界を解いて夢から脱出する』という目的は『三春ちゃんが勘違いしてただけだから、解ける』事になる。 ここまで読んでいた物語、なんだろうな。50代女性の大活躍でもない。現実がちょっと変わったかもねという匂わせはしてるけど、たぶんこれは『変わらない』パターンだろうとしか思えない。(でも、物語的には変わったことにしたいのは分かる) 最後の最後は『三春ちゃんの都合全開』みたいな、三春ちゃん物語になっていた。 これは大人向けの児童書感覚で読むのがいいのかなと思う。90%ファンタジーで楽しめる。文章も大人向けを期待してはいけない。児童書と思って読んだ方がいい。
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