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戦時大捜査網
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2020/02/28 |
JAN | 9784488028060 |
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戦時大捜査網
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商品レビュー
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1944年、戦時中の東京が舞台。丸刈りに男装をした女性の死体が倉庫の片隅から発見される。死体は腹を切り裂かれており猟奇犯かと思いきや、その一か月後、次は男性が同じ殺され方で発見される。米軍による度々の空襲に翻弄される帝都で、警視庁特別捜査隊は懸命に捜査を続けるがーー 次々に展開...
1944年、戦時中の東京が舞台。丸刈りに男装をした女性の死体が倉庫の片隅から発見される。死体は腹を切り裂かれており猟奇犯かと思いきや、その一か月後、次は男性が同じ殺され方で発見される。米軍による度々の空襲に翻弄される帝都で、警視庁特別捜査隊は懸命に捜査を続けるがーー 次々に展開していく事件様相を、現場の下っ端刑事ではなく本部で報告を待つ特捜隊隊長を主役に据えることでテンポ良く話を進めていく事ができていて、結果、物語がダレずスイスイ読み進められるのが良い采配です。 あの時代ならではの設定と物語、「3月のあの日」に何が起こっているか読者である我々は知っているが故の、「その日付」が物語の中で近づいていくにつれ盛り上がるサスペンス。空襲の描写も凄まじく、作者のもともと持っているどちらかというとドライなテイストの文章のが、今作の時代を描く上でとてもマッチしていて最高。面白かった!
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終戦間際の帝都で起きた、男装の女性が殺害された上に腹部を裂かれるという事件。 警視庁特別捜査隊を率いる仙石は極限まで人員も予算も減らされた中で少しずつ捜査を進めるが、被害者の身元すら分からないまま時間だけが過ぎていく。そんな中、第二の事件が起こる。 戦時中という非常時の中での捜...
終戦間際の帝都で起きた、男装の女性が殺害された上に腹部を裂かれるという事件。 警視庁特別捜査隊を率いる仙石は極限まで人員も予算も減らされた中で少しずつ捜査を進めるが、被害者の身元すら分からないまま時間だけが過ぎていく。そんな中、第二の事件が起こる。 戦時中という非常時の中での捜査という設定が興味深い。元は四十名もの隊員がいた花形部隊の警視庁特別捜査隊は今やたった五名しかいない。徴兵されたり、組織や人員の再編により他の部署へ異動したりしたためだ。 聞き込みだけでも人海戦術が使えないため的を絞ってやらざるを得ず、捜査の仕方を変えないといけない。 そして日常的に鳴り響く空襲警報と実際に起こる空襲に度々捜査も中断させられる。何よりも防火と消火が優先になるからだ。 最初は猟奇殺人と思われたが、やがて地下組織の存在が明らかになる。すると途端に特高警察が現れて捜査を浚って行こうとする。そこを何とか合同捜査という形で踏みとどまるのだが、今度は別の側面が見えてきて陸軍が出てくる。 二転三転する事件の様相に、主人公の仙石同様振り回されて行くが、次第に真相に見当がつく。それは仙石も同様なのだが、真相が分かったところで晴れやかな気持ちとは程遠いのも仙石と同じ。 読者側は東京大空襲という運命の日を知っているが、仙石らは分からない。その運命の日に向かって捜査が大詰めになるが、その時何が起こるのか緊張感が高まる。 仙石がいつ終わるとも知れない焼夷弾と炎の中を駆け回りただ逃げるしかないシーンは無力感と虚無感を与える。が、その一夜があってついに真相にたどり着くのは上手い展開だ。 私たちはこの戦争の結末を知っているからこそ登場人物たちの考え方や行動にあれこれ思うところがあるが、その時帝都でそれぞれの立場で闘っていた人たちに何を言えるだろう。警察官も軍人も役人も政治家も庶民も、様々な考えと意志をもってそれぞれが正しい道と信じて突き進んでいたということだろう。 このまま暗澹たる思いで読了するのかと思ったら、最後は少し救われる。
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戦時下の警察小説。 『帝都大捜査網』の続編だが、特別捜査隊の面々はすっかり代替わりしているから前作とは関係なかった。 1944年、戦争のため5名に削減された警視庁特別捜査隊が、猟奇殺人の真相に迫る。 東京大空襲で何万人もの死者が出る中で、主人公たちのほか特高や軍部などそれぞれの立...
戦時下の警察小説。 『帝都大捜査網』の続編だが、特別捜査隊の面々はすっかり代替わりしているから前作とは関係なかった。 1944年、戦争のため5名に削減された警視庁特別捜査隊が、猟奇殺人の真相に迫る。 東京大空襲で何万人もの死者が出る中で、主人公たちのほか特高や軍部などそれぞれの立場や思想が違うものの、捜査陣が真摯に捜査に邁進するところがすごい。事件の真相はこの時代ならではだし、空襲や悪天候の中で捜査が困難をきわめるところが読みごたえがあった。
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