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木戸幸一 内大臣の太平洋戦争 文春新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2020/02/20 |
JAN | 9784166612536 |
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木戸幸一
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商品レビュー
4.4
6件のお客様レビュー
著者川田稔氏は、昭和陸軍研究で有名な方。特に統制派に詳しく、これまでの著作は非常に参考になった。しかしながら、この木戸についてはやや不完全燃焼の感がある。これは木戸に関する資料が少ないという要因が大きいだろう。このためなのか、陸軍側資料を多用している。致し方ないとはいえ、やや残念...
著者川田稔氏は、昭和陸軍研究で有名な方。特に統制派に詳しく、これまでの著作は非常に参考になった。しかしながら、この木戸についてはやや不完全燃焼の感がある。これは木戸に関する資料が少ないという要因が大きいだろう。このためなのか、陸軍側資料を多用している。致し方ないとはいえ、やや残念ではある。とはいえ、内容は非常に興味深い。
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内大臣・木戸幸一を通して昭和史を考察する本書。 読み終わって改めて思ったのが、当時の日本が思い上がり、のぼせ上っていたのだという点。特に指導者層やエリート、軍部、上流階級といった上層部の思い上がりは甚だしい。 こういう時に出る、国民もという論法ではとても希釈できない体たらくである。 明治の第一世代、本当に国(藩、幕府)が滅びる事はどういう事かと肌身で感じていた世代が交代すると、ここまで視野が狭くなる(劣化する)かと忸怩たる思いを抱く。 本書の木戸幸一もその点では同罪であり、トップクラスの人物である。 勿論、終戦時の根回しなど功績に値する部分はある。それでもマッチポンプが酷すぎて、功が霞んで霞んで仕方ない。盛大なしっぺ返しを食らっているようにも見える。 例えば、反英(米)、反政党のあまり軍部に同調するのみならず、軍部を「善導」しようという思いあがった姿勢。「善導」するならば何か独自の国家戦略なり構想なりを考えていたかというと、それに関しては軍部の構想に全乗っかりというお粗末さ。 総理大臣任命の際、昭和天皇から訓示される憲法尊重、対米英協調、財界を動揺させずの3カ条の内、近衛からの要請で前2カ条を削った事を本書で初めて知ったが、本当にこの近衛一党(同じ穴の狢)は碌な事をしないとつくづく思った。 別に思想が反英米でも構わない。当時の欧米列強の植民地支配は酷いものだし、健全な感性ならそれに反感を覚えるのもある種当然の部分がある。 しかし、国家の要職にあるものの優先順位一番は、所属する国家の生き残りであろう。それが木戸をはじめとする近衛たちには欠けていると言わざるを得ない(勿論、軍部やアジア主義者などは言わずもがなであり、左翼は元々欠けている)。 言う事はいかにも立派なのだが、中身がなく、しかも粘り強く泥臭く実現しようとする姿勢もない。官僚的で貴族的な悪い部分がもろに出ている(その点、岩倉具視や三条実美はバランサーとしての役目も含めて偉大だった)。 木戸については、終戦前後の侍従長・藤田尚徳が「あまりにも人間的に弱く、君側にあって百難を排しても正しきを貫く気力に欠けた一貴族の姿がある」と述べたらしいが、近衛も含めてとても腑に落ちる見解である。
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2020/11/30木戸幸一 川田稔 ☆☆☆ 太平洋戦争の傑作本 これまでの歴史書にはない明晰さ 「昭和天皇の日本国敗戦記」というほうが適切と思う 日本はなぜ日米戦争に突き進んだのか 「失敗の本質」が本書でかなりクリアーになった これまでの歴史書を凌駕する 380116近衛「...
2020/11/30木戸幸一 川田稔 ☆☆☆ 太平洋戦争の傑作本 これまでの歴史書にはない明晰さ 「昭和天皇の日本国敗戦記」というほうが適切と思う 日本はなぜ日米戦争に突き進んだのか 「失敗の本質」が本書でかなりクリアーになった これまでの歴史書を凌駕する 380116近衛「爾後国民政府を相手にせず」 400827近衛「新体制運動」 天皇に対する「幕府」との批判で頓挫 400927近衛「三国同盟締結」 米国の欧州参戦を牽制(ヒトラー) 4011 近衛「南京の汪兆銘政権を承認」重慶蒋介石との和平絶望 410413「日ソ中立条約」 米国を牽制 南方武力行使=対英開戦へ 410414「日米諒解案」 米国の対独参戦 410622独ソ開戦 バルバロッサ作戦 なぜ?→過信
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